1. 脱砂糖の是非

脱砂糖という言葉が生まれるほど、砂糖が悪者扱いされる理由はどこにあるのか?これは血糖値と大きく関係している。
血糖値の仕組み
人間の体は食物を摂取すると、体内に取り込みやすい状態にするため、消化酵素を用いて分解を始める。砂糖をはじめとする糖質は、体内でブドウ糖や果糖に分解される。このなかのブドウ糖が体内に増えると、いわゆる血糖値が上がった状態になる。すると血糖値を平常に戻そうと、インスリンというホルモンが分泌される。
血糖値の急変が体に負担をかける
通常であれば、これで血糖値が下がるのだが、糖を慢性的に取りすぎた状態や異常状態であると、血糖値が一気に下がり、低血糖状態になる。すると今度は、過剰に糖を欲するといった悪循環が生まれる。このような血糖値の急激な上昇、下降は体に大きな負担をかける。こうしたことから、砂糖の過剰摂取を防ぐため、脱砂糖に関心が集まったのである。
2. 脱砂糖を叶える代替品

糖の中でも砂糖、特に精製された白砂糖は、炭水化物などに比べて分子が小さいため、分解されやすく、吸収もされやすい。つまり体内に入ったときに血糖値の急上昇を伴う。この点こそ、砂糖が悪者扱いされる最大のゆえんである。ここで注目が集まるのが、砂糖と同じように甘さはあるものの、血糖値の上昇がゆるやかな代替食品である。血糖値の上昇指数はGI値と呼ばれており、昨今では低GIと表記された食品も多く存在する。
身近な砂糖の代替食品
代替食品としてもっとも身近にあるのが、精製されていない砂糖である。黒糖やきび砂糖、粗糖などのことで、白砂糖に比べてミネラルやビタミンを豊富に含んでいる点が特徴である。次にアガペシロップ。テキーラの原料にも使われる、アガペという植物から抽出したシロップである。アガペは血糖値の上昇率が非常に低いうえ、砂糖よりも甘みはたっぷり。少量で満足できるところも優秀である。
次にパームシュガー。こちらはヤシの樹液から採取する甘味料のこと。こちらも、低GI食品として知られている。同様にココナッツの樹液から採取するココナッツシュガーも近年人気を集めている。このほかにもライスシロップやメープルシロップ、はちみつも脱砂糖をバックアップする代替食品だといえそうだ。
次にパームシュガー。こちらはヤシの樹液から採取する甘味料のこと。こちらも、低GI食品として知られている。同様にココナッツの樹液から採取するココナッツシュガーも近年人気を集めている。このほかにもライスシロップやメープルシロップ、はちみつも脱砂糖をバックアップする代替食品だといえそうだ。
3. 脱砂糖に役立つ代替食品のデメリット

ショ糖の含有率も要チェック
脱砂糖を叶えるための代替食品をチョイスする場合、低GIであればよいというわけではない。もうひとつ、しっかりとチェックしなければならないのが、ショ糖の含有率だ。ショ糖はブドウ糖と果糖が結合したもので、体に多くの弊害をもたらすといわれている。白砂糖は、ほとんどがこのショ糖である。上記に挙げた代替食品のなかで、ショ糖含有率が低いものは、アガペシロップとはちみつだけ。あとの多くはショ糖が多く含有している。この点も、砂糖の代替食品を選ぶ際には注意する必要がある。
結論
砂糖といえばお菓子と捉えている人が多いようであるが、それは大きな間違い。砂糖は多くの加工品、調味料などにも潜んでいるし、料理に使うこともあるだろう。日常生活で、これらをすべて断ち、脱砂糖生活を送るのは少々無理がある。そもそも糖自体は重要なエネルギー源なので、ゼロにすることが要されているわけではない。脱砂糖という考え方よりも、甘味料と上手に付き合う方法を模索する方が懸命なようだ。
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