1. ピーターコーンの特徴

黄色と白色の粒が3:1の割合で混じったバイカラー系のスイートコーンとして、昭和60年に誕生したピーターコーン。口に残らないほどの種皮のやわらかさと、甘みの強さで、瞬く間に人気品種となった。近年、イエロー系コーンの「ゴールドラッシュ」やシルバー系コーンの「ピュアホワイト」など、さまざまな種類のスイートコーンが注目されているが、昔ながらのピーターコーンは、いまなお根強い人気を誇っている。
スイートコーンの種類
スイートコーンとは、甘みが強い未成熟のとうもろこしの総称である。昭和40年代頃から全国で栽培されるようになり、とうもろこしの主流となった。そのほとんどは、特に甘みの強いスーパースイート種である。スイートコーンは、粒の色によってイエロー系、シルバー系、バイカラー系の3種類に分けられる。
イエロー系とうもろこし
スイートコーンが全国的に栽培されるようになったきっかけでもある「ハニーバンダム」も、イエロー系とうもろこしである。ピーターコーンが広まるとともに、その影は薄れていったが、近年ではハニーバンダムを改良した「味来」や、実入りのよい「ゴールドラッシュ」など、イエロー系とうもろこしの流通量は増加している。
シルバー系とうもろこし
ハニーバンダムの白粒種で、サラダなどに向く品種が多い。果物のような甘みをもち、生のまま食べることができる「ピュアホワイト」が人気である。
バイカラー系とうもろこし
黄色と白色の粒が3:1の割合で混ざった品種で、ピーターコーンがその代表である。ハニーバンダムに代わり、長年とうもろこしの流通の大半を占めていた。ピーターコーンのほかに、「ゆめのコーン」や「甘々娘」などがある。
2. ピーターコーンの旬や選び方

ピーターコーンの旬は6~9月頃で、最も生産量が多い北海道での旬は、7~10月頃である。ピーターコーンに限らず、とうもろこしは鮮度が落ちるのがとても早い野菜なので、できる限り新鮮なものを選び、購入後はなるべく早く食べるほうがよい。
良質なスイートコーンの選び方は次の通りだ。
良質なスイートコーンの選び方は次の通りだ。
鮮やかな緑色の皮がついているもの
ピーターコーンは皮をむいた状態で売られていることもあるが、皮つきのものが断然おすすめである。皮は時間が経つほど色あせてくるので、なるべく色の濃いものを選ぼう。
ひげ根が多く、茶色いもの
ひげ根が茶色いものが完熟の証であり、多いものの方が実入りもよく、ぎっしりと詰まっている。また、収穫から時間が経っているものは、ひげ根が乾燥しているので注意しよう。
粒がそろっていて、重みのあるもの
中身が見えるようなら、粒の大きさなどもチェックしよう。粒がバラバラで不揃いなものは、味も悪いことが多い。また、持ったときに重みがあるものの方がみずみずしい。
3. ピーターコーンの食べ方

ピーターコーンをそのまま味わう場合は、さっと茹でるか、レンジで加熱する。どちらの場合も皮つきのまま火を通した方が、旨みが閉じ込められて美味しい。また、ピーターコーンは比較的安価で購入できるため、とうもろこしを大量に使うコーンポタージュや、色味を活かしたサラダにするのもおすすめである。
ピーターコーンの夏野菜サラダ
ピーターコーンは茹でるか、レンジで加熱して実を削ぎ落す。トマトときゅうりは洗って1㎝角に切る。これらをすべて混ぜ合わせ、好みのドレッシングをかける。また、茹で卵を加えることで、より子どもにも食べやすくなる。さらに夏らしくさっぱりさせたいときには、青じそドレッシングを使うのがおすすめだ。
ピーターコーンのポタージュ
ピーターコーンは実を削ぎ落とし、玉ねぎは薄切りにする。鍋にバターを熱し、玉ねぎを炒める。玉ねぎが透き通ったらピーターコーンを入れて炒め、水、コンソメを加えて5分程度煮る。さらに牛乳を加え、ミキサーまたはブレンダ―でなめらかになるまで撹拌する。これを鍋で沸騰しないようにあたためれば完成だ。
結論
バイカラー系とうもろこしの代表品種、ピーターコーンについて紹介した。黄色と白色の2色をもつピーターコーンは彩りもよく、種皮もやわらかいので、サラダにはぴったりだ。長年、流通の大半を占めていたとあって、味のよさは保証つき。比較的安価で、店頭でもよく見かけるとうもろこしなので、ぜひ品種に注目して見てもらいたい。
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