1. 赤カブとは?

赤カブ(赤紫カブ/紅カブ)とは、アブラナ科アブラナ属の植物であるカブの一種のこと。普段食べることが多い白カブと異なり、赤色の見た目が特徴的となっている。また、品種によっては外側だけでなく内部まで赤色のものもある。球形・扁球形が多いが、円錐形や勾玉状なども存在する。品種により味わいは異なるが、基本的にはみずみずしくて、シャキシャキとした食感を楽しめる。
赤カブの主な種類
日本には在来種や品種改良された赤カブが数多くある。代表的な赤カブを確認しておこう。
・大野紅カブ(北海道):扁球形で直径10cmほど。外皮と葉柄は濃い赤色をしている
・万木カブ(滋賀県):球形で直径10cmほど。鮮やかな赤紫色で、果肉も少し赤みがある
・長崎赤カブ(長崎県):扁球形で直径10cmほど。根の上部は赤紫色で下部は白色をしている
・飛騨紅カブ(岐阜県):扁球形で直径12 cm~14 cm。外皮は赤色で、果肉は白色である
・河内赤カブ(福井県):扁球形で直径8cm程度。外皮は赤色で、果肉にも朱色が入っている
・温海カブ(山形県):扁球形で直径10cmほど。外皮は赤紫色で、果肉は白色をしている
・大野紅カブ(北海道):扁球形で直径10cmほど。外皮と葉柄は濃い赤色をしている
・万木カブ(滋賀県):球形で直径10cmほど。鮮やかな赤紫色で、果肉も少し赤みがある
・長崎赤カブ(長崎県):扁球形で直径10cmほど。根の上部は赤紫色で下部は白色をしている
・飛騨紅カブ(岐阜県):扁球形で直径12 cm~14 cm。外皮は赤色で、果肉は白色である
・河内赤カブ(福井県):扁球形で直径8cm程度。外皮は赤色で、果肉にも朱色が入っている
・温海カブ(山形県):扁球形で直径10cmほど。外皮は赤紫色で、果肉は白色をしている
2. 赤カブの主な栄養素と機能性成分

文部科学省の「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」には、赤カブの栄養価は収録されていない(※1)。しかし、白カブと同じでビタミンC・葉酸・カリウム・食物繊維などを多く含んでいるとされている(※2)。また、カブはデンプン消化酵素である「ジアスターゼ(アミラーゼ)」を含んでおり、赤カブはポリフェノールの一種である「アントシアニン」も含んでいる。
消化酵素「ジアスターゼ」を含む
カブはデンプン消化酵素である「ジアスターゼ(アミラーゼ)」を含んでいる(※2)。ジアスターゼは熱に弱いため、加熱調理すると働きが悪くなってしまう。そのため、ジアスターゼを効率良く摂るなら、サラダやすりおろしなど生のまま食べるのがおすすめだ。
辛味成分「イソチオシアネート」を含む
赤カブのようなアブラナ科の植物は、辛味成分である「イソチオシアネート」を含んでいる。イソチオシアネートは組織が壊れることで生成されるため、すりおろすと多く摂ることができる。近年はイソチオシアネートに含まれる機能性に注目が集まっているようだ(※3)。
天然色素「アントシアニン」を含む
赤カブの色味は、ポリフェノールの一種であり天然色素の一種である「アントシアニン」によるものだ。アントシアニンは体内の活性酸素の働きを抑えたり、取り除いたりする抗酸化作用を有している(※4)。なお、水溶性の成分なので、水に長時間浸けると流出してしまう可能性がある。
3. 美味しい赤カブの見分け方

赤カブの選び方は、基本的に白カブと同じだ。以下に紹介しているように、色味・形・重み・葉の状態などを確認して、新鮮で美味しい赤カブを選ぶようにしよう。なお、傷があるものや色味が悪いものは鮮度が落ちている可能性があるので避けるほうが良いだろう。
美味しい赤カブを見分けるポイント
・色味:鮮やかな赤色・赤紫色をしている
・形:球形の品種はキレイな丸みがある
・重み:持ったときに見た目以上の重みがある
・葉:鮮やかな緑色で、みずみずしさがある
・形:球形の品種はキレイな丸みがある
・重み:持ったときに見た目以上の重みがある
・葉:鮮やかな緑色で、みずみずしさがある
4. 赤カブの美味しい食べ方3選

赤カブは鮮やかな色味とシャキシャキとした歯ごたえが特徴であり、その特徴を活かして漬物やサラダなどに使われることが多い。一方、煮物などに使うと、色味が煮汁に移ってしまい見た目が悪くなる可能性が高い。新鮮な赤カブを手に入れたら、以下のような方法で美味しく調理してみよう。
1.赤カブのお漬物
赤カブは、浅漬け・甘酢漬け・ぬか漬けなど漬物にするのが最も一般的だ。漬け込むことで果肉の中まで鮮やかな紅色に染まり、色味がいっそう良くなる。キレイに洗った赤カブを皮ごとイチョウ切りに薄くスライスしてから、お好みの方法で漬けるようにしよう。
2.赤カブのサラダ
赤カブは、生のままサラダにするのもおすすめだ。シンプルな作り方は水菜などの葉野菜と一緒に和えるというものだが、カルパッチョ風のサラダにしても美味しい。赤カブのみずみずしさとほんのりとした甘みが美味しいだけでなく、赤カブに含まれる栄養素・成分を逃がさずに摂ることができる。
3.赤カブのドレッシング
赤カブをすりおろしてドレッシングとして使うのも良い。すりおろした赤カブ・オリーブオイル・砂糖・塩などと合わせれば簡単に出来上がる。また、トマトも一緒にすりつぶすと、より鮮やかなピンク色のドレッシングが完成する。お好みでグリーンサラダなどにかけて食べるようにしよう。
5. 赤カブの美味しい保存方法

赤カブは、葉の部分と根の部分を別々に保存するのが基本だ。葉が付いたままの状態で保存してしまうと、葉から水分が抜け出てしまう。また、保存する際は乾燥を防ぐためにそれぞれを食品用ラップなどに包むと良い。野菜室で保管すれば根の部分は5日程度、葉の部分は2日程度保存できる。
6. 赤カブに関する良くある質問

最後に、赤カブに関する良くある質問・疑問に回答する。
Q1.赤カブの旬や収穫時期はいつ頃なのか?
赤カブの旬は10~12月頃である。一般的な白カブは春頃(3~5月頃)と秋頃(10~12月頃)に収穫されるが、赤カブは8~9月頃に種まきをして、10~12月頃に収穫・出荷をすることが基本となっている。品種にもよるが、通常は種まきから60~70日程度で収穫時期を迎えるようだ。
Q2.ビーツやラディッシュとの違いとは?
形や色味が似ていることから、ビーツ(ビート)やラディッシュも「赤カブ」の仲間と間違われることがある。しかし、ビーツはヒユ科の植物であり、ラディッシュはアブラナ科の植物であるがダイコンの仲間である。見た目が似ているだけで、異なる野菜なので間違えないようにしよう。
結論
色味が美しい赤カブは、漬物やサラダなどにするのがおすすめだ。また、このように火を通さない食べ方なら、赤カブに含まれる栄養素・成分を逃がさずに済む。特に冬の時期に多く流通するため、寒い季節にスーパーや八百屋などで見つけたら購入してみよう。
(参考文献)
- ※1:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
https://fooddb.mext.go.jp/ - ※2:JAグループ「春・冬の旬野菜カブ」
https://life.ja-group.jp/food/shun/detail?id=35 - ※3:環境変異原研究「イソチオシアネートによるがん予防の可能性」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jems/26/3/26_3_253/_pdf/-char/ja - ※4:厚生労働省e-ヘルスネット「抗酸化物質」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-009.html
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