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【管理栄養士監修】かぶの栄養価!葉っぱ部分にはカロテンなどが豊富

【管理栄養士監修】かぶの栄養価!葉っぱ部分にはカロテンなどが豊富

投稿者:食生活アドバイザー 吉田昌弘

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

鉛筆アイコン 2022年3月23日

漬物や炒め物、煮物などに使える「かぶ」。そんなかぶは水分量が多く、カロリーが低めとなっている。また、葉っぱ部分は緑黄色野菜に分類されており、βカロテンなどの栄養素を多く含んでいるのが特徴である。今回はそんな特徴があるかぶの栄養価や栄養素などを、文部科学省の「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」などを参考に解説する(※1)。かぶの栄養面の魅力を確認しよう。

  

1. かぶの基本的な栄養価

かぶの栄養
「日本食品標準成分表」には、根っこ部分や葉っぱ部分、漬物など、さまざまなかぶの栄養価が収録されている。ここでは、基本となる「かぶ(皮つき/生)」の100gあたりの栄養価を紹介する。

かぶ(皮つき/生)の100gあたりの栄養価

・エネルギー:18kcal
・たんぱく質:0.7g
・脂質:0.1g
・炭水化物:4.6g
・脂肪酸
 ・飽和脂肪酸:0.01g
 ・一価不飽和脂肪酸:0.01g
 ・多価不飽和脂肪酸:0.05g
・ビタミン
 ・ビタミンA:0μg
 ・ビタミンD:0μg
 ・ビタミンE:0mg
 ・ビタミンK:0μg
 ・ビタミンB1:0.03mg
 ・ビタミンB2:0.03mg
 ・ナイアシン:0.6mg
 ・ビタミンB6:0.08mg
 ・ビタミンB12:0μg
 ・葉酸:48μg
 ・パントテン酸:0.25mg
 ・ビオチン:-
 ・ビタミンC:19mg
・ミネラル
 ・ナトリウム:5mg
 ・カリウム:280mg
 ・カルシウム:24mg
 ・マグネシウム:8mg
 ・リン:28mg
 ・鉄:0.3mg
 ・亜鉛:0.1mg
 ・銅:0.03mg
 ・マンガン:0.06mg
 ・ヨウ素:-
 ・セレン:-
 ・クロム:-
 ・モリブデン:-
・食物繊維:1.5g
 (・水溶性食物繊維:0.3g)
 (・不溶性食物繊維:1.2g)

2. かぶの特徴的な栄養素・成分

かぶの栄養
かぶは水分量が多く全体的に栄養価が低めであるものの、ビタミンC・カリウム・食物繊維などの栄養素を含んでいる。また、根っこ部分は消化酵素であるジアスターゼも含んでいる(※2)。ここでは、そんなかぶに含まれる栄養素や栄養成分などを詳しく解説する。

その1.ビタミンC

かぶは、ビタミンCを100gあたり19mg含んでいる。ビタミンCは、皮膚や細胞のコラーゲンの合成に欠かせない栄養素として知られている。また、抗酸化ビタミンの一種であり、体内の活性酸素の働きを抑えたり、過酸化脂質の生成を抑えたりする働きも有している(※3、※4)。

その2.カリウム

かぶは、カリウムを100gあたり280mg含んでいる。カリウムは、体内のナトリウムを排出する作用があり、細胞の浸透圧を調整したり、塩分の摂りすぎを調節したりする働きがある。特に日本人は塩分(ナトリウム)の摂取量が多いため、カリウムの摂取は重要となっている(※3、※4)。

その3.食物繊維

かぶは、食物繊維を100gあたり1.5g含んでいる。食物繊維は、体内では消化・吸収されないが、大腸の蠕動運動を活発にしたり、食後血糖値の上昇を緩やかにしたりする作用などがある。しかし、現代人には不足気味の栄養素であるため、かぶなどから積極的に摂る必要がある(※3)。

その4.ジアスターゼ

かぶは、消化酵素の一種である「ジアスターゼ」も含んでいる。ジアスターゼにはデンプンの消化を助ける働きがあり、特に生の状態で食べると効率的に摂取できるそうだ(※2)。

3. 種類別のかぶの主な栄養価

かぶの栄養
「日本食品標準成分表」には、「かぶ(皮つき/生)」以外にも、茹で状態、塩漬、ぬかみそ漬といったかぶの栄養価も収録されている。そこで種類別にかぶの主な栄養価をまとめておく。

かぶ(皮なし/ゆで)の100gあたりの栄養価

・カロリー:20kcal
・たんぱく質:0.6g
・脂質:0.1g
・炭水化物:5.0g
 (・食物繊維:1.7g)

かぶ(皮なし/塩漬)の100gあたりの栄養価

・カロリー:19kcal
・たんぱく質:0.8g
・脂質:0.1g
・炭水化物:4.7g
 (・食物繊維:2.0g)

かぶ(皮なし/ぬかみそ漬)の100gあたりの栄養価

・カロリー:31kcal
・たんぱく質:1.4g
・脂質:0.1g
・炭水化物:6.9g
 (・食物繊維:1.8g)

4. かぶの栄養面に関するよくある質問

かぶの栄養
ここまで、かぶの栄養価や栄養素について詳しく解説してきた。しかし中には「かぶは1日にどれくらい食べていいのか」や「葉っぱ部分にはどんな栄養素が含まれているのか」などが気になる人もいるだろう。そこで最後に、かぶの栄養面に関するよくある質問・疑問に回答する。

Q1.1日にどれくらい食べればいい?

かぶの1日あたりの摂取量は明確には決められていない。しかし、厚生労働省が策定した「健康日本21」によると(※5)、1日あたりの淡色野菜の目標量は230g以上としている。大根やきゃべつ、もやし、玉ネギといった淡色野菜と合わせて、1日あたり230g以上食べるようにしよう。

Q2.葉っぱ部分はどんな栄養素を含む?

「日本食品標準成分表」には、かぶの葉っぱの栄養価も収録されている。これを見ると葉っぱ部分はビタミンA(βカロテン)、ビタミンE、ビタミンK、ビタミンB群、ビタミンCといったビタミン類を多く含んでいる。また、ミネラル類や食物繊維なども豊富である。もし購入したかぶに葉っぱが付いていたら、捨てずに美味しく調理して食べるようにしよう。

結論

かぶは水分が多くて、カロリーが低い野菜である。その一方でビタミンCやカリウム、食物繊維などを含んでいるのが特徴だ。また、淡色野菜である根っこ部分と異なり、緑黄色野菜である葉っぱ部分にはビタミンA(βカロテン)などが多く含まれる。それぞれの栄養面の特徴を理解して、上手に日々の食生活に取り入れてみよう。
(参考文献)
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  • 公開日:

    2017年3月 3日

  • 更新日:

    2022年3月23日

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