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もうかさめとは?基本的な栄養価や美味しい食べ方などをまとめて解説

もうかさめとは?基本的な栄養価や美味しい食べ方などをまとめて解説

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

鉛筆アイコン 2021年12月23日

東北地方ではお馴染みの魚である「もうかさめ」。クセのない淡白な味わいが特徴で、揚げ物や煮付け、ソテーなどにすると非常に美味しい。また、サメ肉だけでなく心臓やフカヒレなどは高級食材として楽しまれている。今回は、そんな特徴があるもうかさめについて詳しく説明する。基本的な栄養価や下ごしらえのやり方、美味しい食べ方などをしっかりとチェックしよう。

  

1. もうかさめとは?

もうかさめ
もうかさめとは、ネズミザメ目ネズミザメ科に分類されているサメの一種である。標準和名は「ねずみざめ」であり、目元が丸くて頭がネズミの形に似ているからといわれいてる。しかし、その名前とは裏腹に非常にどう猛な魚であり、最大で全長3m以上、重量170kg以上に達することもある。特に宮城県での漁獲量が多く、サメ肉・サメの心臓(もうかの星)・フカヒレなどは食用とされている。

もうかさめの旬と主な産地

寒海性の回遊魚であるもうかさめは、北海道・アラスカ・カリフォルニア沿岸にも生息している。特に日本では特に宮城県気仙沼で多く水揚げされており、特に春から夏の水揚げ量が多いという。東日本大震災以降、宮城県での水揚げ量は減少していたが、少しずつ漁獲量は増えており2015 年には 3,512 トンに回復した(※1)。東北地方では特にポピュラーな海産物のひとつとなっている。

2. もうかさめ基本的な栄養価

もうかさめ
文部科学省の「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」には(※2)、もうかさめ(ねずみざめ)の栄養価は収録されていない。そこで宮城県水産加工研究所がまとめた「地域水産物の機能性成分」を参考に(※3)、「ネズミザメ(モウカザメ)」の100gあたりの栄養価を紹介する。

ネズミザメ(モウカザメ)の100gあたりの栄養価

・水分:70.5g
・たんぱく質:23.4g
・脂質:5.0g
・炭水化物:Tr
・ビタミン
 ・ビタミンA:0μg
 ・ビタミンD:-
 ・ビタミンE:1.1mg
 ・ビタミンK:-
 ・ビタミンB1:0.13mg
 ・ビタミンB2:0.18mg
 ・ナイアシン:9.19mg
 ・ビタミンB6:0.74mg
 ・ビタミンB12:6.7μg
 ・葉酸:5μg
 ・パントテン酸:0.27mg
 ・ビタミンC:1mg
・ミネラル
 ・ナトリウム:83mg
 ・カリウム:293mg
 ・カルシウム:3.1mg
 ・マグネシウム:23mg
 ・リン:222mg
 ・鉄:4.5mg
 ・亜鉛:0.4mg
 ・銅:0.02mg
 ・マンガン:0.01mg

EPAやDHAといった機能性成分も多く含んでいる

もうかさめは、不飽和脂肪酸であるEPA(185mg/可食部100g)やDHA(1273mg/可食部100g)も多く含んでいる。不飽和脂肪酸にはさまざまな健康効果が期待されているが、体内では合成できない必須脂肪酸であるため食品から補う必要がある(※4)。また、もうかさめはリジン・ロイシン・アルギニンといった機能性成分も含んでいる(※3)。

3. もうかさめの下ごしらえのやり方

もうかさめ
一般的にサメ肉はアンモニア臭が強いといわれている。しかし、もうかさめは臭みが少ない魚なので、そのまま調理することも可能だ。ただし、しっかりと臭みを取り除きたいなら、塩水に浸けておくというのも一つの方法である。以下に、もうかさめの基本的な下ごしらえのやり方をまとめておく。

もうかさめの下ごしらえのやり方・手順

1.ボウルに塩分濃度3%の塩水を作っておく
2.もうかさめの切り身を(1)のボウルに入れる
3.1時間程度浸けたら取り出して流水で軽く洗う
4.キッチンペーパーで丁寧に水気を拭き取ったら完成

4. もうかさめの美味しい食べ方

もうかさめ
鮮度がいいもうかさめは刺身にするのがおすすめだが、煮付けや竜田揚げ、ソテー、照り焼きなどにしても美味しい。また、サメ肉以外の心臓やフカヒレ、サメ皮なども美味しく食べられる。ここではそんなもうかさめ(サメ肉)の美味しい食べ方をいくつか紹介する。

その1.もうかさめの煮付け

もうかさめの煮付けは、非常にシンプルながらご飯ともマッチする代表的なおかずである。作り方は簡単で、煮汁と生姜のすりおろしを入れた鍋を一煮立ちさせてから、下処理したもうかさめの切り身を入れて弱火で煮れば完成だ。もうかさめの淡白な味わいと濃い目の調味料が、よく絡み合って美味しく食べられる。

その2.もうかさめの竜田揚げ

もうかさめは揚げ物にしても美味しく食べられる。切り身に衣をつけてフライにしても美味しいが、しっかりとした味をつけてから片栗粉をまぶして竜田揚げにするのも美味しい。揚げても身があまり硬くならないため、カリッとした表面としっとりとした身を楽しむことができる。

その3.もうかさめのソテー

もうかさめは焼き物にしても美味しい。和食でも洋食でも美味しく食べられるが、手早く作るならソテーなどがおすすめだ。バターを溶かしたフライパンに、塩コショウをしておいたもうかさめの切り身を入れて両面を炒めれば出来上がる。肉厚で美味しいもうかさめを楽しんでみよう。

5. もうかさめに関するよくある質問

もうかさめ
ここまで、もうかさめのについて詳しく解説してきた。しかし、まだ「もうかさめの名前の由来は何か」「もうかさめの心臓は食べられるのか」などが気になる人もいるだろう。そこで最後に、もうかさめに関するよくある質問・疑問に回答する。

Q1.もうかさめの名前の由来とは?

もうかさめは、特に東北地方で使われている「ねずみざめ」の別名である。漢字では「毛鹿鮫」と書かれることもあるが、本来は「真鱶鮫(まふかさめ)」であったとされている。真鱶には「代表的なサメ」のような意味合いがあり、その意味の通り東北地方で多く水揚げされていたことが語源となっている。その後「まふか」が訛って、「もうか」になったと考えられている。

Q2.もうかさめの心臓は珍味なの?

もうかさめの心臓も食用とされており、新鮮なものは刺身にしたり、焼き物や揚げ物などにしたりすることも多い。特に産地・気仙沼では刺身のことを「もうかの星」と呼んでおり、酢味噌を付けて食べるのが一般的である。また、生姜醤油やニンニク醤油などをつけても美味しく食べられる。ネット通販でも「もうかの星」を見かけることがあるので、興味があったら注文してみるのもよいだろう。

Q3.もうかさめにもフカヒレはある?

もうかさめのヒレからも高級食材である「フカヒレ」が作られている。モウカザメから作られるフカヒレは「黒魚翅(ヘイチー)」と呼ばれる種類で、黒っぽい見た目をしているのが特徴。また、ゼラチン質が豊富でプルプルとした独特の食感を楽しむことができる。「もうかさめのフカヒレ姿煮」といった中華料理の煮物やスープなどに使われてる。

結論

もうかさめは特に東北地方で食べられている食材の一つであり、サメ肉なのにクセが少なく食べやすいことが特徴となっている。また、新鮮なもうかさめは刺身でも美味しいが、一般的な切り身は煮付け、揚げ物、焼き物などにするのがおすすめだ。東北地方以外ではあまり見かけないため、もし興味があるならネット通販で探してみるとよいだろう。
(参考文献)
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  • 公開日:

    2019年8月31日

  • 更新日:

    2021年12月23日

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