1. モロッコいんげんの特徴
モロッコいんげんとは、さやごと食用とするいんげん豆の中でも、特に平らな見た目をしている「平さやいんげん」の一種。多く出回っているタキイ苗種のモロッコは長さ14cm程度、幅1.8~2.0cm程度であり(※1)、最長25cm程度になるジャンボ平さやいんげんに比べるとやや小さめである。シャキシャキとした程よい食感と、甘みと粘り気のあるマイルドな味わいが特徴となっている。
長野県での生産が多い
農林水産省によれば、2020年のモロッコいんげんを含むさやいんげん全体の収穫量は38,900トンとなっている(※2)。さやいんげんの産地には、千葉県、北海道、福島県、鹿児島県、沖縄県などがあり、全国的に栽培されている。長野県でも栽培されており、軽井沢町で生産している「軽井沢いんげん」は、通常のモロッコいんげんよりもさやが柔らかく、甘味が強いことで知られている。
2. モロッコいんげんの栄養価は?
文部科学省の「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」には、モロッコいんげんの栄養価は収録されていない(※3)。しかし、一般的には通常のさやいんげんと同じように、ビタミン類、ミネラル類、食物繊維などを多く含むといわれている。参考までにさやいんげんの栄養価を確認しておこう。
さやいんげんの栄養価(参考)
・エネルギー:23kcal
・たんぱく質:1.8g
・脂質:0.1g
・炭水化物:5.1g
・ビタミン
・ビタミンA(βカロテン):520μg
・ビタミンD:0μg
・ビタミンE:0.2mg
・ビタミンK:60μg
・ビタミンB1:0.06mg
・ビタミンB2:0.11mg
・ナイアシン:0.6mg
・ビタミンB6:0.07mg
・ビタミンB12:0μg
・葉酸:50μg
・パントテン酸:0.17mg
・ビオチン:3.9μg
・ビタミンC:8mg
・ミネラル
・ナトリウム:1mg
・カリウム:260mg
・カルシウム:48mg
・マグネシウム:23mg
・リン:41mg
・鉄:0.7mg
・亜鉛:0.3mg
・銅:0.06mg
・マンガン:0.33mg
・ヨウ素:0μg
・セレン:Tr
・クロム:1μg
・モリブデン:34μg
・食物繊維:2.4g
・たんぱく質:1.8g
・脂質:0.1g
・炭水化物:5.1g
・ビタミン
・ビタミンA(βカロテン):520μg
・ビタミンD:0μg
・ビタミンE:0.2mg
・ビタミンK:60μg
・ビタミンB1:0.06mg
・ビタミンB2:0.11mg
・ナイアシン:0.6mg
・ビタミンB6:0.07mg
・ビタミンB12:0μg
・葉酸:50μg
・パントテン酸:0.17mg
・ビオチン:3.9μg
・ビタミンC:8mg
・ミネラル
・ナトリウム:1mg
・カリウム:260mg
・カルシウム:48mg
・マグネシウム:23mg
・リン:41mg
・鉄:0.7mg
・亜鉛:0.3mg
・銅:0.06mg
・マンガン:0.33mg
・ヨウ素:0μg
・セレン:Tr
・クロム:1μg
・モリブデン:34μg
・食物繊維:2.4g
3. モロッコいんげんの美味しい保存方法
モロッコいんげんは通常のさやいんげんと同じくあまり日持ちしないため、できる限り早めに調理するほうがよい。また、冷蔵保存する場合には、乾燥させないよう新聞紙やキッチンペーパーで包んでからポリ袋に入れて野菜室で保存するのがおすすめ。また、2~3日以内には食べ切るようにしよう。
4. モロッコいんげんの美味しい食べ方3選
柔らかくてシャキシャキとした歯ごたえが魅力のモロッコいんげんは、サラダ・煮物・炒め物・揚げ物などさまざまな料理に使うことができる。その中から特に美味しい食べ方を3つ紹介する。
食べ方1.モロッコいんげんのバター炒め
下茹でしたモロッコいんげんをバターで炒めるだけの簡単料理だ。炒めることで香りや甘味が引き立ち、美味しく食べることができる。味付けはシンプルに塩・コショウだけでもよいが、少しだけ醤油を混ぜてパンチの効いたバター醤油に仕上げにするのもおすすめ。おかずにも適した一品である。
食べ方2.モロッコいんげんのグリル焼き
下茹でしたモロッコいんげん・ミニトマト・ベーコンなどを魚焼きグリルで焼いても美味しい。オリーブオイルと塩・コショウ、ハーブで味付けすれば、モロッコいんげんなどの食材がいっそう美味しく仕上がる。ジューシーな食感も楽しみたいのなら、グリル焼きはおすすめの食べ方だといえる。
食べ方3.モロッコいんげんの天ぷら
モロッコいんげんの食感や味を存分に楽しみたいなら、天ぷらなどの揚げ物がおすすめだ。下茹でして十分水気をきったモロッコいんげんに、しっかりと衣をつけて油で揚げるだけ。出来上がった天ぷらは、岩塩を付けて食べると非常に美味しい。おかずだけでなく、お酒のおつまみにもよく合う。
5. モロッコいんげんは家庭菜園にもおすすめ
通常のさやいんげん(どじょういんげん)に比べるとモロッコいんげんの生産量・流通量はあまり多くないため、もし食べたいなら家庭菜園で栽培するのがよい。実はモロッコいんげんは草勢が強いため育てやすく、一度にたくさんとれるなどの特徴がある。おおよそ2か月(58日程度)で作ることができ、収穫期を逃しても風味が落ちにくいので初めての家庭菜園にもおすすめとなっている。
結論
モロッコいんげんは美味しいだけでなく、ビタミン・ミネラル・食物繊維も多く含むためおかずにピッタリの野菜だといえる。しかし、流通量が少なく、中々手に入りにくいことが欠点である。もし新鮮で美味しいモロッコいんげんを食べたいなら、家庭菜園で育ててみることも検討してみよう。
(参考文献)
- ※:JAグループ「サヤインゲン」
https://life.ja-group.jp/food/shun/detail?id=32 - ※1:タキイ種苗株式会社「モロッコ」
https://www.takii.co.jp/CGI/tsk/shohin/shohin.cgi?breed_seq=00000449 - ※2:農林水産省「作物統計調査」
https://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/sakumotu/sakkyou_yasai/ - ※3:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
https://fooddb.mext.go.jp/
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