1. ピンクペッパーとは

ピンクペッパーは、美しい赤い色が印象的なスパイスのひとつ。実はこれ、ペッパーという名がついているものの胡椒とは異なるものであることが多い。一般的にピンクペッパーと呼ばれているものの多くは、ウルシ科のコショウボクと呼ばれる植物の果実。乾燥させたもので、ホールの状態で販売されているものが多い。
ほかにもある!?
実はピンクペッパーは前述のコショウボク以外にもセイヨウナナカマドというバラ科の植物の実を使ったものもあるらしい。両者ともにフランスではポワブルロゼという名で親しまれている。
2. ピンクペッパーとペッパーの違い

ペッパーとは
ペッパー=胡椒は、世界中でスパイスの王様と呼ばれる存在。日本でも最もよく知られるスパイスのひとつといえるだろう。コショウ科コショウ属の植物の果実のことである。ブラックペッパーは未完熟の実を乾燥させたもの。白胡椒は完熟させた実を水に浸し、皮を取り除いてから乾燥させたものである。総じてピリッとした辛味が特徴で、料理の下味から味付け、仕上げにと幅広く活用されている。
味の違い
ピンクペッパーは、ペッパーと異なり、刺激的な辛味がほとんどない。またペッパーが爽やかな香りであるのに対し、ピンクペッパーは華やかで、甘美な香りが漂う。また美しい色も特徴的で食用以外にフラワーアレンジメントに使用されることもある。
形態の違い
ペッパーはホール以外にもミルで細かく挽いて使うことが多い。対してピンクペッパーは、ホールのままで使うことがほとんど。ミルを使って細かくすることはあまりない。これはペッパーは挽くことで、香りや辛味が引き立つのに対し、ピンクペッパーはそうではないから。しかも挽いてしまうとピンクペッパーの持ち味である食感が台無しになってしまう。
3. ピンクペッパーの上手な使い道

仕上げに
ピンクペッパーは冷菜の仕上げに使われるのが王道だ。これはピンクペッパーがペッパーをはじめとするほかのスパイスに比べると味わいが控えめだから。味付けというよりは、飾りや食感という要素を前面に押し出す形で使うとよい。カルパッチョ、サラダ、レバーペーストなどに添えるのが定番の使い道。そのほか、美しいピンクを生かして、ピクルスやマリネに投入するのもよいだろう。ステーキの仕上げにあしらうときは、ペッパーとダブルで使うとバランスがよい。
スイーツに
ピンクペッパーは刺激的な辛味がない分、スイーツにも使える。とくにチョコレートとの相性がよいので、クッキーやブラウニーのトッピングにするのがおすすめだ。チョコレートムースなどにも合う。ピンクの鮮やかなトッピングがスイーツを一層美味しそうに見せてくれるうえ、楽しい食感を与えてくれる。マフィンやパウンドケーキの仕上げにトッピングするのもおすすめ。大人好みのスイーツに変身させてくれる。
結論
ピンクペッパーは、ペッパーといえど、いわゆる胡椒とは異なる種類の植物。味わいもペッパーとは異なり控えめなので、見た目重視で活用することもできる。加熱には向いていないので、冷菜やスイーツに投入するとよいだろう。
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