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紅あずまとは?関東で人気のサツマイモの特徴や美味しい食べ方を紹介

紅あずまとは?関東で人気のサツマイモの特徴や美味しい食べ方を紹介

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

鉛筆アイコン 2021年11月25日

コガネセンガンに次いで、日本で2番目に多く栽培されている「紅あずま」(※1)。特に茨城県や千葉県で多く栽培されており、関東地方で人気のサツマイモとなっている。今回は、そんな紅あずまの基本・特徴・食べ方・保存方法などを詳しく解説する。また、2010年に登場した人気のサツマイモ「紅はるか」との違いや見分け方も紹介する。

  

1. 紅あずまとは?

紅あずま
紅あずまとは、茨城県つくば市にある農林水産業農業研究センターにて育てられ、1985年に品種登録されたサツマイモのこと(※2)。全国的に栽培されているが、特に茨城県や千葉県が主産地となっており関東地方で多く食べられている。中国地方以南で多く栽培されている「高系14号(ベニコマチなど)」と比較して、「東の紅あずま」と呼ばれることもあるという。

紅あずまの誕生と歴史

紅あずまは、皮色や形状が優れた「関東859」と肥大性や肉質が優れた「コガネセンガン」を交配して作られたサツマイモである。そのため、皮の色味はサツマイモらしい「濃赤紫色」、形は「長紡錘形」、大きさは「やや大」となっている。生産性に優れており、食味もよいことから、青果として人気を博している。

紅あずまの旬と産地

紅あずまは地域によって収穫時期は異なるが、早い場所で9月頃から始まり11月頃にピークを迎えるという。また、農林水産省によると(※1)、紅あずまの栽培面積はコガネセンガンに次いで全国で2位となっている。特に関東地方での栽培が多く、茨城県は2449ha、千葉県は1074haとなっている。その他、北は青森県から南は鹿児島県まで日本全国で栽培されている。

2. 紅あずまの特徴や魅力

紅あずま
紅あずまが関東地方で人気となっている理由は、茨城県や千葉県などで多く生産されていることだけでなく食味や見た目が優れていることも関係している。そんな紅あずまの特徴や魅力を確認しよう。

その1.ホクホク感とネットリ感の両方が楽しめる

サツマイモには大きく「ホクホク系」と「ネットリ系」に分けられるが、紅あずまはその中間型でありホクホク感とネットリ感の両方を楽しむことができる。また、繊維質が少なく、甘みが強いことも特徴となっている。そのため、焼き芋だけでなく、料理やスイーツの食材としても使いやすい。

その2.果肉の黄色感が強くて美味しそうに見える

関東859とコガネセンガンを交配して作られた紅あずまは、サツマイモとしての色味や形も優れている。皮の色味は濃赤紫色であり、果肉の色は鮮やかな黄色となっている。また、重さは230~500gほどと大きいのが特徴である。そのため、見た目も非常に美味しそうなサツマイモとなっている。

3. 美味しい紅あずまの選び方

紅あずま
紅あずまは流通量が多いサツマイモであるため、旬の時期(11~翌年1月頃)であればスーパーや八百屋などで見かけることも多い。もし紅あずまを見かけたら、以下のようなポイントを参考に美味しいものを選ぶようにしよう。なお、傷や変色などがあるものはできる限り避けるようにしよう。

美味しい紅あずまの見分け方

・皮:ハリがあって色味が均一のもの
・重さ:ずっしりと重量感のあるもの
・ひげ根:少なめで1本1本が太いもの

4. 紅あずまの美味しい食べ方3選

紅あずま
紅あずまは焼き芋をはじめ煮物、大学芋、天ぷら、スイートポテトなどさまざまな調理法で美味しく食べられる。ここでは、そんな紅あずまのおすすめの食べ方を3種類紹介しておこう。

食べ方1.焼き芋

紅あずまの定番の食べ方は「焼き芋」。粉質でホクホクした紅あずまは、どこか懐かしさを感じる味わいとなっている。また、紅あずまを焼き芋にすると、鮮やかな紫色の皮と黄色の果肉を楽しむことができる。家で作るならアルミホイルで巻いてから、トースターで加熱するとよいだろう。

食べ方2.大学芋

紅あずまは「大学芋」にするのもおすすめだ。作り方は、紅あずまを適当な大きさに乱切りにしてから下茹でしておく。そして、砂糖・醤油・みりん・塩を一煮立ちさせた鍋に、下茹でしておいた紅あずまを入れてタレを絡める。よくタレが絡まった大学芋に黒ゴマをトッピングしたら完成だ。

食べ方3.天ぷら

紅あずまは「天ぷら」にしても美味しく食べられる。作り方は、紅あずま輪切り(斜め切り)にしておく。ボウルに薄力粉・卵黄・水などを合わせて天ぷら衣を作り、カットしておいた紅あずまをくぐらせる。あとは160~170℃程度の油でカラッと揚げれば、紅あずまの天ぷらの完成だ。

5. 紅あずまの正しい保存方法

紅あずま
紅あずまなどのサツマイモは、冷蔵庫など低温で保存すると早く傷んでしまう。そのため、乾燥対策として新聞紙に包んでから、直射日光が避けられる冷暗所などに保存するのがおすすめだ。適切に関すれば数か月は保存できるとされている。なお、冷凍保存したい場合は、事前に加熱調理しておくのが望ましい。下茹でしたりしてから粗熱を取り、食品用ラップに包んでから冷凍保存しよう。

【採れたてが手に入った場合】

紅あずまは収穫したばかりの状態だと、まだ甘みが強くない。そのため、デンプンを糖化させて糖度を高めるために、風通しのよい日陰に5~10日ほど置いておくとよい。なお、置きすぎるとネットリ感が増すため、ホクホク感を楽しみたいならあまり置きすぎないほうが美味しく食べられる。

6. 紅はるかとの違い・見分け方は?

紅あずま
紅はるかは、2010年に品種登録されたサツマイモである。強い甘みが特徴であり、焼き芋にすると糖度が60度に達することもある。また、見た目はずんぐりとした「紡錘形」で、色味は「赤紫」となっている。一方、紅あずまの見た目は細長い「長紡錘形」で、色味はきれいな「濃赤紫色」となっている。そのため、味以外では形や皮の色味などから紅はるかと紅あずまを見分けることが可能だ。
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結論

紅あずまは全国で栽培されているが、特に関東地方で人気のサツマイモである。その特徴には甘みが強いことや、ホクホク感とネットリ感の両方を楽しめることなどがある。定番の焼き芋をはじめ、大学芋や天ぷらなどにしても美味しく食べられる。ぜひスーパーや八百屋で見かけたら、紅あずまを使ったサツマイモ料理に挑戦してみよう。
【参考文献】
※:日本いも類研究会「さつまいも品種詳説」
※1:農林水産省「令和元年度いも・でん粉に関する資料」
※2:農林水産省「登録品種データベース」
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  • 公開日:

    2019年10月31日

  • 更新日:

    2021年11月25日

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