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【アボンダンスチーズ】とは?特徴やおすすめの食べ方を解説

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 藤江美輪子(ふじえみわこ)

2019年11月 8日

形や風味がそれぞれ異なるチーズは、一度はまってしまうと、その奥深さからなかなか抜け出すことができない。チーズの楽しみ方としては食べ比べが一番だろうが、チーズ好きならばチーズの歴史も知っておいてほしい。どのようにしてチーズが作られるようになったかを知ることで遠く離れた地に思いを馳せることができる。ここでは興味深い歴史をもつ「アボンダンスチーズ」について紹介する。

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1. 【アボンダンスチーズ】とは?

世界には実に多くのチーズがあるが、そのほとんどは酪農家たちが牛や山羊、羊の乳を加工して作ったものだ。製法や形、味わいは、地域ごとに特徴がある。アボンダンスチーズはスイスと国境を接するフランスのサヴォワ地方の伝統的なチーズだが、その歴史はほかのチーズと少し異なる。アボンダンスチーズが作られ始めたのは14世紀頃とされており、作り始めたのはサヴォワ地方に入植した修道僧たちであった。また、ほかのチーズが酪農と並行して作られていたのに対し、アボンダンスチーズは修道僧たちが品質のよいチーズを作り出そうと研究した結果、生まれた。

こだわりのつまったチーズ

修道僧たちは品質のよいチーズを作るために、未開だった「アボンダンスの谷」を開墾したといわれている。チーズの名は生産地から名付けられているわけだが、もともとアボンダンスには「多量」や「豊富」といった意味があり、恵まれた土地だったことが伺える。アボンダンスチーズはこの地で育てられた牛の乳から作られるのだが、牛の乳にもこだわりがある。ほかのチーズでも特定の品種の乳で作ることが規定されていることがあるが、アボンダンスチーズの場合は「アボンダンス」、「モンベリアルド」、「タリーヌ」という3種の牛から搾った乳をブレンドさせて作らなければならない。3種類の乳を使うことでフルーティーな味わいとヘーゼルナッツの香りをもつ個性的なチーズができあがる。

2. アボンダンスチーズの分類と食べごろ

チーズと一口にいっても見た目や味わいはさまざまある。それらのチーズを分類することは難しいのだが、製法によって大まかにグループ分けすることは可能だ。製法によるグループ分けは熟成の有無やカビ付けの有無などで行われる。アボンダンスチーズはハードチーズに分類される。牛乳を凝固させてできたチーズの素をさらに圧搾させて熟成させたチーズはハードチーズに分類される。水分がほかのチーズより少ないため長期間熟成でき、硬いチーズであるのが大きな特徴だ。ハードチーズのなかでも、加熱しながら圧搾させたものをハードチーズ、加熱せずに圧搾させたものをセミハードチーズと分類することもある。

アボンダンスチーズの食べごろ

アボンダンスチーズは1年を通して生産が可能だが、食べごろは秋から春とされている。その理由の1つに牛の飼料が関係している。アボンダンスチーズを作るために飼育されている牛の飼料は自然の牧草だけで、サイレージ(貯蔵されている牧草)は使用してはならないと決まっている。そのため、牧草が生い茂る春先から夏にかけて搾られた牛乳がアボンダンスチーズの原料となる。アボンダンスチーズの熟成期間は3ヶ月以上とされているため、加工、熟成されてちょうど食べごろとなるのが秋から春となるわけだ。

3. アボンダンスチーズの食べ方

アボンダンスチーズは直径38~43cm、高さ7~8cm、重さは7~12kgにもなる円盤型のチーズだ。大きいチーズであるためカットが必須なのだが、カットの仕方によってアボンダンスチーズの美味しい部分を余すとことなく食べることができるかどうか決まる。アボンダンスチーズの熟成度は、中心部で低く、外側になると高くなる。熟成度が低い部分と高い部分をバランスよく食べるのが一番美味しい食べ方であるため、カットする際は中心部から放射線状にカットするのがおすすめだ。

ワインとの相性

チーズを食べるときにセットとして飲まれることが多いワインだが、チーズの風味を殺さないワインを選ぶのがポイントだ。濃厚な旨みが特徴的なハードチーズの多くは赤ワインと一緒に食されることが多いが、フルーティーな味わいをもつアボンダンスチーズは白ワインのほうが合う。アボンダンスチーズの場合は辛口の白ワインがぴったりだ。もし、アボンダンスチーズに合う辛口の白ワインが分からないならば、同じ産地の白ワインを選ぶとよいだろう。フランスサヴォワ地方には「ルーセット・ド・サヴォワ」という白ワインがあるため、アボンダンスチーズと一緒に探してみてほしい。

結論

修道僧たちによって研究されて誕生したアボンダンスチーズは、ローマ法王の選挙会議の食卓に並べられたことのあるほど美味しいチーズだ。修道僧たちのこだわりはいまも受け継がれ、牛の品種や飼料も細かく規定されている。アボンダンスチーズを食べるときは地元の白ワインも用意するのがおすすめだ。
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