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ドライイーストやベーキングパウダーなどの写真

【ベーキングパウダーとドライイーストの違い】使い方や代用の可否も

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

鉛筆アイコン 2023年4月27日

焼き菓子作りやパン作りに欠かせない「ベーキングパウダー」や「ドライイースト」だが、違いは正しく理解できているだろうか?生地を膨らませる働きは同じでも、原材料や膨らませる工程など、異なる点も多い。誤って使うと失敗するおそれがあるため、違いをきちんと理解しておこう。

  

1. ベーキングパウダーとドライイーストの5つの違い

ドライイーストの写真
ベーキングパウダーとドライイーストはいずれも「膨張剤」であるが、同じではない。原材料が異なるほか、生地が膨らむ仕組みや仕上がりなど、さまざまな点で違いがある。まずはその基本的なところから解説しておこう。

原材料が異なる

ベーキングパウダーは、重曹(ベーキングソーダ)に酸性剤などを加えた膨張剤である。一方、ドライイーストの原材料はイースト菌(パン酵母)と呼ばれる微生物で、その生イーストを乾燥させたものである。予備発酵不要のものは「インスタントドライイースト」という。

生地を膨らませる仕組みが異なる

ベーキングパウダーもドライイーストも、炭酸ガスで生地を膨らませる点では同じだが、仕組みが異なる。ベーキングパウダーは、水分と熱による化学反応で炭酸ガスを発生させる。ドライイーストは、イースト菌が生地の糖分を分解することで炭酸ガスが発生する。

仕上がりが異なる

ベーキングパウダーは膨らませる力が弱いため、サクサクした軽い食感の生地に仕上がることが多い。一方、ドライイーストは膨らませる力が強いため、フワフワとした柔らかい生地に仕上がる。

主な用途が異なる

生地を膨らませるメカニズムや仕上がりが異なることから、用途も異なる。具体的には、ベーキングパウダーがクッキーなどの焼き物に使われることが多いのに対し、ドライイーストは断然、パン作りに使われることが多いといった具合だ。

保存(保管)方法が異なる

ベーキングパウダーは空気や熱、水などに反応し劣化するため、一度開封したものは乾燥剤を入れるなどし、必ず密閉して冷暗所で保存しよう。冷蔵庫での保存はあまりおすすめしない。扉を開閉する際に生じる温度差で保存容器の中に結露が生じるおそれがあるためだ。
一方、ドライイーストは同じく密閉して冷蔵庫もしくは冷凍庫で保存するのが基本である。常温下に置いておくと発酵が進んでしまうためだ。

2. ベーキングパウダーの使い方

ベーキングパウダーの写真
ベーキングパウダーは予備発酵が不要であるため、生地に混ぜて使うだけでよい。基本的な使い方を見ていこう。

ベーキングパウダーの使い方・手順(クッキー作り)

  • 小麦粉と一緒にベーキングパウダーをふるいにかける
  • バターをクリーム状になるまで練る
  • 砂糖を加えて滑らかになるまで混ぜる
  • 卵を加えて滑らかになるまで混ぜる
  • (1)を加えて全体をよく混ぜ合わせる
  • (4)をラップに包み、棒状にしてから冷蔵庫に入れる
  • 冷えて固まった生地を、包丁で適当な厚みにカットする
  • 余熱しておいたオーブンで生地を焼いたら出来上がり

3. ドライイーストの使い方

ドライイーストを使って料理をしているところの写真
ドライイーストは、予備発酵不要の「インスタントドライイースト」が主流だが「サフ ドライイースト」などのように予備発酵が必要なものもある。予備発酵のやり方や使い方を解説する。

ドライイーストの予備発酵のやり方・手順

  • イーストの5倍の量のぬるま湯(38〜40℃)を用意する
  • ぬるま湯に少量の砂糖を加えてよくかき混ぜる
  • ぬるま湯を湯煎して、温度が下がらないようにする
  • イーストをぬるま湯にまんべんなくふりかけて7〜8分放置する
  • 全体をゆっくり混ぜてペースト状になったら、6〜7分放置して完了

ドライイーストの使い方・手順(パン作り)

  • お湯で戻したドライイーストを生地に混ぜる
  • 生地をよく捏ねてから、丸い形に整えておく
  • ボウルに生地を置いて、食品用ラップをかける(一次発酵)
  • 生地のガスを抜いてから等分しておき、15分程度休ませる
  • 丸めた生地を鉄板に並べて、温かい場所に置いておく(二次発酵)
  • 余熱しておいたオーブンで生地を焼いたら出来上がり

4. ベーキングパウダーとドライイーストはお互いに代用できる?

ベーキングパウダーとドライイーストのイメージ写真
ベーキングパウダーもドライイーストも「生地を膨らませる」という点では同じである。それならば代用もできるのではないか?と考える方もいるだろう。実際のところ、どうなのだろうか。

不可能ではないが、期待する仕上がりにならない

冒頭でも触れたように、ベーキングパウダーは膨らませる力が弱い。したがって、パン作りなどに代用した場合、ふんわりせず、どこかサクサクした硬い感じのパンに仕上がってしまうだろう(薄力粉で作るパンなら代用できる可能性はある)。
一方のドライイーストも、発酵する時間が必要だったり分量を誤ると膨らみすぎたりするなど、ベーキングパウダーの代用として使うには面倒な部分が多い。いずれも不可能ではないが、あまりおすすめできないというのが結論だ。

5. ベーキングパウダーとドライイーストを上手に使い分けよう

焼きたてのクッキーの写真
ベーキングパウダーとドライイーストは、似ているが本質が異なる。そのため違いを正しく理解した上で上手に使い分けることが大切だ。代用もNGではないが、長所と短所が異なるため期待した通りの仕上がりにならない点は覚えておこう。

結論

ベーキングパウダーとドライイーストは同じような働きが期待できるが、お伝えしたように原材料や生地を膨らませる仕組み、使い方や保存方法、仕上がりなどさまざまな点で違いがある。これらを正しく理解しておくことが大切だ。
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  • 公開日:

    2019年11月28日

  • 更新日:

    2023年4月27日

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