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薄力粉・中力粉・強力粉の違いは?用途や保存方法、小麦の基本も解説

薄力粉・中力粉・強力粉の違いは?用途や保存方法、小麦の基本も解説

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

2020年12月16日

薄力粉・中力粉・強力粉の違いをご存知だろうか?それぞれに適した用途があり、それを誤ると料理などに失敗するおそれがあるためぜひ覚えておいてほしい。本稿ではそれぞれの性質や特徴、向いている用途や使用時の注意点、正しい保存方法などについて解説する。

  
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1. 薄力粉・中力粉・強力粉はすべて「小麦粉」

今回のテーマである薄力粉・中力粉・強力粉はいずれも「小麦粉」のひとつだ。そこでまずは、小麦粉の基礎知識から身につけていこう。

小麦粉とは

文字通り、小麦をひいて粉にしたものである。小麦粉の成分の7~8割は炭水化物で「グルテン」と呼ばれるたんぱく質を含むほか、脂質やビタミンやミネラルなども含む。ただし、小麦粉の種類によって含まれるたんぱく質の量と性質、粘度などが異なる。

小麦粉の種類

粘着性と弾性を持つグルテンの量や性質が異なると、当然ながら硬さなどにも違いが出る。これが、用途によって小麦粉を使い分ける理由だ。具体的に、グルテンの量が少なく性質も弱く、かつ粘度が細かいものを「薄力粉」、逆に量が多く性質も強く、粘度が粗いものを「強力粉」という。「中力粉」は両者の中間くらいのものだ。つまり「薄」「中」「強」とは、それぞれグルテンの性質の強さを表したものと覚えておくと分かりやすい。

等級分けの基準は?

薄力粉・中力粉・強力粉それぞれ1等や2等など等級付けされている。これは含まれる灰分(ミネラル)の量によって分けられているもので、等級が高いほど灰分が少なく、より白色をしている。

薄力粉と強力粉の見分け方

粒が細かいものが薄力粉、粗いものが強力粉だが、見た目で判断できないときは手にとって握ってみよう。固まれば薄力粉、崩れれば強力粉ということになる。

全粒粉の小麦粉もある

通常、小麦粉は小麦の胚乳だけを砕いたもので、表皮や胚芽などは取り除かれている。これに対し全粒粉の小麦粉は、丸ごと砕いて粉にしたものである。表皮や胚芽にも栄養素が含まれており、全粒粉は通常の小麦粉よりも栄養価が高いとされている。

2. 薄力粉について

それでは、薄力粉・中力粉・強力粉それぞれの特徴と違いを解説していこう。まずは薄力粉からだ。

薄力粉とは

  • グルテンの量:少ない
  • 性質:弱い
  • 粘度(粒の細かさ):弱い(細かい)
薄力粉は、軟質小麦を原料とする小麦粉である。たんぱく質の割合は等級によってやや異なるが、基本的には3種類の小麦粉の中でもっとも少なく、100gあたり8.3〜9.3gほどだ(※1・※2)。粉はきめ細かくしっとりしている。英語ではすべての小麦粉を「Flour」と呼び、種類ごとの単語は存在しない。だが「Cake flour」や「Cooking flour」などと表記されているものが薄力粉に相当すると覚えておこう。なお、原料となる軟質小麦の主な産地はアメリカである。

薄力粉の用途

  • お菓子
  • お好み焼き
  • 天ぷら(衣)
  • ムニエル など
薄力粉はグルテンの量が少ないため粘性が弱く、もちもちした食感を生み出すのには向いていない。逆にサクっとした軽い食感や、ふんわりとした柔らかいものに適しているので、クッキーやケーキに使おう。てんぷらや唐揚げのほか、ムニエルにも薄力粉が活躍する。

薄力粉を使う際の注意点

粒が細かく固まりやすい。小さな塊が残ったままの状態で料理に使うとダマができやすく、美味しさが半減してしまうこともある。面倒でも使用前にふるいにかけ、ダマのない均一な粉になるようにするとよい。
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3. 中力粉について

続いて中力粉について詳しく解説する。薄力粉や強力粉と違い、あまり聞きなれないのが中力粉だ。スーパーなどでの扱いも少なく、常備しているご家庭も少ないだろう。どんな特徴があるのかを見ていこう。

中力粉とは

  • グルテンの量:薄力粉と強力粉の中間
  • 性質:薄力粉と強力粉の中間
  • 粘度(粒の細かさ):いずれも薄力粉と強力粉の中間
中間質小麦と軟質小麦から作られた小麦粉が中力粉だ。日本で市場に出回る中力粉の多くはオーストラリア産だが、国産のものもある。薄力粉と強力粉の特徴のちょうど中間で、たんぱく質は100gあたり9.0〜9.7gほどである(※3・※4)。

中力粉の用途

  • うどん
  • ドーナツ
  • クラッカー
  • かりんとう など
ほどよい粘性や弾力性を持つのが中力粉の特徴だ。ふんわりだけでなく、硬さや粘り気だけでもない独特の食感を作りあげるのに向いている。代表的なものはしっかりした腰のあるうどんで、まさに「うどん粉」と呼ばれることもある。そのほかお好み焼きやたこ焼き、生パスタなどにも適している。

薄力粉と強力粉で代用できる

うどん用小麦粉として市販されているものもあるが、中力粉は薄力粉や強力粉に比べると手に入りにくい。手元にないときは、薄力粉と強力粉を混ぜれば中力粉に近いものを作れるので覚えておこう。分量の目安は1:1で、うどんや餃子の皮などはこれで代用できるはずだ。なお、お好み焼きやお菓子などに使うのであれば薄力粉だけでも代用できるし、中力粉を使うパンのレシピなら強力粉だけで代用することも可能だ。
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4. 強力粉について

続いて強力粉について見ていこう。

強力粉とは

  • グルテンの量:多い
  • 性質:強い
  • 粘度(粒の細かさ):強い(粗い)
硬質小麦から作る小麦粉が強力粉だ。グルテンが多く、粘性と弾力性が豊かなのが特徴である。たんぱく質の量が多いため水を含むと強く粘り、もちもちした食感を生み出すことができる。たんぱく質は100gあたり11.8〜12.6gほど含まれている(※5・※6)。

強力粉の用途

  • パン
  • ピザ
  • 打ち粉 など
強力粉の原料となる硬質小麦が「パンコムギ」と呼ばれることや「Bread flour」と表記されることでもわかるように、強力粉はパン作りに最適な小麦粉である。弾力を特徴とする強力粉は、パンのほかにもパスタやピザ生地、餃子の皮などにも適している。

強力粉を使う際の注意点

強力粉でケーキを作ると、グルテンによって粘り気のある生地ができ、硬くてぼそぼそとしたケーキに仕上がってしまうので気をつけよう。また薄力粉と同様に、ダマができないようにすることも大切だ。クッキーやケーキを作る際、薄力粉が足りないなどで強力粉を加える場合は、ごく少量をサッと混ぜる程度に留めておこう。混ぜすぎると、歯ごたえのありすぎるクッキーやケーキに仕上がってしまう。
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5. 小麦粉の保存に関する基礎知識

薄力粉・中力粉・強力粉問わず、小麦粉は正しい方法で保存することが大切だ。

小麦粉の保存方法が重要な理由

保存方法を誤ると質が落ちるだけでなく、カビやダニなどが入り込んでしまうおそれがある。そのような小麦粉を使用すれば、身体にも害がおよぶ危険性がある。そのため、正しく保存することが何よりも大切になると覚えておこう。

湿気が大敵

小麦粉が苦手とするのは湿気である。床下やシンク下など、湿気がこもりやすい場所での保存はおすすめできない。未開封での保存期間の目安は中力粉・薄力粉で1年ほど、強力粉で半年ほどだ。ただし開封後は保存期間も短くなるため、開封日を記入するなどして、1〜2カ月のうちに使い切るよう心がけよう。

常温保存の方法と注意点

小麦粉を使用する頻度が高く、比較的早く使い切れるのであれば常温保存でもよい。湿気防止のため、開封したら密閉できる保存容器などに袋ごと入れ、涼しく直射日光の当たらない場所で保存しよう。

6. 小麦粉の冷蔵保存について

すぐに使いきれないときは、カビやダニが発生するのを防ぐために冷蔵庫で保存するのがおすすめだ。

冷蔵保存の方法と注意点

一般的に、冷蔵庫内はダニが活動しにくい湿度といわれている。そのため、常温が不安であれば冷蔵保存がよいだろう。ただし、小麦粉がほかの食材のにおいを吸着し風味が落ちるおそれがあることは知っておこう。また、冷蔵庫から出したままでいると結露が生じ、カビの発生に繋がるリスクもゼロではない。そのため密閉容器に1回分ずつ小分けにして入れることをおすすめする。もちろん、冷蔵庫に入れたといっても安心せず、なるべく早めに使い切ることが大切だ。

7. 小麦粉の冷凍保存について

最後に冷凍保存について解説しよう。実は、小麦粉の保存にもっとも適しているのが冷凍保存である。

長期保存が可能

冷凍保存の大きなメリットは、なんといっても長期保存が可能なことだ。常温では開封後1〜2カ月とお伝えしたが、冷凍なら半年ほど保存がきく。小麦粉は冷凍しても凍ることはなくサラサラのままなので、すぐ使えるのも便利だ。

カビやダニも防げる

もうひとつ、カビやダニの発生を防げるのも冷凍保存のメリットだ。冷蔵庫でも防げるが、冷凍庫のほうが湿度・温度が低いためより防ぎやすい。

冷凍保存の方法と注意点

におい移りを防ぐため、必ず密閉容器に入れて保存しよう。ジッパー付きのフリーザーバッグでもよいが、においはわずかな隙間からも入ることを考えると、パッキン付きの密閉容器がおすすめだ。また結露の発生リスクも冷蔵保存より高くなる。使うときはすばやく取り出し、すばやくしまおう。

使い切れない小麦粉の活用方法

小麦粉は掃除に使えたり、器の目止めに使えたり、子どもが遊べる粘土として使えたりと料理以外にも活用方法はある。どうしても使い切れない小麦粉は、こうした方法で消費するのもおすすめだ。

結論

薄力粉・中力粉・強力粉はそれぞれグルテンの性質の強さを表している。同じ小麦粉ではあるが、適した用途と適さない用途があるので、性質の違いを覚えておくことが大切だ。また品質の低下やカビ・ダニなどを防ぐためにも、正しい方法で保存することを心がけよう。

(参考文献)

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  • 公開日:

    2017年10月 6日

  • 更新日:

    2020年12月16日

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