1. 北米原産のアニスヒソップはどんなハーブ?

アニスというハーブは聞き慣れているという人が多いかもしれないが、アニスヒソップは知らない人が多いかもしれない。名前が似ていることから同じ品種のハーブと勘違いされることが多いが、実は全く異なる種類の植物なのである。
北米原産シソ科の植物
名前が似ているということで勘違いされやすいアニスというハーブはセリ科の植物であるのに対して、アニスヒソップはシソ科の植物である。そのため、名前は似ているものの実は別物なのである。そんなアニスヒソップは北米を原産としており、古くは北米の原住民たちも使用していたハーブである。原住民たちにとって、アニスヒソップはのどの不調があるときの薬代わりに使用されていた。また、ヨーロッパにおいても、咳止めや胃腸薬の代わりに使用されていたといわれている。そのほかにも、香りがよいことから、ドライフラワーやポプリを作ったり、生葉を細かく刻んでお菓子作りに使用したりサラダにしたりなど多種多様な利用をされているハーブなのである。
藤紫色のかわいい花を咲かせるハーブ
高さが約1mまで成長して、直立した枝から数多く枝分かれしやすい植物である。枝分かれした枝の先端には、穂状の藤紫色をした花を咲かせる。茎がしっかりとしているため、倒れることがないことや花を咲かせている時期が長いことから、食用以外にも鑑賞用としても重宝されている。そして、葉は先端がとがった卵形をしており、アニスの種子に似た甘い香りを楽しむことができる。
2. アニスに似た甘い香りをもつアニスヒソップの味

アニスヒソップの葉は触れると、アニスに似た甘くてスパイシーな香りがする。そのため、ハーブティーとしても使用される。ハーブティーとして使用するときには、生葉でも乾燥させたものでもどちらでも使用することができる。この甘くてスパイシーな香りはクセがあるわけではないので、誰でも飲んで美味しいと感じられる。味にもクセがないので、さわやかでさっぱりとした飲み口を楽しめる。
アニスヒップは花も楽しめる
かわいい花を咲かせるアニスヒップは鑑賞用として楽しめるのはもちろんのこと、葉がハーブティーとして楽しめることと同様にアニスヒソップの花もまた、フラワーティーとして楽しむことができる。アニスヒソップの花は蜜を豊富にもっていることから、みつばちを呼ぶハーブとも呼ばれており、フラワーティーもハーブティー同様ほんのり甘さを感じることができるので、ぜひとも一度飲んでもらいたい。そして、最近では花が蜜をたくさんもっていることから、はちみつを収穫するために、養蜂植物として栽培されることが増えてきている。そして、花はフラワーアレンジメントをはじめ、ポプリやドライフラワー作りにも使用されるので、無駄なく活用されるハーブでもある。
3. アニスヒソップティーの美味しい飲み方

アニスヒソップティーはそのスパイシーで甘い香りとさっぱりとした飲み口なので、シングルティーとしても美味しく飲むことができる。もし、甘みが足りないと感じる場合には、好みではちみつを加えると飲みやすくなる。家庭菜園でも手軽に栽培できるアニスヒソップは生葉でも乾燥させたものでもどちらでもハーブティーを楽しめる。約小さじ1杯の茶葉にティーカップ1杯分のお湯を注ぐ。そして、約7分蒸らすことで、美味しく飲むことができる。
ブレンドティーにするのもおすすめ
昔から咳止め薬として使用されることが多かったアニスヒソップティーは、シングルティーとしてはもちろん、ほかのハーブとブレンドすることでより飲みやすくすることができる。おすすめの咳止めにもなるハーブティーのブレンドは、アニスヒソップとタイム、レモンバームの組み合わせである。目安としてはアニスヒソップの半量のタイムとレモンバームを混ぜ合わせると飲みやすい。混ぜ合わせた茶葉にお湯を注ぎ、約5分蒸らすと美味しく飲める。すべて甘い香りがするハーブなので、そのままでも美味しく飲めるが、甘さが足りないと感じる場合には、はちみつを足すとよいだろう。また、ほかにも咳止めにおすすめといわれているカモミールやベルガモットなどのハーブとブレンドするのもおすすめである。自分でブレンドするのが大変の場合は、ブレンドされているもので試してみるとよいだろう。
結論
聞き慣れない名前のアニスヒソップティーは、クセがなく飲みやすいハーブティーだ。見つけたときにはぜひとも飲んでみてもらいたいもののひとつである。まずはシングルティーから、そしてブレンドティーも試してみて、自分にとって一番飲みやすい淹れ方を見つけてみてはどうだろうか。