- ※1:農畜産業振興機構「コーンスターチの特性と新加工・利用技術」
https://www.alic.go.jp/joho-d/joho08_200805-01.html
1. コンスターチとは?
コンスターチ(コーンスターチ)とは、とうもろこし(コーン)から作られているでんぷん粉(スターチ)のこと。一般的にお店で並んでいるとうもろこしは「スイート種」であるが、コンスターチには「デント種」、「ワキシー種」、「ハイアミロース種」などが使われている。なお、使われるとうもろこしの品種によって、糊化のしやすさや老化の起こりやすさなどが異なるという(※1)。
2. コンスターチの特徴や魅力
コンスターチはとうもろこし由来のでんぷん粉であるが、その特徴や魅力にはどのようなものがあるのだろうか。ここでは、コンスターチの特徴や魅力について詳しく解説する。
その1.見た目は片栗粉に近い
コンスターチは白っぽい見た目をしていて、見た目も触り心地も片栗粉に似ている。しかし、コンスターチはとうもろこしを原料としているため、カタクリまたはジャガイモで作る片栗粉とは風味やトロミの付き方が異なる。特にコンスターチは、低温でもトロミ感が続くことと、水に溶かしても不透明でやや濁っていることは特徴。低温でもトロミ感が続くためカスタードクリームなどにも使える。
その2.お菓子の材料に使われる
コンスターチはトロミ付けにも使えるが、お菓子作りにも使われることが多い。特に小麦粉と違ってグルテンを形成しないため、クッキーやビスケットなどの焼き菓子に使うと「サクサク」とした食感に仕上がるのが特徴だ。また、パンケーキなどに使うと「フワッ」とした軽い食感に仕上がる。そのため、焼き菓子を作るときには小麦粉の一部をコンスターチに置き換えるのがおすすめだ。
3. コンスターチの基本的な使い方
コンスターチは、レシピに分量・使い方が書いてあるならその通りに使えば問題ない。しかし、中には小麦粉や片栗粉の代わりとしてコンスターチを使いたい場合もあるだろう。そのようなときのために、コンスターチの基本的な使い方を紹介しておく。
その1.焼き菓子
焼き菓子にコンスターチを使う場合は、小麦粉の10分の1程度をコンスターチに置き換えるのがおすすめだ。こうすることで、すべて小麦粉で作るよりも、「サクッ」とした食感の焼き菓子が出来上がる。なお、分量は目安のため、よりサクサク感をアップしたいなら使う量を増やすようにしよう。
その2.トロミ付け
コンスターチは片栗粉の代用として、料理のトロミ付けに使うことも可能だ。しかし、片栗粉に比べるとコンスターチのトロミ感は弱く、白く濁りやすいという欠点がある。そのため、しっかりとトロミを付けるために、コンスターチを多めにして使うのがおすすめだ。
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4. コンスターチに関するよくある質問
ここまでコンスターチについて解説してきた。しかし、まだ「片栗粉との違いは何か」「代用品には何があるか」などが気になる人もいるだろう。そこで最後にコンスターチに関する質問・疑問に回答する。
Q1.コンスターチと片栗粉の違いとは?
コンスターチと片栗粉は同じでんぷん粉であり、見た目や触り心地は似ている。しかし、原材料や主な用途は異なるため使い分けるほうが望ましい。片栗粉の原料はカタクリまたはジャガイモで、主な用途は料理のトロミ付けや揚げ衣である。一方のコンスターチはとうもろこしが原料で、カスタードクリームや焼き菓子の生地などに使われている。なお、トロミ付けなら片栗粉のほうがおすすめだ。
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Q2.コンスターチの代用品になるものとは?
コンスターチの代用品の候補はいくつかあるが、それぞれ特徴が異なるため用途に合わせて代用するのがよい。例えば、トロミ付けなら片栗粉や米粉などで代用するのがよく、カスタードクリームなどなら薄力粉やタピオカ粉などで代用するのがよい。もしコンスターチを切らしていたり、買い忘れていたりしたら、料理の用途に合わせてコンスターチの代用品を使うようにしよう。
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結論
コンスターチ(コーンスターチ)とは、とうもろこしから作られたでんぷん粉のことである。そんなコンスターチは、お菓子作りやトロミ付けなどさまざまな用途で使うことが可能だ。なお、片栗粉や小麦粉の代用品として使うときには、分量に気を付けるようにしよう。
(参考文献)
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