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【管理栄養士監修】ささみの特徴的な栄養素を解説|栄養図鑑

【管理栄養士監修】ささみの特徴的な栄養素を解説|栄養図鑑

投稿者:食生活アドバイザー 吉田昌弘

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

鉛筆アイコン 2022年5月 3日

低カロリー・高たんぱく食材の代名詞ともいえる「ささみ」。トレーニングやダイエットなどにも役立つため、日頃から好んで食べている人もいるだろう。しかし、ささみにはたんぱく質以外にもビタミン類やミネラル類などさまざまな栄養素が含まれている。そこで今回は文部科学省の「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」を参考に(※1)、ささみの栄養価や栄養素を詳しく紹介する。

  

1. ささみの基本的な栄養価

ささみの栄養素
「日本食品標準成分表」には、生・焼き・ゆで・ソテー・天ぷら・フライなどさまざまなささみの栄養価が収録されている。そこでまずは基本となる「ささみ(若どり/生)」の栄養価を確認しよう。

ささみ(若どり/生)100gあたりの栄養価

・エネルギー:98kcal
・たんぱく質:23.9g
・脂質:0.8g
・炭水化物:0.1g
・脂肪酸
 ・飽和脂肪酸:0.17g
 ・一価不飽和脂肪酸:0.22g
 ・多価不飽和脂肪酸:0.13g
・ビタミン
 ・ビタミンA(レチノール):5μg
 ・ビタミンD:0μg
 ・ビタミンE:0.7mg
 ・ビタミンK:12μg
 ・ビタミンB1:0.09mg
 ・ビタミンB2:0.11mg
 ・ナイアシン:12.0mg
 ・ビタミンB6:0.62mg
 ・ビタミンB12:0.2μg
 ・葉酸:15μg
 ・パントテン酸:2.07mg
 ・ビオチン:2.8μg
 ・ビタミンC:3mg
・ミネラル
 ・ナトリウム:40mg
 ・カリウム:410mg
 ・カルシウム:4mg
 ・マグネシウム:32mg
 ・リン:240mg
 ・鉄:0.3mg
 ・亜鉛:0.6mg
 ・銅:0.03mg
 ・マンガン:0.01mg
 ・ヨウ素:0μg
 ・セレン:22μg
 ・クロム:0μg
 ・モリブデン:4μg
・食物繊維:0g

2. ささみの特徴的な栄養素

ささみの栄養素
ささみは、脂質量や炭水化物量が少なくて、たんぱく質が豊富となっている。そのため、低カロリー・高たんぱく食材として知られている。また、たんぱく質だけでなく、さまざまな種類のビタミン類やミネラル類を含んでいる。そこで、ささみの特徴的な栄養素を確認しておこう。

その1.たんぱく質

ささみは、たんぱく質を100gあたり23.9g含んでいる。たんぱく質には筋肉・臓器・皮膚・毛髪などを構成したり、ホルモン・酵素・抗体などを調整したりする役割がある。また、炭水化物や脂質などと同じで身体を動かすためのエネルギー源にもなる(※2)。成人男性(18~64歳)の1日あたりの推奨量は65gとなっているため(※3)、ささみを100g食べるだけで1食分のたんぱく質を補える。

その2.ビタミン類

ささみはビタミンA、ビタミンE、ビタミンK、ビタミンB群、ビタミンCなど、ビタミンD以外のビタミン類を含んでいる。特に、ナイアシン、ビタミンB6、パントテン酸といったビタミンB群の含有量が多い。これらビタミン類は、身体の機能を正常に保つために欠かすことができない(※2)。

【ナイアシン】

ささみは、ナイアシンを100gあたり12.0mg含んでいる。ナイアシンは体内では補酵素として働き、エネルギーの産生や、糖質・脂質・たんぱく質の代謝、DNAの修復・合成など、さまざまな機能に関わっている。成人男性(18~64歳)の1日あたりの推奨量は14~15mgとなっている(※3)。

【ビタミンB6】

ささみは、ビタミンB6を100gあたり0.62mg含んでいる。ビタミンB6も補酵素として働き、特にエネルギー代謝に欠かせない。また、ヘモグロビンを形成したり、免疫機能を正常に維持したりすることにも関わっている。成人男性(18~64歳)の1日あたりの推奨量は1.4mgとなっている(※3)。

その3.ミネラル類

ささみはカリウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛などのミネラル類も含んでいる。ミネラル類も身体を健康な状態に保つ作用があり、それぞれのミネラル類が互いに影響を与え合っている。体内では合成できないため、食品からバランスよくミネラル類を補う必要がある(※2)。

【カリウム】

ささみは、カリウムを100gあたり410mg含んでいる。カリウムは、体内では細胞の浸透圧を調整する働きがある。また、ナトリウムを排出する作用があるため、塩分の摂取量が多い日本人にとって重要な栄養素だ(※2)。成人男性(18~64歳)の1日当たりの目標量は3,000mg以上となっている。

3. 調理法によるささみの栄養素の変化

ささみの栄養素
「日本食品標準成分表」には、生のささみ以外にも焼き・ゆで・ソテー・天ぷら・フライなどの栄養価も収録されている。このうち特に注意したいのが「ゆで」による水溶性の栄養素の流出だ。

ささみ(若どり/ゆで)100gあたりの栄養価

・ナイアシン:11.0mg
・ビタミンB6:0.63mg
・パントテン酸:1.72 mg
・カリウム:360mg

ささみを調理するときのポイント

ささみをゆでると、水溶性の成分であるカリウムやビタミンB群が流出してしまう。そのため、ささみの加熱は蒸したり、焼いたりするなど、ゆで以外で行うのがおすすめとなっている。もしささみをゆでて食べたいなら、汁物やスープにして汁ごと飲むようにしよう。

4. ささみは1日にどれくらい食べていい?

ささみの栄養素
ささみの1日あたりの摂取量は決められていない。しかし、たんぱく質に注目すると、たんぱく質の1日あたりの推奨量は成人男性(18~64歳)の場合で65gとなっている。ささみの1本あたりの重さは40~50gであり、1本あたりのたんぱく質量は9.6g~12g程度と計算できる。そのため、多くても1日あたり5~6本程度までにするとよい。なお、ほかの食品からのたんぱく質の摂取にも注意しよう。

結論

ささみはたんぱく質が多いことで有名だが、実はビタミン類やミネラル類も多く含んでいる。そのため、日々の食事に取り入れることで、栄養バランスを整えるのに役立つ。サラダ・スープ・炒め物など、さまざまな料理で美味しくささみを食べるようにしよう。
(参考文献)
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  • 公開日:

    2020年2月19日

  • 更新日:

    2022年5月 3日

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