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【もりそば】と【ざるそば】の違いとは?その歴史も解説

【もりそば】と【ざるそば】の違いとは?その歴史も解説

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

2020年2月19日

そば屋さんへ行くと、いちばんシンプルなそばにも「もりそば」と「ざるそば」があることは知られている。海苔がのっているかいないかの違いだろう、と思っている人。実はそれ以外にも違いはあるのだ。

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1. もりそばのはじまり

もりそばとざるそばの違いを知る前に、まずはそばの歴史と、もりそばが生まれた背景を知る必要がある。

そばというと、細い麺を思い浮かべるが、最初はそうではなかった。団子状にしたものを焼いたり、蒸したりした「蕎麦掻き」が
そばのはじまりだったのだ。

江戸時代の中期頃には、細く長く切ったものをゆでて汁につけて食べる現在のスタイルが生まれた。このスタイルは、「そば切り」と呼ばれた。しかし、せっかちな男性などは汁につけるのを面倒くさがったため、汁をそばにかける「ぶっかけそば」が生まれた。この食べ方と区別するため、それまでの汁が別盛りになった食べ方を、もりそばと呼ぶようになったのだ。

2. ざるそばの登場

その後しばらくして、ざるそばが生まれる。そのはじまりは、現在の江東区木場のあたりにあったそば屋。これまでのそばと差別化するために、せいろや皿ではなく竹ざるに盛り「ざるそば」として提供した。当時このあたりは江戸でもブランド価値の高い地域だったため、このスタイルは人気となり、下町などのそば屋も真似するようになった。そば自体はもりそばと同じなのに、高級なそばとして値段も上げていたところも多いという。

誕生時はざるに盛ったという違いだけで、海苔をかけるようになったのは明治時代になってから。また、もりそばとざるそばを区別するために、つけ汁も替えるようになった。通常のかえしに当時高価だったみりんをさらに加え、寝かせて作る「御膳かえし」を使ったコク深い味わいだったという。またざるそばには、そばの実の中心を使うなどのそば自体にも差を出す店も多かった。こうして、ざる、海苔、コク深いつけ汁、そばの質、ともりそばとは明確に違うざるそばが普及していったのだ。

3. 現在の違い

ここまで読んで「アレッ?」と思う人も多いだろう。そう、現在のそば屋では、ここまで明確にもりそばとざるそばを分けているところは少ない。

そもそも昔は他店との差別化が目的で、もりそばとざるそばは、それぞれ違う店で提供されていたもの。同じ店で扱うようになってからは、前項のようにざるそば用に質の高い汁やそばを用意することはなかなか手間もかかる。そのため、唯一の違いは海苔がのっているかどうか、というところが増えてしまったのだ。ざるにものっておらず、もりそばもざるそばもせいろ、という店も少なくない。

しかし、一部の高級店やこだわりが強い店では、昔のようにしっかりと区別しているところもある。

4. せいろそばとは

もうひとつ気になるのが、「せいろそば」。もりそばもざるそばも、せいろに盛られているのに、わざわざ「せいろそば」という名前があるのはなぜだろう。

そのはじまりは江戸時代にさかのぼる。そば切りをせいろで蒸したものを「もりせいろ」として提供する店があったという。そこからせいろそばという呼び名が生まれたとか。現在では、せいろにのったそばのことで、蒸しているわけでもなく基本的にはもりそばと変わらないと考えてよい。せいろに盛り、せいろそばと呼ぶことで、高級感を演出するという意図があるのだろう。

結論

そばはシンプルな料理なだけに、他店とのはっきりとした差別化がしづらい。お客さんに来てもらおうと昔の店主たちが考えたのが、もりそばとせいろそばの違いを生んだ。それが海苔だけの違いになってしまっているのは少し寂しい気もする。現在でも昔ながらの
ざるそばを提供している店があれば、ぜひもりそばと食べ比べてみたい。

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