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【引越しそば】は「引っ越して新居で食べる蕎麦」じゃなかった!本当の由来とは?

【引越しそば】は「引っ越して新居で食べる蕎麦」じゃなかった!本当の由来とは?

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 南城智子(なんじょうさとこ)

2020年2月26日

「引越しそば」といえば、新居で食べるそばのこと、と思ってはいないだろうか。しかし、本来の引越しそばは、自分が食べるものではなかった。食べ物の雑学として、引っ越しそばの本当の意味やその由来について紹介しよう。

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1. 引越しそばとは

「引越しそば」と聞いて、「引越し先で食べるそばのこと」だと誤解している人も少なくない。実際、引越し直後で荷解きしていない段ボールも多く、転居先のキッチンはすぐに調理ができる状態でないといった理由から、出前のそばでその日の食事を済ますことも多々あるため、そういった思い違いが生まれることとなったのであろう。
しかし、本来は別の風習だったのだ。
引越しそばは江戸時代中期に江戸を中心としてはじまった習慣で、引っ越してきた人が近所におそばを配るというもの。向こう3軒両隣(自分の家の向かい側の3軒と左右の2軒)と家主の家に、引越しのあいさつとしてせいろそばを配っていた習わしがあった。実際には「そば切手」と呼ばれる商品券を渡すこともあったようだが、そばが持つ音のかけ言葉で、「末永くおそばに」や「おそばに引っ越してまいりました」、またそばの特徴になぞらえて「細く長くお付き合いをお願いします」といったメッセージを込めて、そばを配るようになったともいわれている。
ほかにも江戸時代には米や餅、小豆の粥を配ることもあったようだが、身近で安価なそばをあいさつの品にする風習が浸透していったと考えられる。
そして、そばを配る以外にも、自宅に招いてそばをふるまったことから、引越しそばは引越し当日に食べるそばのことを指すと思われるようになったのではないだろうか。

2. 引越しそばはいつ渡す?

引越し先でのご近所への挨拶は一般的なマナーである。向こう3軒両隣や、マンションであれば音の響きやすい上下や斜めの部屋へ手土産の品を持って挨拶に行くのが、今後の生活を円滑にする上でも大切だ。
現在では引越しの挨拶に持参する手土産は無難な消耗品であるタオルや焼き菓子などが多く、そばを配ることはアレルギーの面からもあまり聞かれなくなった。
特に引越し先のご近所は初対面であることが多く、好みなども分かれるそばは配りにくいともいえるだろう。
それでもあえて昔の風習に則ってそばを配ることもあるかもしれない。その場合、相手の家の住人の数をカバーできるように、4~5人前くらいの乾麺を用意しておくとよい。
初めてご近所に挨拶をしに行くときは、誰でも緊張するものであるが、「おそばに引っ越してまいりました」といいながらそばを渡しながら挨拶することでなごむこともあるだろう。
挨拶のタイミングは、できるだけ引越し当日がよく、引越しからあまり日が過ぎないことがよいのだが、引越しの時間帯にもより、相手のことを考えて早すぎたり遅すぎたりする時間帯はもちろん避ける方がよい。予定よりも引越しの完了が遅くなってしまい、当日挨拶のタイミングを逸してしまった場合は翌日でもよいだろう。

3. 新居でそばを食べるには?

このように、現在では古来の風習の残る一部の地域を除き、ご近所にそばをふるまうことは少なくなり、風習の名残として、引っ越した本人や引越しを手伝ってくれた人たちが新居でそばを食べることの方が多くなっているようだ。
とはいえ、新居でいきなり火を使って調理するのはそう簡単ではなく、また、今でこそスマホで近隣のそば屋に出前を注文することが可能だが、以前は近所のそば屋情報をキャッチすることが難しかったため、引越し先で引越しそばをいきなり食べる人もそう多くはない。
新居でそばを調理して食べるためには、次のことに注意しておこう。
  • ガス調理の場合は、ガスの開栓手続きを早めに行うこと。立ち合いも必要なため、少なくとも引越しの1週間前には、新居を管轄するガス会社へ連絡をし、開栓の予約を取ってあらかじめガスが使えるようにしておこう。電気調理の場合はその場で使用が開始できる。「アンペアブレーカー」「漏電遮断器」「配線用遮断器」のつまみを「入」にして電気が使用できるようにしよう。
  • 水道を開栓する。メーターボックス内の水止め栓を回して開栓し、水道が利用できるようにする。
  • 引越し前に、そば用の丼や鍋、ざる、包丁や菜箸など、そばを調理する際に必要な食器・調理用具が取り出しやすいように荷造りしておき、荷解きしやすいように荷物を運び入れる。鍋は、麺を茹でるものとめんつゆを温めるものの2つ用意しておこう。
  • そばはめんつゆつきの乾麺がおすすめ。食品が傷まないように、保冷が必要な食材は避けよう。

結論

引越しそば本来の風習は、新居のご近所さんに今後のお付き合いのご挨拶を込めてそばを配ることを指す。ちなみに、うどんの本場である香川県の一部の地域では、そばではなくうどんを新居の風呂で食す習慣があるというから、引越しに関する食の風習は興味深い。

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