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MEC食とは?肉・卵・チーズを中心とした食事法について解説!

MEC食とは?肉・卵・チーズを中心とした食事法について解説!

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 中山沙折(なかやまさおり)

鉛筆アイコン 2021年2月 5日

2014年頃から少しずつ注目を集めている「MEC食」。これは医師の渡辺信幸氏が考案した食事法であり、従来のダイエット法と異なり「肉・卵・チーズを中心とした食事をする」「ひと口につき30回噛む」というものである。今回はそんな注目の食事法である「MEC食」について詳しく解説する。

  

1. MEC食とは?

MEC食とは、こくらクリニックの院長の渡辺信幸氏が考案した「肉(Meet)・卵(Egg)・チーズ(Cheese)を中心に、ひと口ごとに30回噛んで食べる」という食事法だ(※1)。従来のダイエット法との相違点にはたんぱく質を中心に食べることや特別な食事制限を必要としないことなどが挙げられる。このMEC食の手軽さから忙しい現代人でも取り組みやすい食事法として注目を集めている。

2. MEC食に使う食品の栄養面の特徴

MEC食では肉(Meet)・卵(Egg)・チーズ(Cheese)を中心に食べる必要がある。これらはたんぱく質を多く含む食品として有名だが、それぞれほかにも栄養素などを含んでいる。そこで肉・卵・チーズそれぞれの栄養面の特徴について解説しておこう。

その1.肉類(牛肉・豚肉・鶏肉)

肉類には牛肉・豚肉・鶏肉などの種類があるが、いずれもたんぱく質や亜鉛などを豊富に含むことが共通している。また、それぞれ栄養面に特徴があり、牛肉はビタミン様物質であり脂肪燃焼などに役立つ「カルニチン」を多く含み、豚肉は糖質などの代謝をサポートする「ビタミンB1」を多く含んでいる。鶏肉は視力や皮膚の健康に役立つ「ビタミンA」などを含んでいる(※2)。

その2.卵

卵は「完全栄養食品」と呼ばれることもあり、たんぱく質・ビタミン類・ミネラル類などの栄養バランスが優れていることが特徴である。ビタミン類は主にビタミンA・B1・B2・D・Eなどを多く含んでおり、ミネラル類は主にカルシウム・鉄分などを多く含んでいる。また、機能性成分である「レシチン」や「カロチノイド」などを含んでいることも特徴となっている(※3)。

その3.チーズ

チーズは牛乳由来の栄養素を多く含んでいる。特にたんぱく質・脂質・カルシウムなどを多く含んでいるほか、ビタミンA・B1などのビタミン類も含んでいる。なお、栄養価はチーズの種類によって大きく異なる。たとえば、100gあたりのたんぱく質は、パルメザンチーズなら44.0gだが、クリームチーズなら8.2gとなる。チーズの種類によって栄養価が変わることは覚えておくとよいだろう(※4)。

3. MEC食の正しいやり方

MEC食のルールには「肉・卵・チーズを食べること」と「ひと口で30回噛むこと」の二つがある。また、詳しく見ると食べる量なども決められている。そこでMEC食の正しいやり方を紹介する。

MEC食のやり方1.肉・卵・チーズを食べる

MEC食では肉・卵・チーズを食事の中心にする必要がある。また、単にこれらの食材を増やすのではなくて、以下のように決められた1日の摂取量を守る必要がある。
  • 肉:200g以上(薄切り肉約8~10枚程度)
  • 卵:3個以上
  • チーズ:120g以上(スライスチーズ6枚程度)
肉・卵・チーズそれぞれの食べる量は上記のとおりだが、食材自体には特別なルールは設けられていない。そのため、肉類は牛肉・豚肉・鶏肉などでもよいし、ソーセージやハムなどの加工品を食べてもよい。また、卵は鶏卵だけでなく、ウズラの卵などにしてもよいとされている。

MEC食のやり方2.ひと口30回料理を噛む

MEC食ではひと口につき「30回噛んで食べる」というルールが設けられている。これは前述の肉・卵・チーズを食べるときはもちろん、そのほかのご飯や野菜類を食べるときも守る必要がある。忘れずにひと口食べたら30回噛んでから飲み込むようにしよう。

一般的に咀嚼回数を増やすと、満腹中枢が刺激されて満腹感を覚えやすくなる(※5)。また、咀嚼回数を増やすことはゆっくりと食べることに繋がり、食後血糖値の上昇を緩やかにする働きも期待できるという(※6)。これらのことから、咀嚼回数を増やすことは肥満防止に役立つといわれている。

4. MEC食をする際におすすめの料理

MEC食を続けるには、上手に肉・卵・チーズを料理に取り入れるのが必要である。そこでこれら3種類を同時に食べられる、MEC食におすすめ料理を3種類紹介する。

その1.チーズインハンバーグ

トロトロのチーズが美味しい「チーズインハンバーグ」はおすすめだ。ハンバーグであれば肉類を多く使う必要があり、卵をつなぎに使うことも可能だ。また、中にチーズを入れれば一品で必要な全種類食べることができる。なお、ハンバーグは食感がやわらかいので、しっかりと噛むようにしよう。

その2.ひき肉入りオムレツ

一度にたくさんの卵を使える「ひき肉炒りオムレツ」もおすすめとなっている。タネに牛肉を使い、味付けにチーズを使えば3種類を一緒に食べることが可能だ。ほかの料理に比べると比較的簡単に作れるのもメリットといえる。こちらも食感が柔らかいので、しっかり30回噛むようにしよう。

その3.卵入りミートグラタン

一度にチーズを多く使える「卵入りミートグラタン」もおすすめである。通常のグラタンの材料を耐熱皿に入れたら、耐熱皿の中央に1個だけ卵を割って入れよう。これで3種類の食材を食べることが可能になる。アツアツのミートグラタンだが、こちらもしっかりと噛んで食べるようにしよう。

5. MEC食の危険性は?

MEC食の危険性の一つは、たんぱく質の摂りすぎによる腎臓への負担の増加である。しかし、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年)」では現状、たんぱく質の耐用上限量は決められていない(※7)。この理由は、現時点では耐用上限量を設けるだけの明確な根拠がないからだという。

ただし、一般論としてたんぱく質の過剰摂取は、カロリーオーバー、尿路結石のリスクなどに繋がるといわれている。また、過剰摂取をしても筋肉量が増加するわけではないため、たんぱく質の上限量は1日あたり2g/kg程度が妥当する意見もある(※8)。万が一、MEC食を続けて体調が悪くなるようであれば、MEC食を中止したり、かかりつけ医に相談したりするのが重要といえる。

結論

2014年頃から注目を集めている「MEC食」は、従来のダイエット法とは異なり食事制限が緩やかな食事法となっている。また、肉・卵・チーズを食べるのも大事だが、より重要になるのは「ひと口につき30回噛む」ということだという。ゆっくりと噛むことは身体によいので、MEC食をしない場合でも意識するとよいだろう。
【参考文献】
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  • 公開日:

    2020年3月 1日

  • 更新日:

    2021年2月 5日

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