1. 炭水化物の味は「甘味」ではなく「デンプン味」!?

炭水化物は、口内の酵素により「糖」に分解され甘くなる。米をずっと噛んでいると甘い味がしてくるのはこのためだ。それゆえ、「炭水化物の味=甘味」というのは、世の中のスタンダードとして語られていたことだ。「甘味」に加えて、「酸味」「塩味」「苦味」「旨味」の五つで五味というのはご存知の通り。今回紹介するのは、オレゴン州立大学の教授が発表した新たな味覚。それは、「炭水化物の味=澱粉(デンプン)味」だ。炭水化物は人間にとって重要なエネルギーであるにも関わらず、それについて味覚が検知できないのはおかしいのではという疑問から生まれた研究だそう。
2. 糖に分解される前に炭水化物を味わっている!?

人間は炭水化物自体の味を検知しているという仮定のもと、研究チームは被験者に様々な炭水化物溶液を味わってもらう実験をしたとのこと。炭水化物の長鎖または短鎖を含む溶液を飲むと、被験者はデンプンのような味を感じることができたという。被験者の感想として、アジア人はそれが米のようだと話し、欧米人はそれをパンかパスタのようなものだと説明したというから面白い。 まだ研究途中での発表だが、その味を感知できるのは、伝統的に炭水化物を主な栄養として摂取してきた人間であるというのも納得だ。
結論
炭水化物の味わい自体を検知できているのであれば、なかなか炭水化物を断ち切るのは難しそうだ。この他にも味覚としては血の鉄分の味、カルシウムや脂の味などを感知できているのではないかと仮定し、味覚についての研究が進んでいるそうだ。
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