1. 新生姜とは

新生姜とは、一般的に販売されている根生姜のフレッシュなもの。皮が茶色のいわゆる根生姜は、新生姜を数ヶ月寝かせたものだ。両者は同じものというわけ。新生姜は、フレッシュな状態で販売されているので、香りも、味わいも根生姜に比べて軽やか。生食に向いている。対して、根生姜は強い香りが特徴で、油で炒めるとより味が引き立つ。
新生姜の旬
露地物の新生姜は、4月頃植え付け、11月頃収穫される。ただ、露地物は出回る数が少ないので、あまりお目にかかることはない。一般的に新生姜と呼ばれ、初夏に販売されているものは、ハウス栽培や早採りのもの。
露地物とハウス栽培
露地物は、ハウス栽培よりやや辛味があり、色も濃い目。ただ、ハウス栽培同様、漬物やガリなどにして、生で食すことができる。露地物はスーパーなどの小売店では、取り扱いが少ないので、手に入れたい場合は通販や道の駅などの直売所を巡るといいだろう。ただ、露地物の方がおいしいということはなく、どちらもそれぞれに利点がある。
2. 新生姜の皮問題

新生姜は、収穫したて、フレッシュな状態。根生姜のように、水分が飛んでおらず、皮も柔らかで、薄い。無農薬栽培など、安全なものであれば、皮を剥く必要はない。表面をよく洗い、汚れている部分だけ取りのぞくだけでOK。
包丁よりスプーン
皮を剥くときは、包丁よりもスプーンを使うのが正解。包丁で剥くとどうしても分厚く剥けてしまう。皮はとても薄いので、スプーンでこそげるだけで、簡単に汚れは落とすことができる。ピーラーなどを使うこともできるが、小さなデザートスプーンの方が、小回りが効いて、断然使いやすい。これは、根生姜の皮むきにも効果的。ぜひ、トライしてみてほしい。
すりおろしはしない
ちなみに、新生姜は根生姜のようにすりおろしてつかうことはない。水分が多く、柔らかいため、上手にすりおろすことができない。また、根生姜のように強い香りや味わいがなく、すりおろす利点がないのだ。新生姜のいいところは、フレッシュな味わいを生で食べられること。ぜひ、すりおろしてではなく、スライスなど、形を残した状態で食べてもほしい。
3. 新生姜の切り方

汚れている部分を取り除いたら、まずはひとかけと呼ばれる状態にする。ひと山というとわかりやすいだろうか?ころんと丸みのある楕円形をひとつと考え、境目で切るか、手で折るといい。大抵の場合、ひと塊の新生姜から、2〜3個の山ができる。分けてみると境目に土などが付着していることがあるので、その場合は、丁寧に洗うなどして取り除こう。
ガリを作るなら
生姜は、切り方で食感、香りの出方が違ってくる。生の状態で食べる場合は、繊維に沿って薄切りにするのが基本。また、ガリを作る場合は、できる限り、薄い方がいい。よく切れる包丁で薄くスライスすると寿司屋で食べるような雰囲気になる。
醤油漬けなら
新生姜は、ガリだけでなく、醤油漬けにも向いている。この場合は、食感が残るように切ることをおすすめする。というのも、薄く切ると醤油の強い味わいに新生姜の風味が負けてしまうからである。我が家では、スティック状に切る、またはみじん切りにすることが多い。そのまま食べるのはもちろん、和え物などにも使える。
結論
新生姜は、根生姜と異なり、皮を剥く必要は基本的になし。汚れているところがある場合のみ、スプーンでこそげるといいだろう。切り方は、用途に合わせてアレンジしよう。根生姜よりも爽やかな味わいは、旬の時期にしか手に入らない。甘酢漬けや醤油漬けなど、ひと手間かければ、長く保存できるので、ぜひトライしてみてほしい。