1. 鬼まんじゅう、東海地方では江戸時代からの歴史が?

鬼まんじゅうという名前をもつお菓子は、愛知県を中心に古くから人々に親しまれているお菓子である。その由来や変遷をたどってみよう。
由来は不明、しかし長い歴史が
鬼まんじゅうの由来は、不明である。一説によれば、「鬼」と名づけることで飢饉に苦しんでいた時代に災厄を祓うという意味も込められていたといわれている。鬼まんじゅうは、角切りにしたさつまいもが鬼の角のように飛び出している形にも特徴がある。まんじゅうという名ではあるが、餡は入っていない。さつまいもと小麦粉を使用し蒸かして作る鬼まんじゅうは、もっちり感が身上である。腹持ちがよいため庶民のお菓子として、愛知県や岐阜県に根づいてきた。江戸時代から食べられていた可能性も否定できないという。
東海地方における鬼まんじゅう
鬼まんじゅうは、主に愛知県や岐阜県では知らぬ人がいない銘菓である。和菓子店をはじめデパ地下、スーパーでも必ず目にする。鬼まんという愛称で親しまれているという。また、給食でもともされるほか、学校の調理実習にも登場するほど東海地方の人々に愛されているのである。名古屋にはまた、鬼まんういろうという銘菓も存在するほどだ。鬼まんじゅうは、それを知らない人が味わっても、蒸かし芋を食べるような懐かしい味が最大の特徴かもしれない。
2. 家でも作ることができる鬼まんじゅう

さつまいもの角がごつごつとした愛らしい形の鬼まんじゅう、実は家でも簡単に作ることができる。学校の調理実習に登場するくらいであるから、子どもとも楽しめる。おやつとしても最適な鬼まんじゅうを作ってみよう。
材料もシンプルな鬼まんじゅう
鬼まんじゅうを作るうえで必要なものは、さつまいも、小麦粉、砂糖である。つまり、思い立ったその日に作ることができるお菓子なのである。さつまいもは角切りにして、塩水に1時間ほど漬けておくと甘みが出る。水きりしたさつまいもは、次は砂糖をまぶしてさらに1時間ほど置く。こうすると水分が出るので、小麦粉を加えてよくなじませ、クッキングシートの上に形を整えて乗せる。これを、20分ほど蒸してできあがる。ホクホクと美味しく食べられるのである。
さつまいもの種類にこだわっても美味
材料がシンプルなだけに、さつまいもの質にこだわるとさらに美味しくなる。昨今話題のブランド芋、安納芋などを利用すれば和菓子のようなまったりとした甘さを堪能できる。また、砂糖も黒砂糖を使用すると、独特の風味が出て少し趣が変わる。また、小麦粉の代わりに米粉を使えば、さらにもっちりとした食感となる。米粉の鬼まんじゅうは、グルテンフリーのお菓子としても食べることができる。秋が深まるころ、熱い深蒸し茶とともに食べれば最高のおやつとなる。
3. 気になる鬼まんじゅうのカロリー

おやつ食材の王様ともいうべきさつまいもが主役の鬼まんじゅう、カロリーはどのくらいになるのであろうか。鬼まんじゅう1個のカロリーは、約150kcalとされている。おやつとして1個食べるには、少しハイカロリーといえる。糖質と炭水化物もそれぞれ30g前後と高めなので、注意が必要である。自作の場合は小ぶりにしておやつにするのがよいだろう。新鮮なさつまいもが手に入った時には、皮つきで作るのも見ためが華やかになる。簡単に気軽に作れる鬼まんじゅうは、冷凍保存も可能である。おやつとして常備してはどうだろうか。
結論
愛知県を中心とした東海地方では、庶民的な味として古くから親しまれてきた鬼まんじゅう。名前は怖いけれど、さつまいもをふんだんに使った懐かしい味が特徴である。自宅でも簡単に作ることができるお菓子であるから、厄落としも込めてぜひ自家製鬼まんを作ってみよう。腹持ちのよさと甘さがやみつきになるだろう。
この記事もcheck!