1. かしわ天とは?

かしわ天とは、鶏肉を使った天ぷらのことである。かしわとは「鶏肉」の別名であり、主に関西地方で使われている。また、かしわ天の発祥の地は香川県とされており、うどんのトッピングとして食べられることが多い。かしわ天に使われる部位は鶏モモ肉が多いが、サッパリとした食感の鶏ムネ肉や鶏ささみ肉などを使うことも可能。また、タレに漬け込んでから揚げるのが特徴となっている。
2. かしわ天の基本的な作り方

かしわ天は、基本的には通常の天ぷらと同じ手順で作ることが可能だ。ただし、かしわ天の場合は事前に下味を付けておく必要がある。メインとなる鶏肉(鶏モモ肉・鶏ムネ肉など)のほか、下味に使う醤油・酒・すりおろし生姜、衣に使う卵・小麦粉などを用意したら以下の手順で作るようにしよう。
かしわ天の作り方・手順
- ボウルに下味用の調味料を合わせておく
- 鶏モモ肉を1cm程度の幅にそぎ切りにする
- (2)の鶏肉を(1)の調味料に漬け込む
- 別のボウルに卵・小麦粉・水を加えておく
- (3)の鶏肉を(4)の天ぷら衣につける
- 170~180℃程度の油で鶏肉を揚げれば完成
※ポン酢と練りからしを添えるようにしよう
3. かしわ天のアレンジ方法

かしわ天は上記の作り方でも美味しいが、下味に工夫をしたり、タレを変えてみたりしても美味しく食べられる。そこで、ここではいくつかかしわ天のアレンジ方法を紹介しておこう。
アレンジ1.カレーかしわ天
スパイシーな味わいで美味しいのが「カレーかしわ天」。作るのは簡単で、下味をつける際にカレー粉とめんつゆを混ぜたものを使用するだけだ。あとは通常どおり天ぷらの衣をつけて、170~180℃程度の油でカラッとあげるようにしよう。おやつ感覚でも楽しめるアレンジメニューの一つである。
アレンジ2.梅おろしあんかけ
梅おろしあんかけをかけるのもおすすめだ。梅おろしあんかけは、鍋に水・めんつゆ・みりん・大根おろしの汁を入れ、沸騰したら片栗粉でとろみをつける。とり天に大根おろし・叩いた梅・大葉・白ゴマをのせた上にあんかけをかけたら完成だ。さっぱりとした味わいが食欲をそそる一品である。
アレンジ3.ネギダレかしわ天
基本のかしわ天にネギダレをかけるのもおすすめだ。ネギダレは、切った長ネギにポン酢とごま油を合わせれば作ることが可能だ。サクサクとした食感のかしわ天にサッパリとした味わいのネギダレが絡んで、ご飯のおかずにもお酒のおつまみにもピッタリになる。
4. とり天や唐揚げとの違いは?

前述のとおりかしわ天とは、鶏肉を使った天ぷらのことである。しかし、鶏肉を使った揚げ物にはかしわ天以外に、とり天や唐揚げなどもある。そこでこれらの料理との違いについても確認しておこう。
とり天との違いは?
かしわ天と似ている料理の一つに「とり天(鶏天)」がある。とり天もかしわ天と同様、鶏肉を揚げた天ぷらのことである。ただし、発祥地は大分県別府市とされており、かしわ天と違ってタレなどにつけて食べるのが基本だ。昭和初期に作られた料理とされており、当時は唐揚げが骨付きであったため、より食べやすさを重視して骨のない鶏モモ肉を使った天ぷらが作られたとされている(※1)。
唐揚げとの違いは?
かしわ天と同じように鶏肉を使った揚げ物の一つに「唐揚げ」がある。しかし、天ぷら衣を使うかしわ天と異なり、唐揚げは小麦粉や片栗粉などを衣に使うのが特徴となっている。また、かしわ天と違って、唐揚げは仕上げにポン酢や練りからしなどのトッピングを使うことは少ない。なお、唐揚げは空揚げや竜田揚げなどとは異なる料理となっている(※2)。
結論
味付けをした鶏肉に天ぷら衣をつけて揚げて作る「かしわ天」は、香川県の名物でもある讃岐うどんのトッピングとして注目を集めた。下味やタレを変えたりするだけでもいろいろなアレンジができるので、自分だけの美味しいかしわ天を作ってみよう。
【参考文献】
- ※1:農林水産省「とり天 大分県 | うちの郷土料理」
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/toriten_oita.html - ※2:日本唐揚協会「唐揚げとは」
https://karaage.ne.jp/whats/2011/01/karaage-teigi.html
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