1. 温泉饅頭とは?

温泉饅頭は温泉地で食べられている饅頭のことである。残念ながら、その定義は定かでない。温泉が湧き出るときに上がる蒸気を使って蒸す、温泉水を使って生地を作るなど、温泉地だからこその理由が古くは存在していたのかもしれないが、今では温泉地で販売されている饅頭を指す場合がほとんどだ。
色と味
温泉饅頭は、茶色い皮にあんこが詰まったものが多い。茶色の皮は黒糖や赤砂糖などを用いて作ることが多いようだ。皮はもっちりタイプと薄いタイプに分かれる。あんこもつぶあんとこしあん両方あるが、こしあんの方が圧倒的にポピュラー。温泉地ではその場で蒸しあげたものを販売していることもある。温泉地で販売されていないと温泉饅頭を名乗ることができないことくらいで、実際には普通の饅頭との違いはそう多くはない。
別名
温泉饅頭は、湯の花饅頭と呼ばれることもある。湯の花とは、温泉の不溶性成分が結晶化し、沈殿したものである。その姿がまるで花びらのようであることから、この名前がついた。とくに硫黄成分を多く含む温泉には、つきものである。温泉街を思わせる湯の花というキーワードをもじって、より特色のある饅頭として売り出したい店側の思惑が見え隠れする。
2. 温泉饅頭はいつ食べたらいい?

もちろん温泉街で、ふかしたてを食べるのが一番!風情や情緒も相まって、いつもより格段に美味しく感じることであろう。価格も100円程度のものが多く、お財布にも優しい。温泉を巡る途中の道やおやつに食べてみよう。
お土産向き
価格もリーズナブルで、食べやすい大きさ。6個入り、8個入り、10個以上と詰め合わせもあるので、会社など大人数へのお土産にも向いている。いくつか食べ比べて、好みだったものをお土産にするのもおすすめだ。
3. 人気の温泉饅頭

伊香保温泉の勝月堂
全国で販売されている温泉饅頭の元祖と呼ばれているのがこのお店。黒糖を使用した皮とぎっしり詰まった北海道産小豆のバランスが絶妙だ。皮はやや厚めでふんわりとしている。箱入りはクラシックなパッケージで、お土産にもぴったりだ。まずは蒸し立てを食べて、お土産を購入するといった流れもよいだろう。ころんと丸みのあるフォルムが特徴的だ。
草津温泉の松むら饅頭
草津温泉のなかでも人気の高い松むら饅頭。やや平らなフォルムが特徴で、非常に柔らかで繊細な皮が口の中でほろっとほどけるところが美味しさの秘密。甘さ控えめのあんこは、北海道産の小豆を使用し、毎日丹精を込めて練り上げている。代々受け継がれてきた製法は、親子であっても簡単には教えないのだという。崩れやすいので注意しながらいただきたい。
有馬温泉の三津森本舗
炭酸せんべいで有名な三津森本舗。温泉饅頭は蒸し立てもあるが、真空パックになったものもある。山芋と黒砂糖を使って仕上げたもっちりとした皮が美味しさの要。自宅で食べる際は、電子レンジで少し温めると蒸し立て感覚で食べることができるらしい。
結論
温泉饅頭は、温泉で販売されている饅頭全体を指す言葉。黒糖や赤砂糖を使った黒い皮にあんこが詰まった小ぶりの饅頭であることが多く、温泉街では蒸し立てを提供するお店も多い。ほっこりする味わいとその風情は、日本人の心をくすぐるものだ。目当ての温泉饅頭を食べに旅行に出かけるのもよいかもしれない。
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