トルコ料理の飲み物はチャイやコーヒー！インドや日本との違いは？

まず、トルコといえばおさえておきたい飲み物が「チャイ」である。チャイというとインドを思い浮かべる人が多いかもしれないが、トルコのチャイはミルクを入れずに作る。砂糖は入っているが、見ためはプレーンな紅茶のようである。トルコ人の生活にとってチャイは欠かせない飲み物なのだ。

食後の飲み物というと日本ではコーヒーが一般的だが、トルコでは食後にチャイが飲まれる。なかには1日10杯も飲むという強者も。コーヒー好きな人が1日に何杯もコーヒーを飲むように、トルコの人々にとってはチャイが身近な飲み物なのだ。

トルコのチャイは、「チャイダンルック」という名前の専用ポットを使って作られる。ポットは上段と下段の2層に分かれており、下でお湯を沸かして上で紅茶を作る。紅茶の濃さや、砂糖を入れるか入れないかは、各人の好みによって自由だ。

間違ってはいけないのが、インドのチャイとトルコのチャイは違うということ。インドのチャイはミルクティーであるのに対し、トルコのチャイは日本でいうストレートティーだ。トルコ人にとってのチャイは、日本の緑茶や番茶のような位置づけなのかもしれない。

コーヒーは世界的な飲み物であり、トルコはチャイが有名とはいえど、もちろんコーヒーも存在する。日本のコーヒーを苦手と感じる人でも、トルココーヒーなら飲めるという人もいるくらいだ。ここでは、日本のコーヒーとトルコのコーヒーの具体的な違いを見てみよう。

日本のコーヒーは、使用している豆にもよるが酸味をもつものが多い。それに比べて、トルココーヒーは酸味が少ないので、酸っぱさが気になるという人にはおすすめである。

日本でコーヒーを飲むときは、挽いたコーヒー豆をパックに入れてドリップし、滲出液を落とす。しかし、トルココーヒーは「浸漬法」といって、挽いたコーヒーの粉を熱湯で煮出し、上澄みを飲むというものだ。

日本ではコーヒーに泡があるイメージはないかもしれない。しかし、トルココーヒーは製法上きめ細かい泡が発生する。この泡は多ければ多いほど美味しいコーヒーとされている。

日本でコーヒーを飲むときはコーヒーカップで飲むのが普通だが、トルココーヒーから見るとそれでも大きいほうだ。トルココーヒーでは、デミタスカップやエスプレッソカップのような小さいサイズのカップが使われる。苦味が強く味の濃いトルココーヒーは、量を飲むというよりは、味を楽しむ飲み物だといえるだろう。

チャイとトルココーヒーについて詳しく解説したが、トルコにはほかにもさまざまな飲み物がある。

ヨーグルトに塩を入れたもの。「しょっぱい飲むヨーグルト」をイメージしてほしい。日本にも市販されたことがあり、最初は慣れなくても飲んでいるうちに癖になる飲み物だともいわれている。

サーレップというラン科の植物の球根を粉末状にしたものを使ったドリンク。トルコで有名なドンドゥルマというアイスクリームにも、この植物が使われている。ドンドゥルマが伸びるのは、サーレップの性質によるものだ。同じくドリンクもとろみがあり、芯から身体を温めてくれるので、寒い冬には是非おすすめしたい。

トルコではザクロが一般的な食べ物である。日本でもザクロは女性に人気が高い。ほかの飲み物よりも日本での再現性が高く、トルコ旅行に行った気分を味わうには、取り入れやすいドリンクといえるだろう。

トルコ料理の代表的な飲み物はチャイであるが、日本と同じくコーヒーを飲む文化もある。トルコには日本にはあまりないドリンクも多いが、トルコに興味を持つきっかけになればうれしい。ケバブやキョフテなどの定番のトルコ料理とトルコのドリンクを合わせて、トルコへ旅行しに行った気分で楽しんでみよう。