このサイトは、画面を 
縦にしてご覧ください。
【鯉のうま煮】は山形の郷土料理!知られざる鯉の栄養価とは?

【鯉のうま煮】は山形の郷土料理!知られざる鯉の栄養価とは?

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:栄養士 佐々木 倫美(ささきともみ)

2020年6月 4日

山形県に伝わる郷土料理「鯉のうま煮」は、米沢藩が誇る賢君である上杉鷹山公と密接な関係がある。寒冷地山形において重要なたんぱく源であった鯉を使ったこの郷土料理、現在もめでたい宴に登場することが多い。鯉のうま煮の歴史や作り方をみてみよう。

この記事をシェアする      
  • Facebook
  • Twitter
  • Hatebu
  • Facebook
  • Twitter
  • LINE
  • Hatebu

1. 名君がその誕生の起源、「鯉のうま煮」の歴史

数年前に、鷹山ブームというのが日本に存在した。今回紹介する「鯉のうま煮」は、この名君にもおおいに関係がある郷土料理である。山形県で、鯉のうま煮が生まれ定着したそのプロセスとはいかに?

起源は200年前に

1802年に、米沢藩主上杉鷹山は領内で水産資源の乏しい地域を憂い、鯉の養殖を奨励し始めた。鯉の養殖としては一日の長であった相馬藩に用人をつかわし、教えを請うたといわれている。当時の農村部において、鯉は貴重なたんぱく源であったのである。当時の養殖は、最寄りの排水溝に池のようなものを作らせて、米のとぎ汁や残飯を与えるという方法であったという。
それでも、鯉は庶民にとっては高級食材である時代が長かった。この風潮に変化が起きるのは、大正時代から昭和にかけてである。鯉の泥臭さを除去する技術も確立し、山形県の養殖の鯉は、米沢鯉というブランドを確立するにいたる。

鯉のうま煮は日露戦争後の産物

米沢鯉は、鯉こくや鯉のあらいとしてよく食べられる。山形県の郷土料理として定着している鯉のうま煮は、日露戦争後に県民の間に普及した。それまでは高級品であった砂糖が、比較的入手しやすくなった時代である。醤油、酒、砂糖でとろとろと煮詰める鯉のうま煮は、100年余の歴史をもつ郷土料理なのである。

2. 鯉がもつ栄養を復習

たんぱく源に恵まれなかった山形県の内陸部で普及した鯉の養殖。鯉にはいったいどんな栄養が含まれているのであろうか。上杉鷹山は、農村部の人々のむくみにも注目していたといわれているが、実際に鯉には利尿作用がありむくみも解消するといわれている。また、ビタミンD、E、B1、B12、カリウムなどを豊富に含んでおり、古来中国や日本で鯉が良薬のごとく珍重されてきたのも、故なきことではない。
最近では、山形県でも鯉の生産業者が減っているといわれるが、食文化の面でも栄養学の分野でも、鯉は再び見直されてしかるべき食材といえるだろう。

3. 鯉のうま煮の食習

鯉のうま煮は、山形県においては盆正月、結婚式にも欠かせないごちそうである。鯉は、こいのぼりに象徴されるように、日本古来の縁起ものである。滝登りとか出世鯉という言葉が示すように、上へ上へと昇っていく鯉の性質は祝いごとにふさわしいとされたのであろう。
ちなみに、山形県においても山の幸が豊富な海岸部ではなく内陸部で鯉のうま煮はよく食される。また、近年では家で鯉のうま煮を作る機会は減っている。かわりに、スーパーなどでも気軽に購入できる料理となった。

4. 基本の鯉のうま煮

鯉は独特のにおいがあるため苦手という人も少なくない。しかし、米沢鯉は清らかな水に洗われたブランド鯉である。さらに、とろとろと煮ることによって格別の風味を堪能できる。山形県では、いつどのようにこの鯉のうま煮を食べるのであろうか。

鯉のうま煮の作り方

それでは、実際に鯉のうま煮を作る場合の材料や手順をみてみよう。
まず、必要な材料は、鯉、みりん、醤油、酒、砂糖である。まず鯉であるが、調理後に苦くならないように肝の処理に気をつけながらさばく必要がある。さばいた鯉を鍋に入れ、酒と水を加える。その後、醤油と砂糖も加えて1時間半ほど煮るのである。煮詰める間、アクをこまめに取り、調味料も少しずつ加えるのがコツである。
水分がなくなり鯉に照りが出てきたら、一晩おいて味を落ち着かせる。翌日、もう一度火を入れると味がよくしみ込む。
濃いめのタレ、ふっくらと柔らかい鯉の身は、病みつきになる美味である。

結論

200年以上も前に米沢藩の名藩主によってはじめられた鯉の養殖が、現在の山形県の郷土料理鯉のうま煮へとつながっている。お殿様が領民を思いはじまった施策から生まれた、というエピソードが興味深い。縁起物でもあり栄養学上メリットが多い鯉を使ったうま煮、一度味わってみる価値ありといえるだろう。
この記事もcheck!

おすすめ記事おすすめ記事

    ページトップへ ページトップへ
    >