1. さつまいもの基礎知識

さつまいもの歴史
さつまいもの原産地は、メキシコ南部からペルーにかけての南米だといわれている。紀元前1,000年~800年頃にはすでに栽培が行われていたといわれるほど、人類と関係が深い野菜のひとつだ。南米から、他方に広がったさつまいもが日本に伝来したのは、1597年。宮古島に伝わり、そこから沖縄、本土へと広がっていった。
名前の由来
さつまいもが最初に本土に伝来したのは、鹿児島県。当時は薩摩と呼ばれる地域だった。ここから各地へ広がったことから、薩摩の芋と呼ばれ、最終的にさつまいもになった。ちなみに当時の薩摩では、外国から伝わった芋という意味で唐芋と呼ばれていたそうだ。
さつまいもの栄養
さつまいもは、食物繊維とカリウムが多い食品として知られている。また、加熱に強いビタミンCも含まれている。天ぷらや煮物はもちろん、甘みがあるので、スイートポテトやケーキなど、お菓子作りにも向いている。
2. さつまいもの種類

ホクホク系
昔ながらのホクホクとした食感のさつまいもは、スーパーでも多く販売されている。品種としては、金時、紅あずまが有名。比較的、あっさりとしているので、料理からお菓子まで幅広く使うことができる。
ねっとり系
近ごろ、人気を集めているのがねっとりとした食感と強い甘みが特徴の品種。焼き芋などにすると中から蜜があふれ出す。ホクホク系に比べると格段に水分が多い。安納芋やシルクスイート、紅はるかなどが有名品種。
そのほかの品種
そのほか、芋が紫色のものもある。こちらはアントシアニンという色素が含まれている。また、変わり種では芋が白いものもある。これは、芋焼酎の原料としても知られている。白のタイプは、食用よりは加工用である場合が多い。
3. さつまいもの目利き

さつまいもの旬
さつまいもを収穫するのは、地域や品種にもよるが、だいたい8~11月くらい。ただ、さつまいもは収穫後、すぐに出荷するわけではない。余分な水分を逃すことで甘みが増すので、おおよそ2〜3ヶ月貯蔵したのち、出荷される。旬は、10~2月といえるだろう。
さつまいもの選び方
美味しいさつまいもを選ぶ秘訣は、表面の状態。色が全体に均一で、美しく、大きな傷や凹凸が少ないものを選ぶといい。大きな傷や黒ずみは、痛みの原因になりがち。形は全体にふっくらしているものがいい。軸と呼ばれる端の部分に蜜がしみ出ているものは、完熟で甘さが増しているという合図だ。
冷蔵庫保存はNG
さつまいもは、寒さにとても弱い。というのも、そもそもさつまいもは暖かいところが原産のためである。冷蔵庫に入れると傷みの原因になるので注意したい。もっともいい方法は、新聞紙などに包んで、冷暗所に置いておく方法。適温は10~15℃。18℃を超えると発芽してしまうので、そちらも併せて注意したい。
結論
さつまいもは、秋から冬に旬を迎える芋類で子どもからも人気が高い。選ぶときは、ハリとある程度の重さがあり、表面が美しいものをチョイスすること。端から蜜がしみ出しているものは、甘さ満点。じっくりと火を通すことで、甘みがさらに増すので、オーブンなどを活用するといいだろう。
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