1. ベタベタや白い粉付き果物は大丈夫?

りんごやイチゴ、さくらんぼ、オレンジ、バナナなど果物の種類は多様である。まずは、ベタベタしやすい果物と、白い粉が付きやすい果物をそれぞれ見てみよう。
・表面がベタベタする果物
表面がベタベタする果物といえばりんご。赤や黄色など、りんごといってもいろいろな種類があるが、ほぼどのりんごもベタベタとした感触を感じたことがあるのではないだろうか。「外国産の果物にはワックスが塗られている」「ベタベタするのは農薬のせい」などさまざまな噂を聞くことも多いが、この正体は実は「ロウ」であり、果物が熟するにつれて、鮮度を維持するために果物自体が作り出した自然の成分である。リノール酸やオレイン酸といった脂肪酸が皮の内側から外にしみ出したものだ。ワックスや農薬など、身体に害があると思ってゴシゴシ洗っていた人もいるかもしれないが、これは口に入っても安全なものなので水洗い程度でもよい成分である。
・白い粉が付いている果物
果物の表面に付いている白い粉は、カビや農薬と勘違いされることもあるが、「ブルーム」や「果粉」と呼ばれており口に入れても安全なものだ。白い粉が付いている果物は、すももやブドウが代表的。ブルームは、雨露や果物の水分蒸発を防ぐ役割があるとされている。ブルームの正体は「オレアノール酸」というもので、病原菌への感染や鮮度維持のために働く。また、オレアノール酸は果物自身の身を守るだけではなく、虫歯菌の増殖抑制など、人にとっても有益な生理活性をもつことが報告されている。
2. 同じベタベタでも柑橘類には注意?

りんごは表面がベタベタしても問題はないが、気をつけておきたいのが柑橘類である。日本では、柑橘類の表面にのみ「ワックス」が使われることがあるようだ。特徴としては、みかんなどの柑橘類の表面にキラキラとした光るものが見えるかどうか。これは「シェラック樹脂」と呼ばれ、天然成分を主成分とするワックスである。
じつはシェラック樹脂はガムベースとしてチューイングガム、光沢材としてチョコレートにも使われている。このことからもわかるとおり、シェラック樹脂は身体に害のあるものというわけではない。また、柑橘類の皮をむいて食べるのであれば、直接身体に入ることはないので気にする必要はないだろう。どうしても柑橘類のワックスが気になる場合は、食品用のアルコールを使ってサッと拭き取ると安心だ。
じつはシェラック樹脂はガムベースとしてチューイングガム、光沢材としてチョコレートにも使われている。このことからもわかるとおり、シェラック樹脂は身体に害のあるものというわけではない。また、柑橘類の皮をむいて食べるのであれば、直接身体に入ることはないので気にする必要はないだろう。どうしても柑橘類のワックスが気になる場合は、食品用のアルコールを使ってサッと拭き取ると安心だ。
3. りんごの食べごろの見分け方や保存方法

果物は成熟すると甘みが増して美味しくなる。せっかく買った果物は、美味しい食べごろを見極めてベストな時期に食べよう。
りんごであれば、表面のロウが出てくるのは食べごろを示すサインだ。りんごは完熟しながらも、自分の鮮度を維持するための成分を自分で作っているということになる。りんごは皮の部分に栄養がたっぷり詰まっているともいわれているので、できれば皮までまるごと食べるのが理想だ。皮のベタベタを目印にして、食べごろを見逃さずに美味しく食べてほしい。
りんごはみずみずしさが命の果物で、乾燥に弱い。通常の保管であれば常温でも問題ないが、暖房を付けて乾燥するような冬は、冷蔵庫の野菜室に入れておくのがベストだろう。野菜室のなかでも乾燥を防ぐために、ポリ袋に入れてから野菜室に入れるのが望ましい。また、りんごは果実の熟成を促す「エチレン」を放出するので、ほかの果物と分けて保存しておくとよい。
りんごであれば、表面のロウが出てくるのは食べごろを示すサインだ。りんごは完熟しながらも、自分の鮮度を維持するための成分を自分で作っているということになる。りんごは皮の部分に栄養がたっぷり詰まっているともいわれているので、できれば皮までまるごと食べるのが理想だ。皮のベタベタを目印にして、食べごろを見逃さずに美味しく食べてほしい。
りんごはみずみずしさが命の果物で、乾燥に弱い。通常の保管であれば常温でも問題ないが、暖房を付けて乾燥するような冬は、冷蔵庫の野菜室に入れておくのがベストだろう。野菜室のなかでも乾燥を防ぐために、ポリ袋に入れてから野菜室に入れるのが望ましい。また、りんごは果実の熟成を促す「エチレン」を放出するので、ほかの果物と分けて保存しておくとよい。
結論
りんごの皮に付いているベタベタしたものは、りんごが自身の品質を維持するために作り出しているロウと呼ばれる物質だ。また、ぶどうの皮に付着している白い粉はブルームと呼ばれ、果実の保湿に役立つ。カビや農薬などに間違えられることのあるロウやブルームも、じつは天然の成分で身体には害のないものである。過敏になりすぎず、安心して食べてみよう。
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