1. 舞茸スープのメリット

舞茸は、洗わずにそのまま使える・石づきを切り落とせば手で割くことができる・火が通りやすいなど、扱いやすい食材としても知られる。サッとスープを作りたいというときは舞茸を具材に選べば短時間で調理することも可能だ。また、次のようなメリットがあることからもスープの具材としておすすめしたい。
■舞茸の旨みを出汁として楽しめる
きのこのなかでも舞茸は旨みが強く、スープにすることで舞茸の風味が溶け出し美味しい出汁となる。しっかりと出汁がとれるため、少ない調味料でも満足できる味わいになり、塩分の摂りすぎを防ぐことができる。また、煮ても独特の歯ごたえは残るため、風味とともに食感も楽しめるスープに仕上がることもメリットである。
■水溶性ビタミンを摂れる
舞茸はほとんどが水分でできているが、ビタミンDやカリウムなどのミネラル、ビタミンB群、食物繊維などの栄養が含まれている。これらのうち、カリウムやビタミンB1・B2は水溶性のため茹でると流出してしまう。舞茸をスープにすれば、水溶性栄養素の流出を防ぐことができるのだ。残念ながら加熱調理により失われる栄養素もあるが、流出を防ぎ摂取できる栄養素があるのは栄養面でも大きなメリットといえるだろう。
■アレンジの幅が広い
舞茸には独特な風味や食感のあるもののほかの食材と組み合わせやすい。どちらかというと、合わない食材を探すほうが難しい。また味付けに関しても和洋中さまざまな調味料との相性がよいため、スープのアレンジもかなり多様だ。
2. 美味しい舞茸スープを作るコツ

舞茸は面倒な下処理もなく、基本的には鍋のように水で煮込み味付けをするだけというシンプルな作り方でOK。気軽に美味しい舞茸スープを作ってみよう。ちなみに冷凍舞茸を使うと旨みがさらに増すといわれているため、冷凍庫に舞茸を常備しておくのもおすすめだ。
■スープが黒っぽくなるが下茹ではしない
舞茸を水で煮ると、一般的な茶色い舞茸の場合汁が黒っぽくなる。これは舞茸に含まれる色素が溶け出しているからであり、自然な現象である。黒っぽいのが気になるからといって舞茸を下茹ですると栄養素が流出してしまう。スープの色も舞茸の個性と割りきっておこう。
■煮出し舞茸スープとは
舞茸を弱火で30分ほど煮出す「煮出し舞茸スープ」なるものが密かに注目を集めている。煮たあとの舞茸を取り除き舞茸茶として楽しむ人もいるようだ。弱火でじっくり煮ることで、より旨みや栄養が取り出しやすくなるという。時間に余裕のある場合は試してみてはいかがだろう。
■組み合わせたい食材
栄養バランスを考慮して、卵や豆腐などの高たんぱくな食品を入れるのがおすすめだ。たまねぎやにんじん、青菜などの野菜を加えると甘みが出て彩りもよくなる。根菜など固い食材は舞茸とともに水から煮て、小ねぎや水菜など火の通りやすい食材は最後にトッピングするのが美味しく仕上げるポイントである。
3. 舞茸スープのおすすめの味付け

食材だけでなく味付けの幅もかなり広いのが舞茸スープのメリットである。定番の和風すまし汁やみそ汁をはじめ、さまざまな味付けを試してみてほしい。
- 和風...しょうゆベースのすまし汁、あっさり塩味、みそ汁など
- 中華風...鶏がらスープの素としょうゆか塩で。水溶き片栗粉でとろみをつけてもよい。
- 洋風...コンソメで味付け。具材はベーコンやたまねぎ、キャベツなどを舞茸とともに炒めてから煮ると美味しい。具だくさんのポトフもおすすめ。
- クリームスープ...バターで炒めた舞茸に小麦粉を絡め、牛乳や豆乳で煮る。味付けはシンプルに塩こしょうかコンソメで。
- トマト味...コンソメとトマト缶で煮込む。魚介類を加えても美味しい。
結論
舞茸スープは簡単に作れて栄養も摂りやすく、合わせる具材や味付けを工夫すればさまざまなアレンジができるのが魅力である。カロリーが低く食べごたえがあるため、舞茸をたっぷり使ったスープを献立に加えればカロリーオフにも役立ちそうだ。いつでも手に入る舞茸をぜひスープに活用してほしい。
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