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卵に含まれる糸状の物体はなに?白いカラザの働きや栄養について解説

卵に含まれる糸状の物体はなに?白いカラザの働きや栄養について解説

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 小林里穂(こばやしりほ)

鉛筆アイコン 2020年9月19日

卵には黄身と白身、そしてこの2つの間には白い糸状の物体が存在している。見た目が悪い、なんとなく受け付けない…と取り除いている人も多いだろう。この糸状の白い物体の正体はまだまだ知らない人も多い。一体なんという名前で、どんな役割をしているのか。ここで詳しく見ていきたい。

  

1. 卵にある白いひもみたいなのを何というか知っている?

卵を割ると、卵黄、卵白、そして卵黄と卵白を繋ぐ白いひものようなものが入っている。気になって取る人も多いようだが、この部分はどんな役割をしているのだろうか。
白いヒモ状の部分は「カラザ」というもので、卵白の一種だ。カラザはハンモックのような役目をしており、卵黄を卵の中心に固定させて外部からの衝撃から守る働きがある。カラザがなければ、衝撃を受けて卵黄が割れてしまう可能性があるのだ。
また、卵は高栄養価の食品として知られている。栄養価が高いということは、微生物の栄養源でもあり腐敗しやすいということ。卵黄を保護する役割があるカラザは、新鮮な卵には欠かせないものなのである。
卵を食べるとき、カラザを取り除くという人も多い。カラザは白身の一部ではあるが、食感としてはしっかり口に残るので気になる場合は除いてもよい。しかし、カラザは決して食べられないものではないので、必ずしも取り除くべきではないのだ。

2. 実は身体にいい?カラザに含まれるシアル酸とは?

カラザの主成分はたんぱく質であるが、そのほかにもシアル酸という栄養素が含まれている。シアル酸にはさまざまな健康効果が期待されており、カラザの摂取を推奨している専門家も多いのだ。
とくにシアル酸に期待されている効果として挙げられるのは、流行性の感染症対策である。シアル酸には感染症の原因となるウイルスの増殖を抑える効果が期待されている。とくに、唾液中の結合型シアル酸が、ウイルスが細胞に吸着することを阻止すると考えられているようだ。
また、シアル酸は血管の健康維持の面からも期待され、研究が進められている。血管が硬化する原因の一つに、酸化ストレスの影響がある。シアル酸には酸化ストレスを低減する作用があるため、血管の硬化対策に役立つと期待されているようだ。
そのほか、シアル酸は体内での細胞の酸化を抑えるため、シミやシワ、たるみ対策につながる。美肌効果が期待されており、美容食品やサプリメントに活用されている。また、シアル酸には神経刺激作用をもつことから、育毛剤の開発にも使用されている。
このように、シアル酸はさまざまな働きについて研究が進められており、健康にも美容にもうれしい効果が期待されている成分といえるだろう。

3. カラザってどうやって取ればいい?

カラザに健康効果が期待されているとはいえ、見た目や食感が気になる人もいる。とくに茶碗蒸しやカスタードクリームのような食感を活かした料理のときは、カラザは取り除いたほう仕上がりがよくなる。
カラザを上手に取るためには、正しい道具を使うのが近道だ。スプーンを2つ使い、間にカラザを挟んですくい上げれば取り除くことはできるのだが、慣れるまでにはコツが必要である。カラザを取るのにおすすめの調理器具は、学校給食で使われることもある先割れスプーン。先割れした部分にカラザを引っ掛けて、すくうように持ちあげれば、きれいにカラザだけが取り除ける。また、棒状のカラザ取り専用器具もあり、卵かけごはんを作るときなどにはとくに役立つ。カラザ取りが上手くいかずストレスを感じるのであれば、カラザ取り専用器具の購入を検討してみるのもよいかもしれない。

結論

黄身と白身を繋ぐカラザは黄身を保護する役割があり、卵の鮮度を維持するためには欠かせないものである。また、カラザはシアル酸という健康効果が期待される成分も含んでいるのだ。無理して食べる必要はないが、取り除かなくてもよいものだと知れば安心する人もいるのではないだろうか。卵は日本人の食卓には欠かせないもの。一つ知識が増えたところで、これからもいろいろな卵料理を楽しんでいこう。
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  • 更新日:

    2020年9月19日

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