1. 卯の花のカロリーはどのくらい?

健康食品の代表といわれたり、カロリーが高いといわれたり、あまたの噂のある卯の花。もっとも一般的な卯の花の料理を実食するにあたって、1人前のカロリーを数字でみてみよう。
もっとも一般的な卯の花の料理のカロリー
卯の花、すなわちおからの料理で最も知られているのがおから煮である。にんじんやこんにゃくも入れて作るおから煮は、おふくろの味のひとつでもある。卯の花を煮るときに加える食材にもよるが、おからを50g使用した場合のおから煮のカロリーは、125kcalほどである。つまり、それほど目くじらを立てるほどの数字ではないことがわかる。
具材によっては上昇するカロリー
卯の花を煮るときに使用する具材によっては、カロリーはかなり高くなることもある。たとえば、ひき肉や卵を使用した場合には1人分のカロリーは250kcalまで上昇する。健康によい卯の花を使用したレシピは、昨今では洋風のものもよく紹介されている。トマトやベーコンなどの食材でオシャレにアレンジすれば、カロリーは280kcalを超えることも珍しくないのである。それでも、揚げ物などに比べればまだまだ許容範囲にある数字といえるだろう。つまり、度を越した量を食べ過ぎなければ、卯の花は通常のおかずとしてまったく問題ないのである。
2. 卯の花のカロリーが高いという噂があるのはなぜ?

ところで、卯の花はカロリーが高いという噂が後を絶たないのをご存じだろうか。あらゆる食材は、調理法によってカロリーが高くなるのは自明の理である。しかし、卯の花については、その噂の根拠となる数字があるのである。そのミステリーをといてみよう。
卯の花の種類を知る
卯の花を調理する場合、2つのタイプが存在する。水分が含まれる生の卯の花と、脱水加工されたサラサラの卯の花である。生の卯の花は傷むのが早く、購入後はすぐに使いきる必要がある。一方、乾燥タイプの卯の花ならば使用したい量を水に戻しせばよいので、利便性が高いのである。
2つのタイプの卯の花のカロリーが生んだ誤解
ところで、乾燥タイプの卯の花は100gあたりのカロリーが420kcalにもなる。しかし、実際に100gの乾燥卯の花を食べることなど不可能なのである。なぜならば、乾燥の卯の花は水で戻すと5倍ほどに膨張するからである。つまり、乾燥の卯の花のカロリーだけが独り歩きをして、カロリーが高いという噂が巷に広がることになってしまったのである。実際には、乾燥の卯の花から作った料理も、生の卯の花から調理したもののカロリーとほぼ変わらない。そして、水分がかように豊富に含まれる卯の花であるからこそ、満腹感に寄与してくれるというメリットもあるのである。
3. 卯の花の糖質量は?カロリー以外にも気になる栄養素

卯の花が健康によいといわれるのはなぜなのか、実態を知らない人も多いだろう。昨今話題の腸の健康によいとか体重管理にも有効といった説は、本当なのだろうか。卯の花の栄養について数字でみてみよう。
特筆すべきは食物繊維
卯の花1食分50gを摂取すると想定しよう。まず、糖質量は1.1gほどであるから同量の豆腐とほぼ同じ数値となる。炭水化物量は7g弱である。卯の花の栄養で特筆すべき点は、食物繊維である。卯の花50gに含まれる食物繊維量は、5.8gほど。これは、ゴボウに含まれる食物繊維の2倍に相当するのである。とくに、卯の花に含まれるのは水に溶けないタイプの食物繊維で、これは満腹感を感じやすいという長所がある。これが、体重減量中に向いているされる理由である。また、このタイプの食物繊維は腸の壁を刺激するため、排せつを促進する効能もある。卯の花を日常的に取り入れれば、腸内環境を改善したい人には一助となるのである。
結論
卯の花のカロリーが高いという噂には理由があるものの、実際に摂取する卯の花の料理のカロリーは決して高いものではないことがお分かりいただけたと思う。加えて、卯の花を食べることで得られるさまざまなメリットは、捨てがたいほど魅力的である。食べすぎに注意しつつ、卯の花をレパートリーに加えて健康的に食してほしい。
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