1. 牛の薄切り肉を使ったおすすめ料理

牛の薄切り肉と一口にいっても、部位により味が異なる。それぞれの部位にはどんな特徴があるのだろう。そしてどういった料理に向いているのだろうか。
牛切り落とし肉
牛切り落とし肉は肉の形を整える際、残った部分を集めたものだ。安価だがヒレやロースのような高価な部分が入っている場合もあり、お得なこともある。とくに家庭料理の定番である肉じゃがに使うのがおすすめ。ほくほくとしたじゃがいもに肉の旨みと甘辛い味がなじんで、ごはんが何杯でも食べたくなる美味しさだ。また薄切り肉をクルクルと巻いてボリュームアップすれば立派なステーキ風に。ほかに牛肉の代表的なメニューであるすき焼きや、冷えた身体がほっこり温まるポトフもおすすめ料理のひとつ。
牛ロース肉
牛ロース肉は肩から背中にかけての部分で、肩のほうを肩ロース、背中のほうをリブロースと呼び、肩のほうがかためだ。霜降りと呼ばれる細かい脂肪が入るので、旨みの多い部位でもある。おすすめの料理は、焼肉・しゃぶしゃぶ・ステーキなどだ。
牛もも肉
牛もも肉は見た目から赤身が多い部位で脂肪は少なめだ。あっさりとした味わいが特徴で、筋肉がつく部位である。肉質は、ややきめが粗いが口当たりはやわらかだ。とくにソテーや炒め蒸し、牛たたきのような料理におすすめ。
牛肩肉
牛肩肉は運動量が多い部位なので、筋肉質で脂肪は少なく肉質はややかためだ。薄切り肉にするとやわらかくなり、焼肉や炒め物にピッタリ。
2. 豚の薄切り肉を使ったおすすめ料理

豚の薄切り肉は牛の薄切り肉ほど部位による味の差はないが、脂肪と赤身の割合でコクに違いが出るようだ。それぞれの部位の特徴と、おすすめの料理を紹介しよう。
豚こま切れ肉
豚こま切れ肉は豚肉の形を整える際、切り落とした部分を集めたものだ。リーズナブルな価格で、いろいろな部位が混ざっており味わい豊かだ。子どもから大人まで大好きなカレーや炒め物など、いろいろな料理に幅広く使える。切る手間が省けるのも嬉しいポイントだ。
豚ロース肉
豚ロース肉は背中の中央にある部位だ。コクのある脂肪と淡泊な赤身のバランスがよい。薄切り肉をはじめ、やや厚めの生姜焼き用や、かなり薄切りにしたしゃぶしゃぶ用もある。肩の上にある肩ロースはロースよりもややかためだ。調理するなら重ねてとんかつにしたり、先述した生姜焼きで味わったり、しゃぶしゃぶにしたりするのもおすすめ。
豚もも肉
豚もも肉はよく動かす部位で、脂肪が少なくあっさりとしている。筋肉が集まる部位なので、肉質はややかためだ。ほかの部位と比較するとカロリー低めで、ヘルシーな素材として活用できる。肉じゃがや豚汁におすすめだ。
豚ばら肉
豚ばら肉は腹と胸の部分の赤身と、脂肪が層になっている部位だ。三枚肉とも呼ばれており、加熱したときに出る脂の旨みを活かすとよい。しっかりとした味の煮物や炒め物にピッタリ。
3. 薄切り肉の冷凍保存や解凍のコツ

次に薄切り肉を冷凍保存する方法や解凍方法を紹介しよう。薄切り肉に限らず、まとめ買いをして冷凍保存することの多い肉。とくに薄切り肉は使いまわしがきくので、安いときにまとめ買いし、冷凍保存しておくと経済的で便利だ。コツは新鮮な肉を清潔な状態で素早く冷凍保存すること。
買ってきたパックのまま冷凍保存する人もいるようだが、その方法はNG。理由は臭みの原因になるドリップという赤い液体が出ていることがあるため。正しい保存方法は、1回に使用する分を肉同士が重ならないようにしてラップでピッタリと包み、冷凍用の密閉保存袋に入れる。あとはなるべく空気を抜き、ジッパーを閉めて冷凍室へ。
保存期間の目安は1ヶ月程度だ。ただし長く保存すると肉の酸化や乾燥の原因になりやすいので、なるべく早く使い切ること。冷凍保存した日を袋に書いておくと、使い忘れを防げるだろう。使用するときは冷蔵室でゆっくり冷蔵解凍すればよい。ちなみに一度解凍した薄切り肉は、冷蔵室で保存するのも、再び冷凍室に入れるのもNGだ。解凍して調理したら肉の中心部まで火を入れることと、その日のうちに使い切ることが大切だ。
結論
薄切り肉で作れる料理や保存方法について紹介した。ちなみに冷凍保存するときに、酒や塩、みりんのような調味料で下味を付けて保存する方法もある。下味を付けて保存すると、味がしみて肉の組織がやわらかくなり、調理するとジューシーな美味しさを堪能できるだろう。