1. よもぎうどんってどんなもの?
よもぎを食材として使用するレシピとして、天ぷらや蒸しパンが知られている。また近年、よもぎ茶も注目を浴びるようになった。よもぎは栽培しやすい植物であるため、自家製のよもぎを使ってさまざまな料理ができる。そのなかでも、うどんは家族で食べることができる料理のひとつだろう。
日本各地で生産されるよもぎうどん
よもぎうどんの由来は不明であるが、日本各地でよもぎを練り込んだうどんが販売されている。日本人にとって身近にあるよもぎは、うどんを打つ際に入れても抵抗感がない食材であったに違いない。よもぎうどんを郷土料理としてうたっているのは、愛媛県の大洲市である。大洲産のよもぎと肱川の水を使ったよもぎうどんはコシがあり、愛媛の美味として知られている。また、よもぎ茶が早くから普及した九州にも、よもぎうどんを提供する店舗が存在している。
よもぎの葉や粉を使って
よもぎうどんは、うどんを打つ際によもぎを練り込むため、美しい緑色を呈している。また、よもぎ独特の香りをうどんで楽しむことができる。練り込むよもぎには、葉を茹でたものや市販のよもぎパウダーを使用する。よもぎの苗木やよもぎパウダーは、オンラインショッピングでも購入可能である。
2. よもぎうどんの麺の作り方
うどんを打った経験のある人ならばご存知かもしれないが、自家製うどんは手間はかかるが決して難しくない。巣ごもりの生活が多くなった昨今は、家でうどんを打つ人も増えたようだ。よもぎうどんは、よもぎさえ入手できれば家で作ることができる料理である。作り方をみてみよう。
よもぎうどんの作り方
よもぎうどんを作るためのよもぎパウダーや茹でた葉は、うどんを作る工程の「水まわし」の際に混ぜておくとよいだろう。茹でた葉は、小さく刻んで小麦の中に練り込むようにしよう。ダマができないように、丁寧に小麦粉と食塩水をかき回していく。生地がそぼろのようになってきたら、しっかりとまとめて外側から内側へとしっかりとこねる作業を繰り返す。
この後は生地をボウルから取り出し、板やテーブルの上で身体全体の重さを活用してしっかりとこねる。生地はその後しばらく寝かせて、さらに力を込めてこねていく。うどんのコシがしっかり出るイメージでこねるとよいだろう。再びビニール袋に入れて20分ほど寝かせたら、のし棒で均等に生地を広げていこう。
打ち粉を使用して、子どもと一緒に楽しく作業ができる工程である。均等に広がった生地は折り畳み、打ち粉を使いながら3mmほどの幅に切っていこう。こうしてできあがったよもぎうどんは、熱湯で10分弱茹でれば食べることができる。
3. よもぎうどんのつゆの作り方
自宅で丹精こめて作ったたよもぎうどんは、出汁がよく効いたつゆで美味しく食べたいものである。よもぎうどんは麺そのものに香りと色があるとはいえ、通常のうどん用のつゆで美味しく食べることができる。
よもぎの香りを生かして薄味のつゆで
出汁の取り方は個々の好みがあると思うが、昆布やかつおぶし、煮干しを使って丁寧に作るよい機会である。自分流の出汁にぜひチャレンジしてほしい。市販の調味料を使えば簡単にできるが、出汁本来の美味しさを自家製よもぎうどんで堪能するのはまさに和食の極致といえる。よもぎの芳香がほんのり香るため、つゆは薄口醤油を使用したあっさりしたものがおすすめである。みりんと日本酒も加えて、色合いも優しいつゆを作ればビジュアルも早春らしくなる。
4. よもぎうどんに合うおすすめトッピング
早春の香りがかぐわしいよもぎうどんには、同じく旬の山菜を天ぷらにしてのせれば極上々吉のごちそうとなる。一方、福岡県ではよもぎうどんと牛すじの組み合わせがよく知られている。よもぎの薬草としての効能に加えコラーゲンたっぷりの牛すじを組み合わせて、栄養たっぷりのよもぎうどんとなる。よもぎがもつイメージからすると意外な組み合わせであるが、福岡県ではよく知られたソウルフードである。よもぎうどんを使って、自宅でぜひさまざまな食べ方を考案してみてほしい。
結論
よもぎは身近にある食材であり、その香りは日本人のわれわれの慣れ親しんだものである。少し趣を変えてうどんを食べたいときには、よもぎの香りと色を活用するのは粋な料理法といえるだろう。家族で楽しくよもぎうどんを打ったあとは、出汁も丁寧に美味しくとって日本人であることの悦びをかみしめたい。
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