1. バインセオとはどんな食べ物?

ベトナム中南部地方が発祥地とされ、屋台やフードコードなどで庶民的に食べられるバインセオ。日本ではバインセオをベトナム風お好み焼きと呼び、欧米ではベトナム風クレープと呼ばれている。見ためはオムレツにも似ているが、実は卵は入っていないのだ。
生地は米粉とターメリック、ココナッツミルクを溶いてカリカリに薄く焼いたもの。その焼いた生地の上に、炒めたエビやイカといった魚介類や豚肉、生のもやしや香草をのせて半分に折り、食べやすい大きさに切ってサニーレタスやサラダ菜などで包む。それをヌクマムと呼ばれるベトナムの魚醤を元にしたタレ「ヌクチャム」に付けて食べるのだ。バインセオのカロリーはだいたい360kcalほどで、挟む具材によってカロリーは上下する。
2. バインセオとタレの作り方

バインセオの一般的なベトナム流の作り方を紹介しよう。
バインセオの作り方
まず、エビや小さく切ったイカに細切りにしたの豚肉をフライパンで炒めよう。炒め終えたら、別の皿に移しておく。フライパンに油をひいて、熱くなったらターメリック、ココナッツミルク、米粉、水を混ぜた生地を流し込む。生地を薄く作るのがポイントだ。外側にやや焦げめが付いたら、先に炒めておいたエビや小さく切ったイカ、豚肉をのせ、生のもやしを中央にのせて半分に折れば完成。生のもやしは、食べるときにパリパリした食感を楽しめる。ちなみに、ベトナムではほかの料理でも、基本的にもやしは生で食べることが多いそうだ。
タレの作り方
次にバインセオに付けるタレの作り方を紹介しよう。ヌクマム、砂糖、みじん切りにしたニンニク、唐辛子、ライムを混ぜたものに水を入れれば完成だ。それぞれの分量は好みで調整しよう。子どもがいる家庭や辛いのが苦手な人は、唐辛子を入れなくても充分に美味しいタレができる。ライムの代わりにレモンやすだちを入れてもよい。ベトナムの魚醤ヌクマムがないときは、タイの魚醤ナンプラーを使用してもよいだろう。
3. バインセオを手軽に作る方法

最近では、市販のバインセオのミックス粉がカルディや通販サイトなどで見られるようになった。市販のミックス粉には、ココナッツミルクが含まれているものやターメリックが別袋で一緒に入っているのもあり、自分の使いたい量に調整できるので便利だ。
ミックス粉がない場合でも、片栗粉や上新粉、小麦粉などでバインセオの生地を代用できる。そのほか、ココナッツミルクやターメリックを用意し、水を加えればバインセオの生地の素は完成だ。写真のように、細かく切った万能ネギを生地に混ぜてもよい。ネギの香りや彩りのよさを楽しめる。
4. バインセオの上手な食べ方

バインセオは半月のように焼いて折るのが特徴的である。箸で取りやすいように、2~3cmの幅に切って、ミントや大葉、香菜などの香草をのせ、サラダ菜やサニーレタスなどで巻く。巻いたものをタレに付けて食べるのがベトナム流のバインセオの食べ方だ。香草が手に入らないときは、代わりにキュウリを使ってもよい。
また、ほかの食べ方としては、サラダ菜には巻かず、バインセオだけで、タレに付けながら食べてもよいだろう。写真のように、今回はベトナムの代表的料理フォーと一緒にいただいた。ぜひ、献立作りの参考にしてもらいたい。
結論
今回は、一般的なバインセオの作り方と食べ方を紹介した。タレをチリソースに代用したり、タレを使わない代わりにエビやイカ、豚肉などを炒める際、塩を効かせて味付けを濃くしたりしてもよい。ぜひ、オリジナルのバインセオを楽しみながら作ってみてほしい。
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