1. むかごとはどんな野菜?
むかごとは、ヤマノイモのツルの付け根にある球根である。地域によっては「ぬかご」という別名で呼ばれることもある。花を咲かせたあとの茎にくっついているが、種や実ではない。茎の一部が太ったもので、秋にツルが枯れると地面に落ち、春になると芽を出して新たなヤマノイモになる。収穫した芋を種芋にして栽培する方法とは異なり、自生する自然薯類はむかごで子孫を増やすため、むかごとは栄養生殖の野菜といえるだろう。
むかごの茎が太くなる仕組みは、土の中で育つ芋と同じである。よって芋のように芽を出すことが可能で、味も似ている。ところでヤマノイモには種も存在することを知っているだろうか。むかごに比べて軽く栄養価も低いため、成長も遅い。しかし軽いことから風にのって遠くへ飛ばされ、ヤマノイモの繁殖を助けるという特徴がある。
2. むかごの味や向いている料理とは
むかごは芋と性質が似ている球根で、粘り気があり温めるとホクホクした状態になる。
むかごとごはんとは実に合う食材だ。むかごごはんの作り方は、米2合をとぎ、炊飯器に米と酒、醤油を加えたら通常の目盛りまで水を入れる。そこへ昆布とキレイに洗ったむかごをのせて炊けば完成だ。栗ごはんに似た味わいを楽しめるだろう。
むかごとごはんとは実に合う食材だ。むかごごはんの作り方は、米2合をとぎ、炊飯器に米と酒、醤油を加えたら通常の目盛りまで水を入れる。そこへ昆布とキレイに洗ったむかごをのせて炊けば完成だ。栗ごはんに似た味わいを楽しめるだろう。
また、ホクホク食感を堪能するにはバター炒めがおすすめ。作り方は、フライパンにバターを溶かし、むかごを入れたら、ゆすりながら弱火で10分焼こう。仕上げにレモン汁やパセリをふりかけたら完成。むかごは、調理もカンタンでつまみにもぴったりな、実に家庭料理向きの食材だといえるだろう。
3. むかごの毒性や栄養とは
むかごは、実に栄養価の高い野菜だ。ヤマノイモより栄養価が高く、カリウムや鉄分、マグネシウムが豊富に含まれている。また皮ごと食べられるため、繊維も摂取することが可能だ。
むがごの旬は秋で、小さいものであれば9月頃から採れる。最も美味しいのはある程度熟した状態のもので、10~11月頃がおすすめだ。ヤマノイモの旬と同じなので、スーパーでヤマノイモが売り出されていたら、むかごも売っていないかチェックするとよいだろう。
実は「むかご」とはヤマノイモにできるものだけを指しているわけではない。
実は「むかご」とはヤマノイモにできるものだけを指しているわけではない。
ノビルやオニユリなどにもむかごはできる。ヤマノイモのむかごに似た植物に「ニガカシュウ」があるが、ヤマノイモのむかごと比べると表面がゴツゴツしているのが特徴だ。また、ニガカシュウは毒性があるため、食べることができない。
ただし、栽培種のカシュウイモである別名エアーポテトは食べることが可能である。ヤマノイモのむかごとは間違いやすいため注意しよう。
4. むかごの栽培方法とは
むかごは、自宅で栽培が可能な野菜である。庭などの陽当たりのよい場所で3~5cmの深さに植えるだけでOK。
むかごを植える時期は春で、ベストなタイミングとは彼岸を過ぎたころだ。肥料は家庭菜園をしているようなら同じものを使いまわしてもよい。ツルが伸びたらフェンスやネットなどに絡みつける場所を作ろう。
最初の年は芋ができたとしても小さなものだろう。むかごから栽培する場合は、気長に待つことが大切である。芋は掘り起こさずそのままにしておくことで、翌年には再び芽を出す。ベランダなどで鉢やプランターを使用して栽培する場合は、水はけのよい園芸培土を使用するとよい。実はむかごとは家庭菜園も楽しめる身近で親しみやすい野菜なのである。
結論
むかごとはヤマノイモにできる球根で、毒性がないことが理解できただろう。芋のようなホクホク食感が魅力の食材であり、むかごごはんやつまみメニューは自宅でも作りやすい。ぜひむかごを使った料理にチャレンジしてみてほしい。
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