1. プチヴェールの栄養や旬

プチヴェールとはアブラナの一種で、静岡県にある増田採種場によってケールと芽キャベツを交配させてつくられた新種の野菜だ。名前の由来はフランス語の「petit(プチ)=小さい」と「vert(ヴェール)=緑」という言葉からきている。収穫時期は11月下旬頃から始まり、3月頃までが旬の冬野菜だ。
甘みのある美味しい緑野菜
緑の野菜といえば苦味が特徴的にも思えるが、プチヴェールはなんと糖度11~13度というフルーツ並みの甘さがあり、野菜嫌いな人でも食べやすいのだ。このことから、プチヴェールは青汁や野菜ジュースとして使われることも多い。
また小振りでバラのような見た目から、料理に添えて華やかに引き立ててくれる効果もあり、さまざまな用途として活躍してくれるだろう。
栄養価の高さがバツグン!バランスのよさが魅力
プチヴェールの魅力は、何といっても栄養価の高さだ。ビタミンやミネラル、食物繊維などの栄養が豊富に含まれており、現代人の深刻な問題ともいえる野菜不足、栄養不足を解消できるともいえる野菜なのである。
たとえば、ビタミンCでいえばレモンの約2.8倍、カルシウムは牛乳の約4倍、β-カロテンはカボチャの約3倍など、さまざまな栄養価をバランスよく摂ることができるのが嬉しいポイントだ。
2. プチヴェールの美味しい食べ方

先述したように、プチヴェールは糖度が高いため上品な甘さがあり、そのまま食べても非常に美味しい。よって、プチヴェールを食べるならサラダや和え物、天ぷらといった素材そのものの味を活かした食べ方がおすすめだ。また、煮崩れしにくいことからシチューやグラタンの具として使用するのもよいだろう。プチヴェールを豚バラで巻いて串焼きにしても美味しそうだ。とにかく汎用性が高いので、気軽にバランスのよい栄養を摂りたいならうってつけの野菜といえる。
より美味しくプチヴェールをいただくなら、新鮮さは大切なポイントになる。葉が黄色くなっていないことをチェックし、みずみずしく小振りなものを選ぶとよいだろう。また、茎の切り口を見たときに、軸の中心までしっかり緑色になっていることも新鮮さを表す目印になる。
保存方法も補足しておこう。プチヴェールは変色しやすいため、すぐに食べない場合は保存袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存しておくとよい。また、冷凍する場合は茹でて密閉した状態にして保存するとよい。
日持ちの目安は冷蔵保存で2~3日、冷凍保存で1週間。冷凍したプチヴェールを使用する際は自然解凍しておこう。
3. プチヴェールの種や苗からの栽培方法

栄養価が高く、汎用性に富んだプチヴェールだが、実は自宅で栽培することも可能なのだ。栽培方法はキャベツと同様で、夏に種をまくか、秋の始まりに苗を植え付けてスタートする。水はけをよくし、十分に水を与えてやれば3ヶ月ほどで収穫時期を迎えられるだろう。また、プチヴェールは日光を好むため、栽培環境は日の当たる場所かつ風通しのよい場所を選ぶとよい。長い間収穫できるため、野菜用の培養土で育て、肥料を絶やさないよう注意しておくことがプチヴェールを栽培するうえでのポイントだ。
4. プチヴェールの購入方法

最後に、プチヴェールはどこで手に入れられるかを紹介しよう。まだなじみのないプチヴェールだが、実は旬の時期になるとスーパーでも販売されている。どこのスーパーでも見かけるほどポピュラーではないが、手に入れることはさほど難しくないようだ。
また、プチヴェールは通販でも購入できる。生野菜はもちろん、青汁や苗なども販売されているのでぜひチェックしてみてほしい。さらに、プチヴェールは非常食の缶詰パンとしてはおなじみのようだ。栄養を摂らなければならない非常時に使われるのだから、やはりプチヴェールの栄養価はとても高く優れているということだろう。
結論
一見珍しくも感じるプチヴェールだが、こうして見てみるとサラダやシチューなどにも使えてとても便利な野菜であることが分かる。新種の野菜にはどうしても手が伸びにくいかもしれないが、栄養バランスがバツグンで野菜嫌いな子どもでも食べやすい味なので、これは購入しない手はないだろう。ぜひ見かけたら手に取ってみてほしい。
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