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大学芋の名前の由来とは?有名なのに発祥や由来は分かっていない?

大学芋の名前の由来とは?有名なのに発祥や由来は分かっていない?

投稿者:ライター 佐々木このみ(ささきこのみ)

監修者:管理栄養士 黒沼祐美(くろぬまゆみ)

鉛筆アイコン 2021年8月31日

サツマイモに甘い蜜をからめた「大学芋」は、素朴な味が美味しい。知名度も高い料理だが、由来はあまり知られていない。また、現在もはっきりとした由来はわかっていないという。そこで本記事では、大学芋の名前の由来や発祥について探る。なぜ大学芋と名付けられたのか、また起源とされる料理についても紹介していく。

  

1. 大学芋とは?

大学芋とは、サツマイモを乱切りにして油で揚げ、砂糖や水などで作った糖蜜をからめた料理だ。仕上げに黒ゴマをふりかけ、熱いうちに食べる。似た料理に中華ポテトがあるが、黒ゴマはかけず冷やして食べるなど、特徴が異なる。大学芋は、料理というより菓子として扱われることも多く、おかずとしてだけでなくおやつとしても食べられている。

2. 大学芋の由来は不明

大学芋という名の由来には諸説あり、現在も明確にはされていない。日本いも類研究会(※1)によると、おいもの世界の7不思議の筆頭に匹敵するような難問という。大学生が食べていた、大学のそばで販売されていた、大学生が販売していたなど、大学に関連した説が多いが、真相は不明である。

3. 大学芋の由来で有力な説は?

1つは、東京の神田近辺にある学生街で大学芋が売られ、それを大学生が好んで食べていたという説だ。広辞苑(※2)にも大学芋について「一説に、大正から昭和にかけて、学生街で好まれたことからの名。」と記載されている。もう1つ有力なのは、東大前にあった氷店「三河屋」がさつまいもを揚げ、飴を絡めて売り、東大生に人気だったという説だ。学生街が三河屋のあった東大前のことという説もある。

4. そのほかの大学芋の由来の可能性

大学生が好んで食べていたという説のほかにも、大学芋の由来には諸説ある。ほかにはどのような説があるのか、詳しく見ていこう。

その1.「大学生が販売し始めたから」という説

昭和時代初期に学費に困った大学生が比較的安価で作れることから販売し、売上金を学費に当てていたから大学芋と呼ばれるようになったという説だ。日本いも類研究会(※1)によると、昭和2(1927)年に東大生が大学芋を売り始めたという話が関東の地方紙で紹介されたという。

その2.「商品名に大学を付けるのが流行していたから」という説

大正時代から明治時代にかけて、商品名に「大学」を付けることがブームとなった。大学芋が作られ出したのも同じ時期だったため、大学を付けた名前となったという説である。大学芋のほかにも、大学目薬などの商品が販売されていた。大学ノートも当時名付けられたもので、現在も大学芋と同様に販売されている。

その3.「子どもを大学に入れるのに手間がかかるから」という説

大学芋を作るのは、子どもを大学に入学させるのと同じくらい手間がかかるということが由来という説もある。この説が出てきた時期などは不明で、実際にどのくらい手間がかかるかは個人の意見のため、あくまでも都市伝説という位置付けだ。

5. 大学芋の起源とされる「蜜濺紅芋」とは?

中国料理の「蜜濺紅芋(ミーチエンホンユイ)」が大学芋の起源といわれる。「蜜濺」とは砂糖蜜がけ、「紅芋」とはサツマイモのことだ。明治45(1912)年2月に発行された中国料理の書籍「実用家庭支那料理法」(※3)にも記載されている。本書では賽形に切ったサツマイモをラードで揚げ、砂糖蜜をからめた菓子として紹介されている。

大学芋と蜜濺紅芋の違い

大学芋と蜜濺紅芋の作り方は、ほとんど同じだ。大きな違いは黒ゴマの有無である。大学芋は仕上げに黒ゴマをかけるが、蜜濺紅芋は蜜をからめたら完成だ。大学芋は、蜜濺紅芋に黒ゴマをかけたものと覚えておくとよいだろう。

結論

大学芋の由来は、大学生が好んで食べていた、大学生が作って売っていたなど、大学生にまつわる説が有力といわれる。しかし、大学という言葉が流行していた、子どもを大学に入れるくらい手間がかかるなど、ほかにもさまざまな説が存在し真相は不明だ。起源とされる蜜濺紅芋からどのように大学芋に変化したのかということも含め、謎が多く興味深い食べものである。
(参考文献)
※1 日本いも類研究会「おいもQ&A」Q 大学いもの名前の由来を教えて下さい。
https://www.jrt.gr.jp/q_a/spqa_daigakuimo/

※2 岩波書店「広辞苑」大学芋(URLは広辞苑無料検索ページのもの)
https://sakura-paris.org/dict/%E5%BA%83%E8%BE%9E%E8%8B%91/content/11759_122

※3 盛林堂「実用家庭支那料理法」(奥村繁次郎 著)蜜濺紅芋(p129~130)
(国立国会図書館デジタルセレクション コマ番号68~69)
https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/849046
  • 公開日:

    2021年1月 6日

  • 更新日:

    2021年8月31日

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