タルトタタンを簡単に作るには？調理器具や食材を有効活用せよ

タルトタタンは、19世紀後半にフランスで生まれた歴史あるお菓子。作り方を簡単に説明すると、バターと砂糖で煮たリンゴのフィリングにパイ生地を重ねて焼き、型から外してリンゴの面を上にして盛り付けるのだ。タルトタタンの味の決め手となるリンゴのフィリング作りは、鍋を使うと思った以上に時間がかかる。そこで、電子レンジを使い簡単にリンゴのフィリングを作る方法を紹介しよう。

まず、りんごをくし形に切ってシリコン型や耐熱型に入れ、バターと砂糖をふりかけて電子レンジで火が通るまで数分間加熱する。いったんリンゴだけを取り出して残った煮汁をカラメル色に煮詰めよう。リンゴを戻してキレイに並べ、パイ生地をのせてオーブンで焼き上げる。冷めてからひっくり返せば完成だ。こうすれば、タルトタタン作りの時間を大幅に短縮でき素人でも比較的簡単に作れる。

タルトタタンに使うパイ生地は、一から作ろうとするとある程度の経験や腕が必要になる。もっと簡単に作れたら、タルトタタン作りのハードルが下がるはず。ここで紹介したいのは、パイ生地など市販の食材を使って代用する方法である。

リンゴをバターと砂糖で煮てフィリングを作る。鍋で丁寧に煮込んでもよいが、先程説明したように電子レンジで加熱してもよいだろう。できあがったら型に敷き詰めて型と同じ大きさに伸ばした冷凍パイシートをのせる。パイシートにフォークで数ヶ所穴を開け、オーブンに入れて焼きあげよう。

冷凍パイシートは、常温に出すと作業している間にちょうどよい硬さになるため、わざわざ解凍しなくてもいい。冷凍庫にストックしておけば、使いたいときすぐに使える便利な食材だ。

パイ生地の代わりにクッキーを使ってタルト風に仕上げてみよう。オーブンを使わずフライパンで作る方法を紹介する。

まず、クッキーを袋に入れて麺棒で粗く砕き、溶かしバターを加えて混ぜ合わせる。クッキングシートで挟みフライパンの大きさに合わせて円形に伸ばしたら、冷凍庫で固めておこう。

フライパンには、バターと砂糖、切ったリンゴを入れて煮る。軟らかく煮えたら、冷凍庫から出したタルト生地をのせ、押さえて形を整えてフタをして蒸し焼きにする。取り出して皿に盛り付け冷蔵庫で一晩寝かせよう。

オーブンがなくてもタルトタタンを作ることは可能だ。ここではフライパンを使った簡単で本格的なタルトタタンの作り方を説明しよう。

フライパンは直径20cm程度のものがおすすめ。パイ生地は手作りでもいいし、簡単に使える市販の冷凍パイシートを利用してもよい。手作りする場合は、まず冷やしておいた薄力粉、塩、バターを粒状になるよう混ぜ、冷水を加えてひとまとまりにする。
ラップに包み冷蔵庫で1時間ほど寝かせたら、伸ばしてフライパンの形に合わせてカットした生地にフォークで穴を開ける。フライパンを火にかけ、弱火で両面を焼いたらいったん取り出すのだ。
同じフライパンでカラメル色に煮たリンゴのフィリングを作り、フライパンに隙間なく敷き詰めよう。焼いておいたパイ生地をかぶせて冷蔵庫で冷やしてから、ひっくり返して皿に盛れば、簡単に作れるタルトタタンの完成だ。

ホットケーキミックス（HM）を使ってタルトタタン風ケーキを作るのも簡単で人気だ。パイ生地部分をHMで作るため、材料の準備や難しい作業工程がずいぶんラクになる。
まず、ボウルでHMと牛乳、卵をしっかり混ぜておこう。フライパン砂糖を熱し、色付いてきたらバターを溶かして薄切りにしたリンゴを炒めながら煮ていく。焼き色が付いたところでリンゴをキレイに並べ、HMの生地を上から加えるのだ。ふたをして10分程度蒸し焼きにして、完全に火が通ったら皿にひっくり返して取り出そう。仕上げに粉砂糖をかけたらできあがり。

タルトタタンのようなパイ生地の食感とは異なるが、パンケーキのように食べやすいため、朝食にもおすすめだ。通常のタルトタタンはリンゴを厚めに切るが、薄切りにすることで早く火が通りフライパンでも簡単に作ることができる。また、軟らかいHMの生地にリンゴが沈み込まず見ためも美しくなるのだ。低コストで簡単なのでぜひ挑戦してみてはどうだろうか。

タルトタタンを簡単に作るには、鍋を使わず電子レンジやオーブン、フライパンを使って加熱時間を短縮することや、冷凍パイシート、HMなどの便利な加工品を利用することがポイントとなる。本格的なレシピは難しそうだと感じたら、紹介した方法で作ってみてほしい。