1. シフォンケーキの底上げの意味とは?どんな状態のこと?

シフォンケーキ作りの初心者は、底上げに悩まされることが少なくない。生地を型に流し入れてオーブンで焼くまでは何の問題もなかったはずなのに、焼き上がって型から外してみたら、ガッカリ。いったいどのような状態になっているのだろうか。
底上げとは?
シフォンケーキを型から外したときに、底の部分に大きな空洞ができて生地が上がってしまっている状態を、底上げという。型から外して逆さにすると、上の部分がくぼんだように見えるのだ。
底上げの状態はさまざま
底全体に均一にくぼみができてしまっている場合もあれば、一部に偏ってくぼんでいる場合もある。いずれにしても、シフォンケーキの形が崩れてしまっている状態だ。底上げが起きているかどうかは、焼き上がって型から外してみるまでわからないというのも、悩ましい点である。
2. シフォンケーキの底上げの原因とは?

シフォンケーキ作りは決してラクではない。手をかけて作るのだから、底上げは絶対に避けたいところだ。そこで、底上げが起きてしまう原因をおさえておこう。
メレンゲの泡立て不足
生地作りの段階では、メレンゲをうまく作れていないことが底上げを招く。泡立てが弱いと、生地が縮みやすくなってしまうのだ。
乳化ができていない
乳化とは、水と油など、本来混ざり合わないもの同士が、均一に混ざり合っている状態を指す。シフォンケーキの生地作りでは、卵黄と砂糖を混ぜたところにサラダ油、牛乳を加える。このとき、しっかりと混ぜ合わせることで乳化されるのだ。
ところが乳化に失敗すると、油と水分が分離したままになってしまう。その結果、型から剥がれやすくなり、底上げが起きてしまうのである。
底に水分が溜まっている
シフォンケーキにフルーツを混ぜ込んで焼くなど、アレンジしたときにも底上げは起きやすい。それは、フルーツの水分が生地に流出し、底に溜まってしまうからだ。水分の多い食材を使う際には、とくに注意が必要なのである。
余分な空気が入ってしまった
生地を型に流し入れる際に、余分な空気が入ってしまうと底上げの原因になる。また、空気を抜くために型の底をたたくようにすることで、逆に空気が入ってしまうケースも少なくない。
焼き時間や温度が不適切
シフォンケーキを焼くときのオーブンの温度にも、原因があるかもしれない。焼成温度は高すぎても低すぎてもNGなのだ。高すぎると、生地が急激に膨らむため空洞ができやすくなり、低すぎると焼成不足で、逆さにして冷ましている間に底から生地がはがれてしまうのだ。温度だけでなく、焼き時間が短すぎても、焼成不足になる。
3. 失敗したくない!シフォンケーキの底上げを解消するための対策とは?

底上げを防ぐ生地作りのポイント
メレンゲは、角が立つくらいにしっかりと泡立てよう。ハンドミキサーを使うと簡単にしっかりとしたメレンゲができる。乳化を成功させるコツは、卵黄を泡立ててから、油、牛乳の順で少しずつ加えながら混ぜ合わせることだ。あまり力を入れすぎずに、一定方向に混ぜるようにするとよい。
また、フルーツなどを混ぜ込んで焼く場合は、必ず水分を拭き取ってから入れよう。重みのあるものは底に沈んでしまうため、避けたほうがよい。
生地を型に流し入れる際のポイント
生地は、やや高めの位置から流し入れると空気が入りにくいが、高すぎると逆効果になるため気を付けよう。また、空気を抜くために型の底をたたく際には、上から筒の部分を押さえながら軽くたたく。シフォンケーキの型は、底が外れるようになっているため、そのままたたくと底が浮いて空気が入ってしまうからだ。
焼成時間や温度に気を付けて
オーブンは、しっかりと予熱しておこう。焼成時間はシフォンケーキの大きさによっても異なる。焼き上がったらそのまま冷まさずに、竹串を刺して生地がくっついてこないかチェックすると、焼成不足による底上げを防げる。
結論
シフォンケーキの底上げが起きる原因はさまざまだ。しかし、いずれの場合も焼き上がるまでうまくいったかわからないため、一つ一つの工程を丁寧に、確認しながら行うことが大切である。底上げの原因を作らないようにポイントをおさえながら、キレイなシフォンケーキを目指そう。
この記事もCheck!