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スキムミルクと牛乳はどう違うのか?代用方法や成分についても紹介

スキムミルクと牛乳はどう違うのか?代用方法や成分についても紹介

投稿者:オリーブオイルをひとまわし編集部

監修者:管理栄養士 岩切千晃(いわきりちあき)

鉛筆アイコン 2021年10月20日

スキムミルクとは、牛乳の乳脂肪分と水を取り除いた粉末のミルクだ。ここではスキムミルクと牛乳を比較していく。栄養、成分面での違いや代用方法、アレルギーについても紹介する。また、スキムミルクは料理やお菓子作りにもよく使われる。コスパもよく、手に入れやすいスキムミルクを生活に取り入れてみるのはどうだろうか。

  

1. スキムミルクと牛乳の違いと代用方法

まずはスキムミルクと牛乳の基礎知識から紹介していく。

スキムミルクと牛乳の違い

スキムミルクは牛乳に含まれる乳脂肪分と水分が取り除かれた粉末のミルクだ。大きな違いは粉末状であること。粉末を水に溶いて飲むので、濃さを調整できる。脂肪分のない粉末であるため、味はさっぱりとしていて、風味を落とすことなく長期保存が可能になる。

パン作りにはスキムミルク

スキムミルクは料理やお菓子の生地に溶かして入れることで濃厚でリッチな風味とコクを出すことができる。水分もないので料理やお菓子の邪魔をしない。牛乳を使う料理の隠し味にするのもいい。自宅でホームベーカリーを使ってパンを焼くレシピには、スキムミルクを入れるものが多い。
ふんわりしたパンを焼くためのポイントになるのはグルテン形成だ。グルテンは小麦粉に水を加えてこねることで形成される。加える水の量によってできるグルテンの量が変わり、グルテンが多いとふんわりと、少ないとサクッとした仕上がりになる。スキムミルクを使うことで、グルテン形成に与える影響を少なくできる。
さらにスキムミルクには乳糖が含まれるので、加熱するとこんがり焦げるのでいい焼き色をつけることもできる。スキムミルクはパンを作るときには欠かせない材料といえるだろう。

スキムミルクは牛乳で代用できる

前述したように、スキムミルクは牛乳の乳脂肪分と水分が取り除かれたものだ。つまり牛乳の代わりになるということである。代用する場合は、スキムミルクの10倍の量の牛乳を使う。増えた量はレシピの分量から水分を減らすことで調整する。
たとえばパンを作る場合、材料にスキムミルク10gと書いてあれば、牛乳を100g使う。水分が増えているため、材料に含まれる水はレシピの分量から90g減らさなくてはいけない。ただし、スキムミルクを入れたうえに牛乳を足すものや水分量を増やさず風味やコクを足したいときには代用は難しい。

2. スキムミルクと牛乳の成分・栄養価の比較

スキムミルクと牛乳では成分がどう違うのだろうか。一般社団法人日本乳業協会の「乳の知識と情報 詳細資料」を参考に紹介していく。

スキムミルクと牛乳の成分

牛乳は、高たんぱくでカルシウムが多い(※1、2)。スキムミルクは水分と乳脂肪分だけが取り除かれているので、ほかの栄養価はほぼ同じといえる。ミルク粉末に水を加えて飲むことで、牛乳とほぼ同量のたんぱく質とカルシウムを摂取可能だ。粉末自体は水分が抜けているので、成分の濃度は濃くなっている。

スキムミルクは低カロリー

前述したが、スキムミルクは牛乳の乳脂肪分が取り除かれたものである。そのためスキムミルクは牛乳と比較すると低カロリーだ。牛乳100gのカロリーは67kcalに対して、スキムミルク10g+水90gのスキムミルク液100gは36kcalと、約半分くらいのカロリーになる。また、スキムミルクは脂溶性のビタミンA、Dも牛乳より少ない(※3)。体重が増えるなどでカロリーを気にしているのなら、スキムミルクを飲んでみるといいだろう。

3. アレルギーだけど牛乳の代わりにスキムミルクを飲んで大丈夫?

ここではアレルギーについて見ていく。

牛乳アレルギーの人はスキムミルクも飲めない

牛乳アレルギーの原因の多くは、乳のたんぱく質だといわれる(※4)。このたんぱく質は加熱処理や発酵をしても変化しない。スキムミルクもこのたんぱく質は含まれているので、アレルギーを起こす可能性は牛乳と変わらない。牛乳の発酵食品であるチーズやヨーグルトも同様だ。牛乳アレルギーのある人は、牛乳の代わりにスキムミルクを飲むことはできないので注意してほしい。

カルシウムの不足が気になるなら

牛乳が飲めないことでカルシウムの不足が気になるのであれば、スキムミルクではなく牛乳アレルギー用のミルクを使うといいだろう。もしくは、煮干しなどの小魚類や海藻、青菜類、大豆食品を多く摂取するように心がけるようにしよう。

4. コスパよしのスキムミルクで牛乳寒天

コスパのいいスキムミルクはさまざまな料理やお菓子に使われている。

スキムミルクは牛乳よりコスパがいい

前述したが、スキムミルク10g+水90gであれば、牛乳100gと同じような成分になり、代用ができる。スキムミルクはさまざまな量で販売されており、用途に合わせて購入可能だ。小さめのものは200g程度で350~400円くらい、大きいものだと1kg程度で1,300円前後くらいになる。スキムミルクは牛乳に比べるとかなりコスパがいい。
さらに粉末であるので賞味期限も長く、スキムミルクは約1ヶ月保存可能だ。涼しくて乾燥したところで保存するようにするが、冷蔵庫に入れると温度変化で結露して傷んでしまうので注意しよう。低価格の小さめのものを購入して、まずは料理やお菓子作りからチャレンジしてみてはどうだろうか。

スキムミルクを使う牛乳寒天

スキムミルクを使ったお菓子や料理は、カロリーダウンできる。体重管理などでカロリーを控えたいなら牛乳をスキムミルクに代えて作る牛乳寒天がおすすめだ。スキムミルクと水、少量の粉末寒天と砂糖を煮溶かし、型に入れて冷やすだけでできる。ポイントは粉末寒天をしっかり煮溶かすことだ。

スキムミルクを使ったお菓子や料理

お菓子であればスキムミルクを使うことで風味をよくなるので、クッキーやケーキに入れるのもいい。また、市販のルウや牛乳を使わず、スキムミルクを使ったホワイトソースでシチューやグラタンを作ると、カロリーダウンできる。体重を気にしているのであれば試してみる価値はあるだろう。

結論

スキムミルクは牛乳の乳脂肪分と水分が取り除かれた粉末状のミルクだ。牛乳と成分は変わらないのにカロリーを抑えることができる。スキムミルクは牛乳同様、さまざまなお菓子や料理にも使え、さらに風味やコクをアップさせる。さらにコスパもよく長期保存も可能だ。いいことづくしのスキムミルクをこの機会に試してみてほしい。
(参考文献)
※1 一般社団法人日本乳業協会
一般社団法人日本乳業協会|乳の知識と情報 |詳細資料| 乳と乳製品の知識Q&A検索| 牛乳の栄養と機能
※2 一般社団法人日本乳業協会
一般社団法人日本乳業協会|乳の知識と情報 |詳細資料| 乳と乳製品の知識Q&A検索|牛乳のカルシウムが豊富なのはなぜ?
※3 一般社団法人日本乳業協会
一般社団法人日本乳業協会|乳の知識と情報|詳細資料|乳と乳製品の知識Q&A検索|スキムミルクの栄養
※4 一般社団法人日本乳業協会
一般社団法人日本乳業協会|乳の知識と情報|詳細資料|乳と乳製品の知識Q&A検索|スキムミルクは加熱処理されていますか?
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  • 公開日:

    2021年2月22日

  • 更新日:

    2021年10月20日

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