1. 水出しコーヒーはカフェインが多い?少ない?

水出しコーヒーは、ゆっくりと低温で抽出するコーヒーのことで、コールドブリューコーヒーとも呼ばれる。水を使いじっくりと時間をかけて抽出するため、通常のお湯で淹れるコーヒーと比較するとカフェイン量が少ないといわれている。お湯よりも水で抽出することにより、溶け出すカフェイン量が少なくなるのは事実だ。しかしお湯での抽出は数分間と短時間であるのに比べ、水出しコーヒーは抽出時間が8時間以上かかることが一般的であるため、一概に水出しコーヒーのほうがカフェイン量が少ないとも言い切れない。
アメリカのスターバックスコーヒーの製品で比較すると、483mlあたりの水出しコーヒーには205mg、深煎りホットコーヒーには260mgカフェインが含まれていることがわかる。水出しコーヒーのカフェイン量がそれほど少ないわけではない。コーヒー豆の種類や、焙煎度合いや挽き方、抽出時間、水に含まれるミネラル量の差などによってもカフェインの含有量は変わるので、水出しコーヒーのほうが通常のコーヒーよりカフェイン量が多いこともあり得るのだ。つまり、水出しコーヒーはお湯で淹れるコーヒーよりカフェイン量が少ないと断言することはできない。
2. 水出しコーヒーのカフェインは妊娠中には危険?

水出しコーヒーのカフェイン量は、妊娠中に悪影響がある量なのだろうか。コーヒー好きの女性が妊娠したからといって急にコーヒーを止めると、逆にストレスになってしまうかもしれない。とはいえ、厚生労働省はカフェインを過剰に摂取すると、めまいや不眠症、心拍数の増加、吐き気などの健康被害を及ぼすことがあると注意喚起している(※1)。ここで、世界各国のカフェイン基準量を紹介しよう。
<妊娠期間の1日のカフェインの摂取許容量>
世界保健機構(WHO):300mg(コーヒー3~4杯)
カナダ保健省(HC):300mg(コーヒー1~2杯)
英国食品基準庁(FSA):200mg(コーヒー1~2杯)
水出しコーヒーは一般的に普通のコーヒーより若干カフェイン量が少ないが、これらの基準を参考にすると、妊婦の摂取する水出しコーヒーは1日に1~2杯に抑えたほうがいいだろう。しかし、カフェインはコーヒー以外の緑茶や紅茶などのドリンクや、チョコレートなどのお菓子にも含まれるため、コーヒー以外のカフェイン量にも注意する必要がある。
カナダ保健省(HC):300mg(コーヒー1~2杯)
英国食品基準庁(FSA):200mg(コーヒー1~2杯)
水出しコーヒーは一般的に普通のコーヒーより若干カフェイン量が少ないが、これらの基準を参考にすると、妊婦の摂取する水出しコーヒーは1日に1~2杯に抑えたほうがいいだろう。しかし、カフェインはコーヒー以外の緑茶や紅茶などのドリンクや、チョコレートなどのお菓子にも含まれるため、コーヒー以外のカフェイン量にも注意する必要がある。
3. 水出しコーヒーにおすすめのカフェインレスコーヒー

カフェインを控えたい人におすすめの、便利なカフェインレスコーヒーを紹介しよう。本格的な水出しコーヒーができるコーヒー豆から、手軽なドリップバッグまであるので数種類購入し、比べて飲むのも楽しいだろう。
カルディ「有機 デカフェ エチオピアモカ」
コーヒー専門店のカルディでは、デカフェのエチオピアモカが水出しコーヒーにおすすめの豆だ。デカフェはカフェインレスと同じ意味で使われていて、90%以上のカフェインを除去したコーヒーのことを指す。有機栽培のコーヒー豆なので健康に気をつけたい妊娠中にも嬉しい。
UCC「 おいしいカフェインレスコーヒー 水出しアイスコーヒー」
コーヒー本来の香りとコクを楽しめる、UCCのカフェインレスコーヒーバッグ。100%厳選したアラビカ豆を使用し、まろやかな味わいとやさしい苦みが特徴だ。二酸化炭素を使用しカフェインをカットしているので、コーヒー本来の香りや味はそのままで、身体にもやさしい。そして、手軽なドリップバッグになっているので使いやすい。
無印良品「オーガニックコーヒー カフェインレス 水出しコーヒーバッグ」
無印良品のオーガニックコーヒー カフェインレスは水出しコーヒー用のコーヒーバッグだ。ホンジュラスで栽培された有機アラビカ豆を深煎りにし、さわやかな酸味とほどよいコクのある味わいが特徴。カフェインは97%カットされていて、カフェインを控えたいときも安心して水出しコーヒーを飲むことができる。
結論
水出しコーヒーと普通のコーヒーのカフェイン量はそれほど変わらないことがお分かりいただけただろうか。カフェインが気になる人や妊娠中、寝る前にもおすすめのカフェインレスを選べばコーヒーを楽しめそうである。カフェインを減らすことをストレスに感じるのではなく、新しく便利で美味しい水出しコーヒーやお湯で淹れるコーヒーを発見できるいい機会だとプラスに捉え、コーヒータイムを楽しんでほしい。
(参考文献)
※1出典:厚生労働省「食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~」
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