1. アク抜きは必要?ウドの天ぷらの下処理方法
ウドのような山菜は、アク抜きなどの下処理を行ってから調理するのが基本だ。しかし、その方法は山菜によっても異なる。ウドを天ぷらにする場合は、どのような下処理が必要なのだろうか。
ウドを切り分ける
ウドは、まるごと食べられる山菜として知られている。しかし、天ぷらにする際には扱いやすいよう、また食べやすいよう下処理をしたほうがよい。まずは、太い茎と脇の茎、穂先の3パーツに切り分ける。穂先が天ぷらに使われることが多いが、茎も食べやすい大きさに切れば使える。
太い茎の皮をむく
ウドのアクはわらびなどと比べると強くはないが、太い茎の皮周辺にはアクが多い。そのため、皮を繊維に沿って厚めにむいてから、天ぷらに使うとよい。むいた皮も食べられるため、捨てずに取っておこう。
ウドのアク抜きの仕方
ウドは包丁を入れて時間が経つとアクが出て変色しやすい。そのため、切り分けたらすぐ酢水にさらしてアク抜きをしよう。ただし、浸しすぎると水っぽくなり風味も落ちてしまうため、5~10分程度さらしたら、キッチンペーパーなどでしっかり水を拭き取っておく。
2. ウドの茎や皮の天ぷらの作り方
切り分けてアク抜きをしたウドを、天ぷらにしていこう。太い茎は皮をむくが、細い部分は皮付きのまま天ぷらにして食べられる。
衣の作り方
ウドの天ぷらに使う衣は、小麦粉、片栗粉、水、卵をさっくりと混ぜ合わせて作るとよい。小麦粉に片栗粉を加えることで、揚げたときに天ぷらがサクサクの食感に仕上がる。
ウドに衣をつけて揚げる
下処理を済ませたウドを衣にくぐらせ、170~180℃の油で揚げる。カラッと揚がったら、網などでしっかり油を切っておこう。
フリット風もおすすめ
葉先などは薄めの衣で軽い食感に仕上げたほうが美味しいが、茎など厚みのある部分は、衣も厚めにしてフリットのように仕上げても美味しい。水を少なめにして衣の濃度を上げれば、簡単にアレンジできる。
皮も天ぷらにできる?
ウドの太い茎についていた皮はアクが強いが、酢水にさらせば調理できる。厚めにむいてあるため、ほかの部分と同様に衣をつけて天ぷらにしても美味しい。
3. ウドの天ぷらはかき揚げも人気
ウドは、大きめに切れば天ぷらに、細く切ればかき揚げにして楽しめる。ウドだけで作ってもよいし、ほかの食材と組み合わせても美味しい。大人も子どもも大好きで人気のかき揚げを、自宅でも作ってみよう。
ウドのかき揚げの作り方
茎や皮は細切りにして、酢水にさらしておく。穂先も食べやすい大きさに切ろう。天ぷらと同様に衣を作り、小麦粉をまぶしたウドに絡める。衣にウドを入れる方法が一般的だが、小麦粉をまぶしたウドを小さなボウルなどに入れ、上から少量の衣をかけるようにすると、余分な衣がつかず軽く仕上がる。
へらなどに衣をつけたウドをのせ平らにし、170~180℃に熱した油に入れる。両面がカリッと揚がったら完成だ。
ウドのかき揚げに合う具材は?
ウドとほかの食材を合わせたかき揚げを作るのもおすすめだ。人参や玉ねぎ、長ねぎなどの野菜や、きのこ、小えびやあさりなど、天ぷらやかき揚げによく使われる食材と組み合わせるとよいだろう。
4. ウドの天ぷらの味やカロリー
ウドの天ぷらは、アク抜きなどの下処理が必要ということを除いては、一般的な天ぷらと同様に作ることができる。揚げたてのウドの天ぷらはどのような味なのだろうか。美味しい食べ方についても見ていこう。
ウドの天ぷらはどんな味?
ウドは軟白ウドと山ウドという2種類に分けられる。軟白ウドはスーパーなどでも見かける一般的なウドで、マイルドな味が特徴だ。一方、山ウドは野生育ちのものや直売所で販売されるようなもので、比較的希少だ。軟白ウドに比べて風味が強く、大人の味といわれている。
いずれも、シャキシャキとした食感やほろ苦さが共通している。天ぷらにする場合も、ウド特有の食感や風味をぜひ楽しみたい。
ウドの天ぷらの美味しい食べ方
ウドの風味をダイレクトに楽しみたいなら、塩で食べるのがおすすめだ。天つゆとの相性もよいため、好みで選ぼう。また、日本酒のつまみにもぴったりである。
低カロリーな食材だが食べすぎには注意
ウドは100g当たり18kcal(※1)と非常に低カロリーな食材だ。しかし、天ぷらにすれば油を吸収するため当然カロリーは上がる。低カロリーな食材とはいえ、天ぷらやかき揚げの食べすぎには気を付けよう。
結論
ウドはぜんまいやわらびのようにアク抜きに時間のかかる食材ではないため、思い立ったときにすぐ天ぷらにできる。また、むいた皮もかき揚げやほかの料理に使えて、ゴミが出ないという点も嬉しい。自宅でも意外と簡単に作れるため、ウドが手に入ったら天ぷら作りに挑戦してはいかがだろう。
(参考文献)
※1出典:文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」野菜類/(うど類)/うど/茎、生
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06012_7
※1出典:文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」野菜類/(うど類)/うど/茎、生
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06012_7
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