1. あさりの佃煮で有名な商品は?
かつては江戸の名物とされた佃煮は、現在は全国津々浦々で販売されている。あさりの佃煮も、通販であちこちから取り寄せが可能だ。老舗から新しい味を追求する店まで、その種類もさまざまである。その中からいくつかの店を紹介する。
新橋玉木屋「あさり」
1782年創業の老舗新橋玉木屋では、江戸の味を伝える伝統的な佃煮をはじめ、現代的な味の開発にも定評がある。あさりの滋味がしみ出る佃煮は、安定した人気を誇る。
濱金「あさり無着色」
海と浜名湖に近い豊橋において、明治時代に創業した濱金。新鮮な海の幸と代々引き継がれた技によって、無着色のヘルシーな佃煮が看板となっている。「あさり無着色」は炊き上げた自然の色合いと、艶が美しいのが特徴の佃煮だ。
カクイチ横丁「あさりの佃煮」
広島の美味をオンラインで販売するカクイチ横丁。海産物の美味しさも盤石で、化学調味料ゼロのあさりの佃煮は、品切れも頻々と起こる人気の一品だ。弁当用サイズの小袋も販売している。
総本家貝新「あさり志ぐれ」
東海道の要衝、三重県の桑名で老舗を構える総本家貝新は、数多くある佃煮屋の中でもはまぐりやあさりなどの貝類の佃煮を看板としている。桑名藩主御用達の名に恥じない、気品ある味わいがあさりの佃煮からも実感できる。
2. 自家製あさりの佃煮の作り方
あさりは味噌汁や酒蒸しなど食卓への出番は多い。潮干狩りなどに出かけて大量にあさりを入手しても、パスタやクラムチャウダーにして楽しむ方法はたくさんあるが、佃煮にするのもひとつの手段だ。ここでは、あさりの佃煮の作り方を見てみよう。
まずは砂抜きから
貝付きのあさりは、まず砂抜きから開始する必要がある。濃度3%の塩水にあさりを浸け、紙をかぶせて1時間ほど置き、水を切ったのち、さらに30分ほど放置しよう。ざるとボウルを使用して、抜けた砂を再び吸収しないようにするのがコツである。
むき身にして煮込む
茹でて口が開いたあさりは、スプーンなどを使ってむき身にする。あさりに塩をふったあと、さっと水洗いし、水気を除去する。鍋に醤油、みりん、酒、生姜を入れて数分煮詰めたらあさりを入れ、10分強煮れば佃煮ができあがる。煮汁はよい味が出ているので、ほかの料理にアレンジするのもおすすめだ。
3. あさりの佃煮の日持ちはどのくらい?冷凍保存できる?
甘辛い味付けでごはんがすすむあさりの佃煮は、どのくらい日持ちがするのだろうか。ここでは、佃煮をより長く保存するための工夫について見てみよう。
作ったあとは冷蔵保存
保存食というイメージがある佃煮であるが、自家製タイプは冷蔵保存が必須である。市販のタイプも、開封後は必ず冷蔵庫で保管しよう。自宅で作ったあさりの佃煮は、冷蔵で保存しても3日以内で食べきるのが無難である。
冷凍保存も可能
あさりの佃煮は冷凍保存もできる。たくさんのあさりを佃煮にした場合には、食べやすいように小分けにして冷凍しておくとよいだろう。解凍する場合は食べる時間に合わせて冷蔵庫に移せばよい。しかし、佃煮専門店によっては、風味が落ちることを理由に冷凍保存を推奨しないところもある。自家製のあさりの佃煮を冷凍にした場合も、1ヶ月をめどに消費するのがよいだろう。
4. あさりの佃煮のアレンジメニューを紹介
あさりの佃煮はごはんとともに食べたり、弁当の一助になったりするだけではなく、いくつかの料理に活用できる。ここでは、そのアイデアを紹介しよう。
炊き込みごはん
あさりの旨みと、佃煮の甘辛さが最大限に生かせるのが炊き込みごはんだ。あさりの佃煮のほかに、酒、昆布、生姜の千切りなどを入れて米と炊けば、和食の粋ともいえる美味しい炊き込みごはんとなる。
出汁巻き卵
出汁巻き卵を作る際に、あさりの佃煮を適量加えると、歯ごたえも味わいにもメリハリがつく。行楽シーズンの弁当には、うってつけの一品だ。
和風のパスタ
あさりの佃煮で、和風のパスタを作っても美味しい。白髪ねぎと生姜とともにあさりの佃煮をオリーブオイルで炒めて、茹でたパスタを絡める。醤油や大葉で味を調えると、あっさりとした味わいの和風パスタができあがる。
結論
日本の食文化のひとつである佃煮は、気の利いた贈答品としても人気がある。あさりの佃煮は日本各地の老舗の味を楽しめるほか、自宅でも簡単に作ることができる。大量に消費したい場合には、炊き込みごはんやパスタなどの主食、おかずにも活用可能だ。凝縮された海鮮の旨みを、さまざまな形で味わってみてほしい。
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