目次
1. アーモンドミルクと牛乳のカロリーや栄養素を比較

アーモンドミルクは、牛乳の代用として飲まれることもある。そこで、まずはアーモンドミルクと牛乳のカロリーや栄養素を比べてみよう。なお、アーモンドミルクや牛乳の比重は状態によって異なる。ここでは、目安として200ml=200gと考えて栄養を比較していく。
カロリー
アーモンドミルク200mlのカロリーは39kcal、牛乳同量のカロリーは134kcalだ。したがって、アーモンドミルクのほうがより低カロリーだ。カロリー制限中に飲むなら、アーモンドミルクを選ぶのがよいだろう。
たんぱく質
200mlのアーモンドミルクには1.0g、同量の牛乳には6.6gのたんぱく質が含まれる。6倍以上の差があることから、アーモンドミルクはたんぱく質を摂るには不向きだといえる。牛乳ならたんぱく質を補えるが、アーモンドミルクには期待しないほうがよいだろう。
カルシウム
カルシウムは、牛乳から摂れる栄養の代表ともいえる。アーモンドミルク200mlには60mg、牛乳には220mgが含まれる。したがって、アーモンドミルクで牛乳を代用するといっても、カルシウムの量が半分程度になってしまう。カルシウムをしっかり摂りたい人は気に留めておこう。
アーモンドミルクは一長一短
まとめると、アーモンドミルクは牛乳より低カロリーでヘルシーな一方、たんぱく質やカルシウムは少ない。牛乳と比べるよりも、あくまでヘルシーな嗜好飲料と捉えるのがよいかもしれない。
2. アーモンドミルクに豊富に含まれる栄養素1:ビタミンE

アーモンドミルクには、ほかにもさまざまな栄養素が含まれる。まずはビタミンEの効果について見ていこう。
抗酸化作用がある
ビタミンEには抗酸化作用がある。酸化作用が身体に及ぶと、血管や赤血球にダメージが入るなどの害が引き起こされる。ビタミンEには、こうした影響を防ぐ働きがある(※1)。
筋肉や神経の働きを助ける
また、ビタミンEが不足すると、神経や筋肉の働きに支障をきたす場合がある(※1)。そのため、欠かさず摂りたい栄養素でもある。
摂り過ぎはむしろ有害
ビタミンEには嬉しい作用があるものの、たくさん摂ればよいというわけではない。摂り過ぎると骨粗鬆症を起こしやすくなる可能性(※1)も報告されており、注意が必要だ。抗酸化作用はビタミンAなどほかの栄養素にもあるため、ビタミンEのみに頼らず、幅広い栄養をバランスよく摂るのがおすすめだ。
3. アーモンドミルクに豊富に含まれる栄養素2:オレイン酸

アーモンドミルクにはオレイン酸も含まれる。身体への影響について見ていこう。
不飽和脂肪酸の一種
オレイン酸は不飽和脂肪酸の一種で、オリーブオイルに含まれることで有名だ。不飽和脂肪酸には、血液に含まれる悪玉コレステロールを減らす効果があるため、生活習慣病を予防する働きがあると期待できる(※2)。
あくまで脂質!
オレイン酸の働きは身体に嬉しいといえるが、一方で、あくまで脂質でもある。したがって、摂り過ぎはカロリー過多を招く。アーモンドミルクは低カロリーではあるものの、たくさん飲めばその分カロリーが増える。また、脂質の摂り過ぎによる身体への悪影響も考えられる。オリーブオイルを摂り過ぎないのと同じく、アーモンドミルクも適量を飲むように心がけたい。
4. アーモンドミルクに豊富に含まれる栄養素3:食物繊維

アーモンドミルクは、飲み物としては食物繊維を多めに含んでいる。効果を見ていこう。
食物繊維は嬉しい栄養素
食物繊維には水溶性と不溶性のものがある。水溶性食物繊維には、糖などの栄養の吸収をゆるやかにする働きがあるほか、生活習慣病の予防に役立つともいわれる(※3)。不溶性食物繊維には、排便を増やして腸内環境を整える働きがある。これらのことから、食物繊維は積極的に摂りたい栄養素だといえる。
アーモンドミルクで補うには不十分
アーモンドミルクには食物繊維が含まれるものの、市販の例は200mlあたり約0.5gだ。成人男性の1日あたり摂取目安量は20g以上であるため、決して多い量とはいえない(※3)。アーモンドミルクだけで補うのは不十分で、野菜もしっかり食べるなどして積極的に摂りたい。アーモンドミルクも、食物繊維を気休め程度に補うことはできるだろう。
結論
アーモンドミルクは牛乳より低カロリーである一方、たんぱく質やカルシウムは少なめだ。しかしほかの栄養素も含まれており、ヘルシーだとはいえるだろう。ただし栄養をしっかり摂るには不十分、あくまで普段の食生活のバランスを取ることが重要だ。そのうえで、適量のアーモンドミルクを美味しく楽しむのがよいだろう。
(参考文献)
※1出典:公益財団法人 長寿科学振興財団「ビタミンEの働きと1日の摂取量 」
※2出典:厚生労働省「不飽和脂肪酸」
※3出典:公益財団法人 長寿科学振興財団「食物繊維の働きと1日の摂取量」
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