1. ロシア料理のクーリビヤックとは

クーリビヤックとは、小麦粉、バター、卵を使って作るブリオッシュ生地で、鮭、鰻、タラ、チョウザメなどの魚を包んで焼いているロシア料理である。または、ロシア料理発祥のフランス料理とも表現されている。魚のパイ包み焼きであり、炒めた具材をパイ生地で包んでいくという少し手間がかかる料理である。
発祥や歴史
クーリビヤックはロシアが発祥であり、当時は中の具材としてチョウザメやソバなどを使っていたそうだ。ロシアでは20世紀の初め頃には人々に認知されるとともに人気の料理へと成長していき、魚や茹で卵、ほうれん草といった具材を包むレシピが生まれたようだ。
さらにフランスの食材を使用して味覚に合う料理に改良したことで、人気がヨーロッパ全土へと広まったいった。ロシアの宮廷料理とされていたり、多くのゲストが集まるパーティーなどでメインディッシュとして作られて、お客様の目の前で切り分けたりと華がある料理といえるだろう。
2. サーモンのクーリビヤックの作り方

サーモンを使ったクーリビヤックの基本的な作り方や、美味しく作るコツについて紹介していく。
クーリビヤックの作り方
材料
- パイ生地
- スモークサーモン(スライス)
- 生鮭の切り身
- ほうれん草
- たまねぎ
- マッシュルーム
- バターライス(普通のごはんでもよい)
- 固茹で卵
- 白ワイン
- レモン汁
- 塩
- ブラックペッパー
- パセリの葉
- ディルの葉
- バター
- 溶き卵
- 打ち粉
- サワークリーム
作り方
- パイ生地を用意
パイ生地はきちんと打ち粉をしながら2~3mm厚さを目指して、40×60 cm程度の長方形にのばしていく。ちょうどよい形になったら、冷蔵庫に入れて冷やしておく。
- 材料の下準備
生鮭は皮をそぎ落として、3cm程度の角切りにしておく。ほうれん草はさっと塩茹でして冷水につけてから、茎を切り落として、ペーパータオルや布巾などで余分な水気を拭き取っておく。たまねぎはみじん切り、マッシュルームは5~6mm程度の厚さに薄切りにする。固茹でにした卵は殻をむいて縦半分に切ってから、両端の白身の部分を切り落として粗みじん切りにする。ディルとパセリの葉は水洗いしてから、水気をよく拭きみじん切りにする。
- 詰め物を作る
鍋にバターを入れて加熱し、たまねぎをしんなりとするまで炒めて、マッシュルームを加えて炒め、塩とブラックペッパーで下味を付ける。鮭を加えて炒めて、表面が白くなってきたら白ワインを加えてふたをして蒸し煮にする。バターライスを加えて木ベラなどで混ぜながらサーモンを粗くくずし、火を止めたら具材をバットなどにうつす。
粗みじん切りにした茹で卵とパセリとディルの葉を混ぜ合わせて、塩、ブラックペッパー、レモン汁で味を調える。氷を入れたバットの上に移して、よく冷やしておく。
粗みじん切りにした茹で卵とパセリとディルの葉を混ぜ合わせて、塩、ブラックペッパー、レモン汁で味を調える。氷を入れたバットの上に移して、よく冷やしておく。
- 具を包む
ほうれん草を敷きスモークサーモンを少しずつ重ねながら広げ、その上に半量の詰め物を広げる。上に茹で卵の詰め物を並べて、残りの詰め物を重ねて棒状にまとめる。
- パイ生地で包む
パイ生地の真ん中に棒状にまとめた詰め物をのせてキレイに包み込み、冷蔵庫に入れて20分ほど休ませる。
- 焼く
パイ生地の表面全体に溶き卵を塗り、220℃のオーブンで約45分焼く。オーブンから取り出したら、金網の上で10分ほど休ませる。パイを切り分けて、サワークリームを添えたら完成となる。
- 美味しく作るためのコツ
オーブンで焼く際は、こんがりとした焼き色が付くようにする。焼いた際にパイが膨張しているので、きちんと休ませて元の大きさに戻すようにする。パイ生地は、市販の冷凍パイシートを使うと、手軽でとても便利である。
3. クーリビヤックのソースの作り方

クーリビヤックの仕上げにかけるソースの作り方について、いくつか紹介していくので参考にしてもらいたい。
サワークリームソース
ボウルなどにサワークリーム、マヨネーズ、すりおろしニンニク、塩コショウをすべて入れて、よく混ぜ合わせる。さわやかな味わいになり、食がすすむことだろう。
クリームチーズソース
小鍋に牛乳、クリームチーズ、コンソメ顆粒、塩、ブラックペッパーをすべて入れて、弱火で熱してクリームチーズが溶けてきて全体が混ざったら完成となる。クリームチーズの濃厚さが美味しいソースになっている。
ビーツソース
ビーツをレンジで600W1分半程度加熱して、湯、ケチャップ、ウスターソース、チキンブイヨンを加える。ミキサーでよく混ぜ合わせて、ソース状になったら完成となる。ビーツの情熱的な赤色が存在感あるソースを作り出している。
結論
本記事では、クーリビヤックについて詳しく紹介してきた。名前を聞いただけでは料理をイメージしにくいが、作り方を見てもらうと美味しさが伝わったのではないだろうか。ソースにもさまざまなバリエーションがあるので、ぜひ活用してもらいたい。
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