1. ミョウガタケとは茗荷の若い茎のこと

ミョウガとミョウガタケは同じ植物から採れる。ここでは、ミョウガタケの特徴やミョウガとの違いを紹介する。
ミョウガは花、ミョウガタケは茎
ミョウガとミョウガタケはそれぞれ同じ植物の花と茎である。しかし、ミョウガは地下に茎を伸ばす特殊な植物であるため、正確には偽茎(ぎけい)と呼ばれる部分である。日に当たると赤くなってしまうこの部分を、土を盛るなどして軟白栽培したものがミョウガタケだ。ミョウガよりも風味が柔らかく、シャキシャキした食感を楽しめる。薬味としてはもちろん、サラダや天ぷらに使うのもおすすめだ。
ミョウガタケの旬はいつ?
ミョウガといえば夏の印象が強いが、ミョウガタケの旬は少し早く3~7月に旬を迎える。ミョウガタケは栽培が大変なためあまり市場に出回らないが、食べたいなら春先からチェックしよう。
はじかみ生姜と間違えないで!
ミョウガタケとはじかみ生姜は見た目が似ているため間違えやすい。とくに、少し赤く色づいたミョウガタケははじかみ生姜と見た目がそっくりだ。しかし、はじかみ生姜は生姜の茎であるため、まったくの別物だ。スーパーでは間違えないよう、しっかりと名称を確認しよう。
2. ミョウガタケの栽培は簡単ではない

ミョウガと比べてスーパーで見かける頻度があまりないミョウガタケだが、その理由は手間のかかる栽培方法にある。ここでは、ミョウガタケの知られざる栽培方法を紹介する。
直射日光は厳禁!
ミョウガタケは地表に伸びる茎だが、白く仕上げるには日に当てないよう管理しなくてはならない。日を遮るためには根株が育ってから、ミョウガタケに土をかぶせたり、1mくらいの穴を掘ったりといった工夫ができる場所への植え替えが必要となる。ミョウガタケが十分に育つまでは日に当たらないよう細心の注意が必要だ。しかし、収穫作業までまったく日に当てていないと、ミョウガタケが赤くならない。ミョウガタケを赤く着色するには日に当てなくてはならない。そのため、一時的に日に当てて赤くするのだが、当てすぎると真っ赤になってしまうため時間の調整も必要となる。
収穫作業まで気が抜けない
着色まで終え、きちんと育ったミョウガタケだが、収穫まで気が抜けない。野菜の収穫というと引き抜いたり、もぎ取ったりといったイメージが強いが、ミョウガタケの場合は偽茎の部分のみを刈り取らなければならない。必然的に長時間、中腰になるため最後の収穫まで体力が必要となる。
3. ミョウガタケを味わうおすすめ料理3選

ミョウガタケはなかなか手に入らない食材だ。そのため運よく購入できても、どうやって料理したらよいか困ってしまうだろう。ここでは、ミョウガタケのおすすめ料理を紹介する。
ミョウガタケのかき揚げ
天ぷらならミョウガタケのシャキシャキした食感を活かしつつ、食べごたえバツグンのおかずになる。ミョウガタケにそのまま衣をつけて天ぷらにしてもよいが、かき揚げにするとより見栄えがよい。斜め薄切りにしたミョウガタケは一度水にさらす。そのままでもよいが、水にさらすことでシャキシャキした食感を十分に楽しめる。キッチンペーパーで水気を取り、表面に片栗粉をまぶす。衣にミョウガタケをくぐらせて、油で揚げれば完成だ。ミョウガタケだけでもよいが、青のりや桜えびを入れるのもおすすめだ。
ミョウガタケの甘酢漬け
ミョウガタケの風味と色合いを活かしたいなら甘酢漬けがおすすめだ。漬けたミョウガタケはそのまま料理に添えてもよいし、刻んで薬味にしたり酢飯に混ぜ込んだりしてもよい。ミョウガタケは適当な大きさに切り、軽く茹でておく。酢と砂糖、塩を混ぜ合わせて甘酢液を作ったら、ミョウガタケを漬けて一晩置く。
ミョウガタケのサラダ
さっぱりとしたサラダを作りたいなら、ミョウガタケを使うのがおすすめだ。水菜とじゃこを組み合わせれば簡単に彩りキレイなサラダが作れる。ポイントはじゃこをカリカリに炒めて使うことだ。香ばしさも加わり、ミョウガタケの味わいがより引き立つ。斜め薄切りにしたミョウガタケとざく切りにした水菜を混ぜ合わせ、炒めたじゃこをトッピングすれば完成だ。好みのドレッシングをかけて味わおう。
結論
ミョウガの偽茎部分であるミョウガタケはミョウガよりも風味が柔らかいため、苦手な人でも食べやすい。シャキシャキした食感を活かして、天ぷらやサラダに使うのがおすすめだ。しかし、ミョウガタケは栽培に手間がかかることから、ミョウガに比べると流通量は少ない。そのため、ミョウガタケを購入できたときは栽培者に感謝しつつ、その風味を堪能しよう。
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