1. アメーラトマトはどんな品種?

トマトの品種開発は現在進行形で、次々と新しい品種が登場する。近年登場したトマトの中でも、甘さにおいて定評があるのがアメーラである。静岡県で誕生したアメーラとはどんなトマトなのであろうか。
アメーラは品種名にあらず
静岡県の方言を名称としたアメーラは、トマトの品種ではない。1996年に静岡県の農企業によって開発されたトマトの栽培法であり、この厳しい条件をクリアしたトマトのみが名乗ることができるブランド名である。甘いだろう?というニュアンスの言葉を、静岡の方言ではこのように発音するのである。
アメーラ栽培法の特徴
アメーラの栽培法の最大の特徴は、その独特の甘さを最大限に引き出すために水の量を抑えることにある。甘さと酸味のバランスが絶妙で、かつ旨みも十分に内包するアメーラは、小ぶりのサイズが大半である。2019年にはアメーラの栽培法がトマトの本場スペインでも認められ、現在は海外でも導入されている。
2. アメーラトマトの味の特徴

口に入れた瞬間からほかとは一線を画する甘さを感じることができるといわれているのがアメーラである。アメーラトマトの味わいについて詳しく見ていこう。
数字でも明確な糖度
一般的なトマトの糖度は5度前後とされている。一方、アメーラトマトの場合は最低の糖度が7.5度である。糖度の高い場合は8度に達することもある。加えて、ほどよい酸味があるためにトマト独特の味わいは失われないままフルーティーな甘さを体感できるのである。アメーラトマトが最も甘くなるのは、4~5月である。冬期は酸味が強くなるが、完熟させることで和らぐ。
皮は固めで肉厚
温暖な静岡の太陽をしっかりと吸収して育つアメーラは、皮も固めである。肉厚で歯ごたえがよいため、サラダにして生で食べても崩れることがない。また熟す前の青っぽさにも風味があるため、生食に向いている。アメーラトマトには、デザート感覚で食べることができるミニトマトもあり、こちらもパキっとした皮の食感を特徴としている。
3. アメーラトマトの販売店や値段は?

1996年にその栽培法が確立されて以降、アメーラトマトは静岡県を中心に首都圏にも出荷されるようになった。とはいえ、スーパーでつねに買うことができるとは限らない。アメーラトマトの入手法、価格について見てみよう。
公式サイトのオンラインで
アメーラトマトは静岡県を中心に首都圏でも出回っている。また、アメーラトマトの産地では直売所でも購入可能な場合もある。産地から遠くアメーラトマトの購入ができない場合には、オンラインでの入手が可能である。とくに、アメーラトマトを開発したサンファーマーズの公式サイトならば、品質もお墨付きである。
アメーラトマトの価格
公式サイトによれば、アメーラトマトは15玉前後で価格が3,400円である。1kgあたりに換算すると3,000円弱である。決して安価とはいえないが、アメーラを名乗るための厳しい条件を考慮すれば妥当な価格といえるかもしれない。同企業ではアメーラトマトを使用したピュレも販売していて、生のトマトとのセットも存在する。
4. 高糖度!アメーラトマトのおすすめの食べ方

トマトそのものに十分の甘さがあるアメーラは、生で食べても果物のような美味しさを堪能できる。一方、加熱をしても甘みと酸味のほどよいバランスでさまざまなレシピを楽しむことができるのである。
アメーラを生で食べる
アメーラは、洗ってそのままかぶりついても充分に耐えうる甘さを有している。モッツァレラチーズやバジルとカプレーゼにしたり、ニンニクをきかせてブルスケッタにしてもよいだろう。サンドイッチの具にしたりアボカドとサラダにしてもいける。
アメーラを調理する
アメーラの甘さはトマトソースにしてもさまざまな料理に応用可能である。その代表がパスタである。アメーラの旨みだけを使ったシンプルなパスタは、粉チーズを加えるだけでごちそうとなる。また、中身をくりぬいて米を入れるライスコロッケもぜひトライしたい。甘い果実部分を米に絡ませてオーブンで焼けば、甘さはより引き立つ。
結論
はずれがない甘さといわれるアメーラトマトは、品種ではなく栽培法をクリアしたトマトを指すブランド名である。静岡県発祥のアメーラトマトは、その秀逸な品質が認められて日本国内だけではなく国外でも栽培が始まっている。生で食べても加熱しても美味しく味わえる独特の甘さは、公式サイトや通販でも入手可能である。とくに甘さがのる4~5月、アメーラトマトの滋味を堪能したいものである。
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