1. ピスタチオに殻が付いている理由と割り方

それでは、ピスタチオが殻付きの状態で販売される理由と、上手な割り方について解説しよう。
ピスタチオの殻は手で簡単に割れる
1つ目の理由は、ピスタチオの殻は手で簡単に割り開くことができるためだ。ピスタチオは食べごろになると自然と殻が縦に割れ、スーパーなどでよく見る状態になる。一方そのほかのナッツは殻が固く、ピスタチオのように自ら殻を割ることはできないため、あらかじめ機械で殻を割り、実だけの状態にして販売されている。
ピスタチオは湿気に弱い
もう1つの理由は、ピスタチオが湿気に弱いためだ。1年を通して湿度が高い日本では、食べるときまで殻を付けておくことで風味を維持することができるのだ。平均湿度が低いオーストラリアやアメリカなどでは、殻なしの状態で販売されている。
ピスタチオの殻が硬いときの開け方
一般的にピスタチオの殻は、手で簡単に割れるものが多い。殻の割れ目部分のすきまが狭くて開けられない場合は、ほかのピスタチオの殻を、割れ目に差し込むとうまく開けられるはずだ。すきまが全く開いていない場合は、ペンチなどを使って殻を押し割ろう。
2. ピスタチオの殻は食べても大丈夫?

ピスタチオにあまりなじみがなければ、殻はそのまま食べるものだと思うかもしれない。ここでは、ピスタチオの上手な食べ方を紹介しよう。
ピスタチオは殻は食べても大丈夫?
ピスタチオのなかには、じつは殻にアフラトキシンと呼ばれる紫色のカビが付着していることがある。アフラトキシンとはカビ毒の一種で、発ガン性が認められている物質だ(※1)。ピスタチオだけでなく落花生やアーモンド、クルミといったナッツ類は、このアフラトキシンが見つかった事例が多数報告されている。日本へ輸入される際は、アフラトキシンが付着されたピスタチオは廃棄されているが、完全とは断言できない。ピスタチオの殻を食べても健康への影響はないが、カビがついている可能性もあるため、やはり殻は取り除いて実だけを食べるのがよいだろう。
ピスタチオの薄皮は食べられる?
ピスタチオの実は、硬い外皮の殻と内側の薄皮によって包まれている。薄皮はむいたほうがよいのかと悩む人は多いかもしれないが、食べても問題はない。むしろ積極的に摂取したい成分が含まれているため(※2)、気にならなければピスタチオはぜひ薄皮が付いたまま食べよう。
3. ピスタチオの殻の再利用方法

食べたあとのピスタチオの殻は、そのまま捨てるという人が大半だろう。じつはピスタチオの殻は、ちょっとした工夫で再利用が可能だ。ここでは、ピスタチオの殻の使い道をいくつか紹介しよう。
ピスタチオの殻を使ったオブジェ
まずはピスタチオの殻を使った花のオブジェ。用意するものは、ピスタチオの殻と好みの色のマニキュア、厚紙、そしてグルーガンだ。まず殻をよく洗って乾燥させたら、殻の表面にマニキュアで好きな色に塗る。着色した殻をグルーガンで固定し、厚紙の上に立てた状態で固定。花の形をイメージしながら殻を厚紙に配置していこう。
手軽に作れるので、奥さんへのプレゼントや子どもの自由研究の作品にもおすすめだ。
手軽に作れるので、奥さんへのプレゼントや子どもの自由研究の作品にもおすすめだ。
肥料や燻製材にも再利用OK
オブジェのほかにも、粉砕して肥料として再利用したり、燻製材として食材のスモークに使ったりする方法もある。ピスタチオを大量に生産するトルコでは、ピスタチオの殻を燃焼しバイオガスを発生させてエネルギー源として使用している。このようにピスタチオの殻は、いろいろな目的や用途で活用が可能だ。
結論
今回はピスタチオにスポットを当て、殻が付いている理由から食べ方、殻の再利用方法まで紹介した。そのまま食べるのはもちろん、お菓子や料理の材料として使用するのもよい。ピスタチオの魅力はその鮮やかな見た目だけでなく、身体によいとされる栄養が豊富に含まれることにもある(※2)。ぜひ積極的に取り入れて、美味しく健康的な食生活に役立ててほしい。
(参考文献)
※1 東京都福祉保健局
アフラトキシン|「食品衛生の窓」東京都福祉保健局
アフラトキシン|「食品衛生の窓」東京都福祉保健局
※2 日本ナッツ協会
ピスタチオナッツ - 日本ナッツ協会
ピスタチオナッツ - 日本ナッツ協会
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