1. レバー料理の下処理方法
レバーを料理に使う前には、まず下処理を行う必要がある。レバーには独特の臭みがあるため、そのまま使用すると料理全体に臭みが移ってしまうからだ。基本的な下処理方法やコツを紹介する。
水洗いして漬け込む
レバーは筋や脂肪を取り除き、食べやすい大きさにカットしてから水洗いして血抜きをする。新鮮な鶏レバーの場合は水洗いしてそのまま使用することもできるが、牛レバーや豚レバーは臭みが強いため、さらに下処理を行う。一般的な方法は牛乳に漬け込むというものだ。
牛乳に含まれる固形分がレバーのにおいを吸着し、効果的に臭みが抜ける。また、塩と酢をもみ込む、塩水や料理酒に漬け込むという方法もある。
漬け込む時間に注意
レバーの下処理に牛乳を使う場合は、漬け時間を長めに取ることでしっかりと臭みを抜くことができる。しかし、氷水や塩水に漬ける場合は、あまり長時間漬けておくとレバーの旨み成分や栄養が流出してしまうため注意が必要だ。
2. 簡単で美味しいレバー料理
レバーの下処理ができたら、簡単に作れる料理に挑戦しよう。レバーの種類によっても適した料理は異なる。牛・豚・鶏それぞれに合う、簡単で美味しいおすすめのレバー料理を紹介する。
牛レバーで作る簡単料理
かつては生食することもあった牛レバーだが、現在は禁止されているため加熱調理して食べよう。シンプルな調理法と濃い目の味付けが美味しく仕上げるポイントだ。
- レバニラ炒め...下味を付けた牛レバーとニラ、もやしを炒め合わせる。
- 牛レバーソテー...麹をまぶしてから焼くと美味しい。塩こしょうと唐辛子で食べる。
- 牛レバーの生姜煮...生姜の入った煮汁で煮込むことで臭みが抜け、食べやすくなる。
豚レバーで作る簡単料理
定番料理のレバニラ炒めは、豚レバーで作っても美味しい。ほかにも、次のような料理がおすすめだ。
- 洋風レバー炒め...豚レバーと野菜を炒め合わせカットトマト、コンソメで味付けする。
- 豚レバーの甘辛煮...ケチャップベースや豆板醤を効かせた煮汁で甘辛く煮る。
- 豚レバーの竜田揚げ...酒や醤油で下味を付けながら臭みを取り、片栗粉をまぶして揚げる。
鶏レバーで作る簡単料理
下処理が簡単な鶏レバーなら、気軽にレバー料理を作れる。臭みが少ないため濃い目の味付けだけでなくさっぱりとした料理もできる。
- 鶏レバーの照り煮...醬油とみりんベースの煮汁で甘辛く煮る。
- 鶏レバーの中華炒め...鶏レバーと野菜を炒め、オイスターソースで味付けする。
- 鶏レバーサラダ...洋風の煮汁でレバーを煮て、生野菜にトッピングする。
3. 食べやすいレバー料理
ここではレバーの苦手な人にもおすすめの食べやすい味付けや調理を工夫したレバー料理を紹介しよう。レバーの下処理をしっかり行うことはもちろん、臭みが気にならないような味付けや柔らかく仕上げることがポイントだ。
レバーペースト
下処理済みのレバーを野菜スープで煮て、具材を取り出しスープを煮詰める。具材と煮汁、生クリーム、レモン汁、塩こしょうをミキサーやフードプロセッサーにかけペースト状にする。パンに塗ったりサンドイッチにしたりすると美味しい。
レバーのトマト煮
玉ねぎとレバーを炒め、トマト缶、醤油、ケチャップで煮る。パスタのソースとしても使える。
レバー入り肉団子
レバーを細かく刻んでひき肉や刻み野菜と混ぜ合わせ、肉団子にする。甘辛く煮てもよいし、スープの具材にするのもおすすめだ。
4. 海外でポピュラーなレバー料理
海外では、日本のようにレバーを食べる国もあれば、レバーを食材として使う習慣のない国も少なくない。レバー料理が一般的に食べられている代表的な国といえば、フランスやドイツだ。とくにフランス料理ではレバーを使用したさまざまな前菜が有名である。
パテ・ド・カンパーニュ(フランス)
鶏レバーや豚レバー、豚背脂などを香味野菜と合わせてマリネし、じっくり加熱した料理だ。手間のかかる料理だが、レバーの濃厚な風味を楽しめてワインにもぴったりである。
フォワ・ド・ヴォライユ(フランス)
鶏レバーのムースのことだ。生クリームなどの乳製品とレバーを合わせて蒸し焼きにするため、まろやかにな風味で食べやすい。野菜を添えてトマトソースで食べたり、バゲットと食べたりする。
レバーソテー(ドイツ)
牛レバーを玉ねぎやりんごとともに炒めるシンプルな料理である。味付けはシンプルに塩こしょうのみだが、レバーと果実の甘みの相性がよく食べやすい。
結論
レバーは臭みやパサつきが出ないよう、しっかりと下処理を行い、調理方法を工夫することで美味しく食べられる。とくに豚レバーや牛レバーは濃い目の味付けで仕上げると食べやすい。レバーの苦手な人は、臭みの少ない鶏レバーを使うとよいだろう。炒め物や煮物、ペーストなどさまざまなレバー料理を楽しんでほしい。
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