1. パン作りには強力粉がおすすめ!
パン作りに欠かせない材料のひとつが小麦粉である。小麦粉には薄力粉や強力粉などいくつかの種類があるが、パン作りにおいては、強力粉を使うことが一般的だ。強力粉は薄力粉に比べてたんぱく質が多く含まれている。小麦粉に含まれるたんぱく質は、水を加えてこねることで、弾力や粘りが出るグルテンを形成しやすいのが特徴だ。よって、もちもちと弾力のあるパンを作るためには、グルテンが多く含まれている強力粉を使うことがおすすめである。
強力粉に比べてたんぱく質やグルテンの量が少ない薄力粉は、パンよりもふんわりとした生地のお菓子作りに適している(※1)。同じ小麦粉とはいえ、種類が違うと、生地の硬さや食感など仕上がりに影響が出るため、用途に合わせて使うように注意してほしい。ちなみに、強力粉は、パン以外にもピザの生地やうどんの麺作りでも使うことができるので覚えておくとよいだろう。
2. 強力粉で作る基本のパンの作り方
パン作りと聞くと工程が複雑で難しいイメージが強いかもしれないが、必要となる道具や材料がそう多くはないため、実はチャレンジしやすいのが特徴である。美味しいパンを作るためには、メインの材料となる強力粉を準備することから始めてみよう。ここでは強力粉を使ったパンのおすすめ簡単レシピをいくつか紹介する。
シンプルな丸パンレシピ
生地を丸めて作る、シンプルで食べやすいパン。強力粉以外には、ドライイースト、砂糖、塩という4つの材料で作るパンレシピだ。ボウルに材料を入れてさっと混ぜ合わせよう。ぬるま湯を少しずつ加えながら混ぜ、粉っぽさがなくなれば台の上でしっかりとこねて、10分ほど経ったところで、発酵させる。生地が膨らんだら空気を抜き、いくつか等分に切り分ける。それぞれ丸めた生地にぬれ布巾をかけて時間をおき、予熱したオーブンに入れて焼けば完成だ。食事のおともとして、スープやシチューと一緒に食べるとよいだろう。
ふわふわ食感のちぎりパンレシピ
ふわふわした食感を楽しめるちぎりパンは子どものおやつとしてもおすすめの一品。下準備として、型となる容器にバターを塗っておこう。また、人肌の温度に温めた牛乳に、砂糖とドライイーストを加えて混ぜ合わせておく。ボウルに強力粉と塩を投入し、砂糖とドライイーストの入った牛乳を加える。材料は、台の上に取り出して弾力が出るまでこね続けよう。生地がなめらかになったところで、ボウルの中に入れてラップをかけ、発酵させる。生地が膨らんだら、取り出して空気を抜き、等分に分割する。生地を丸めて型に並べ、そのままラップをかけてまた時間をおき、予熱したオーブンに入れて焼こう。焼きたてが絶品なので、ぜひ味わっていただきたい。
ドライイーストなしのプチパンレシピ
強力粉を使ったパンの中には、ドライイーストなしで発酵をせずに作れるものもある。ドライイーストの代わりに使用するのは、ベーキングパウダー。強力粉だけでなく薄力粉を一緒に混ぜて作るのも特徴だ。ボウルに、強力粉と薄力粉、ベーキングパウダー、砂糖、塩を入れて混ぜ合わせる。生地の真ん中をくぼませて、溶き卵・無糖ヨーグルト・サラダ油を追加で入れよう。混ぜ合わせてしっかりとこねたら、等分に切り分けて丸く形を整える。予熱をしたオーブンで焼いてできあがりだ。
3. フライパンで作る!強力粉のもちもちパン
自宅にオーブンがなくても、フライパンと強力粉があればパンを手作りすることは可能だ。ここでは、強力粉を使ったパンをフライパンで簡単に作れるレシピを紹介しよう。
フライパンでできる白パンレシピ
シンプルでふかふかとした食感の白パン。まずは、牛乳とバターを耐熱容器に入れて加熱する。その中に、ドライイースト、砂糖、塩を加えて混ぜ合わせて、強力粉と薄力粉を投入。まとまったら等分に分けて、あらかじめ温めておいたフライパンに入れてふたをして焼こう。焼いたあとは、火を消してからもしばらくふたをしたまま入れておくことがポイントだ。フライパンさえあれば作れるので、ぜひお試しいただきたい。
フライパンで作るちぎりパンレシピ
幅広い世代から人気のあるちぎりパンも、フライパンで作ることができる。まずはボウルに、強力粉、ドライイースト、塩、砂糖、牛乳を入れてよく混ぜ合わせよう。途中でバターも入れてしっかりとこねるのがポイントだ。ある程度こねたら、ボウルにラップをかけて発酵させよう。生地が膨らんだら、等分に切って、それぞれを丸める。丸めたらフライパンに並べ、またラップをかけて発酵させ、フライパンにふたをしたまま焼くとできあがり。フライパンでも本格的な味を楽しめる。
強力粉で作るパンケーキレシピ
パンケーキといえば、ホットケーキミックスや薄力粉を使うイメージが強いが、強力粉を使って作ることもできる。材料は、強力粉、卵、牛乳、ベーキングパウダー、砂糖。まず、材料をボウルにすべて入れて混ぜ合わせる。中火で温めたフライパンに生地を入れて、弱火にして焼き、両面ともにキレイに焼き色がつけば完成だ。バターやシロップをかけて、朝食で食べてみてはいかがだろうか。
結論
小麦粉といえば、お菓子作りに使われる薄力粉のほうになじみがあるかもしれないが、パン作りには強力粉が不可欠だといえる。強力粉を使うことで、弾力のある魅力的なパンが作れることを覚えておくとよいだろう。オーブンがなくても、フライパンで作ることも可能なので、ぜひ試していただきたい。
(参考文献)
(※1)文部科学省 食品成分データベース
該当ページ名:食品番号: 01020 食品群名/食品名: 穀類/こむぎ/[小麦粉]/強力粉/1等
URL:https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=1_01020_7
該当ページ名:食品番号: 01015 食品群名/食品名: 穀類/こむぎ/[小麦粉]/薄力粉/1等
URL:https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=1_01015_7
(※1)文部科学省 食品成分データベース
該当ページ名:食品番号: 01020 食品群名/食品名: 穀類/こむぎ/[小麦粉]/強力粉/1等
URL:https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=1_01020_7
該当ページ名:食品番号: 01015 食品群名/食品名: 穀類/こむぎ/[小麦粉]/薄力粉/1等
URL:https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=1_01015_7
この記事もcheck!