1. レバー嫌いでも美味しい!レバーフライのコツ
レバーフライは、月島や佃で古くから惣菜やおやつとして親しまれてきた。専門店もあり、下町の郷土料理として根付いている。
レバーフライの特徴
月島のレバーフライは、牛や豚のレバーを使用して作られる。新鮮なものを薄切りにして衣をつけ、菜種油で揚げるのが基本の作り方だ。ウスターソースをかけて食べるのが一般的で、好みでからしを付ける場合もある。レバーが薄く衣でしっかりと覆われているため、サクッとした食感が特徴で、冷めても美味しい。またレバーそのもののクセがほとんど感じられず、レバーが苦手な人でも食べやすい。
切り方や臭み抜きのコツ
レバーを薄めに切るのがポイントだが、生レバーは柔らかく切るのがやや難しい。そこで、一旦冷凍して半解凍の状態にしてからスライスするのがおすすめだ。また臭みを抜くための下処理も重要である。一般的には冷凍前にレバーを牛乳に漬け置きするなどして臭みを抜くが、ごく薄切りにしてフライにするため、冷凍後に水にさらす程度でも抜けやすい。
サクッと揚げるためのコツ
水気を拭き取ったレバーに片栗粉をはたき、溶き卵にくぐらせたらパン粉をまぶす。衣をしっかり付けることで、レバーのパサつきや油跳ねを防げる。薄切りのレバーはすぐに火が通るため、180℃の油で衣がきつね色になるまで揚げたら速やかに取り出そう。揚がったレバーフライは網で油を切ると、サクッと仕上がる。
2. 揚げ焼きで!鶏レバーのフライ
月島のレバーフライは牛や豚のレバーで作られるが、鶏レバーで作るというアレンジもおすすめだ。そこで、鶏レバーを使ったレバーフライの美味しい作り方を紹介する。
鶏レバーは小さめに切る
鶏レバーは牛や豚に比べて厚さにムラがあるため、均一の形に切ることが難しい。そのためまずは小さめにカットし、それぞれ厚さ5mm程度の観音開きにするのがおすすめだ。厚みのムラがなくなり、全体に火が通りやすくなる。
臭み抜きは水洗いでOK
ほかのレバーに比べて臭みが少ないため、下処理は水洗いでも十分だ。脂肪や血の塊を包丁でこそげ落としたら、ボウルに鶏レバーと水を入れかき混ぜ水を捨てる。流水で洗い流し、再度ボウルでかき混ぜながら洗う。2~3回繰り返したら水気を切って衣を付けよう。
フライパンで揚げ焼きに
フライパンに1cmほどの油を入れ、170℃に熱したら衣を付けた鶏レバーを入れていく。片面3分ずつを目安に衣がきつね色になったら裏返す。油を切ってサクッとしたフライに仕上げよう。
3. カレー風味で!豚レバーのフライ
月島のレバーフライに使われるレバーは薄くスライスしたものだが、1cm程度の厚みのある豚レバーで作るレバーフライのアレンジを紹介しよう。厚みがある分臭みが気になりやすいため、下味を付けてからフライにするのがポイントだ。
臭み抜きと下味付け
1cmの厚さにスライスした豚レバーをまずは冷水に20分程度さらし、臭みを抜く。本来は牛乳に30分以上漬けるなどしっかりと臭み抜きを行うが、次の下味を付ける工程でも抜けるため、冷水にさらす程度でもよい。
その後、カレー粉、おろしにんにく、酒かみりん、塩こしょうを混ぜ合わせたタレに水気を切った豚レバーを入れてなじませ、冷蔵庫で30~40分ほど置く。
衣を付けて揚げる
豚レバーの表面を軽く拭き取り、衣を付けて170~180℃の油で揚げる。下味は付いているが、ウスターソースをかけるとより食べやすい。
4. 新鮮なら臭み抜き不要!牛レバーのフライ
牛レバーを厚めに切ったフライもおすすめだ。1~1.5cm程度の厚さにスライスし、衣を付けて揚げれば食べごたえのある牛レバーフライを楽しめる。
新鮮な牛レバーは臭み抜き不要
豚レバーは下味を付けながら臭みを抜くため、下処理は水にさらす程度でよかったが、牛レバーの場合も新鮮なものなら血抜きのみですぐに使える。切ってから冷水にさらして血抜きし、水気を拭き取ったら調理しよう。
下味は好みで
レバーのクセが気になる場合は、ソースやカレー粉のタレなど好みの下味を付けておくと食べやすい。逆にレバーの味をダイレクトに楽しみたい場合は、塩こしょうをふって衣を付け、揚げてからソースをかけよう。衣にパセリを混ぜるなどのアレンジもおすすめだ。
厚切りの場合は生焼けに注意
薄くスライスしてフライにする場合は簡単に火が通るが、厚切りにする場合は生焼けにならないよう注意が必要だ。170℃の油で3分ほど揚げ、中心部まで火を通そう。
結論
月島のレバーフライのように、極薄切りのものを使用すればレバーが苦手な人でも美味しく食べられる。しかしレバーが好きな人は、厚めにスライスしたほうが食べごたえを感じられるだろう。好みに合わせて作り方も工夫しながら、自宅でも気軽にレバーフライを楽しんでほしい。
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