1. トコブシとは?産地や旬の特徴を確認
漢字で床伏や常節、常伏と書くトコブシとはミミガイ科ミミガイ属の貝だ。ここではトコブシの特徴を紹介しよう。
トコブシの特徴
見ための特徴はアワビによく似ているトコブシ。おもな産地は伊豆諸島や徳島県南部の沿岸海域など。旬の時期は12~8月中旬にかけてだ。トコブシを岩の上に置くと流れるように移動するので、別名「ナガレコ(流子)」とも呼ばれている。貝殻が平たく、二枚貝のように見えるが、巻貝の一種だ。幼貝のときは巻貝と呼ばれるのにふさわしいほど貝殻が巻いており、ふたもあるが、成長するにつれて二枚貝のように貝殻が平たくなり、ふたも失われる。
徳島県南部の沿岸海域に棲むトコブシは10m以浅の海におり、海底の岩の下に隠れている。 産卵期は禁漁で殻の大きさが3cmに満たなければ採取しないというルールがある。食べ方は鮮度がよければ刺身で食べることが可能だ。味わいはアワビより肉質がやわらかで、火を入れて味わうことが多いが、かたくなるので火の通しすぎに注意すること。冷凍するときは、生のままではかたくなりやすいので、茹でてから保存する方法をおすすめする。
徳島県南部の沿岸海域に棲むトコブシは10m以浅の海におり、海底の岩の下に隠れている。 産卵期は禁漁で殻の大きさが3cmに満たなければ採取しないというルールがある。食べ方は鮮度がよければ刺身で食べることが可能だ。味わいはアワビより肉質がやわらかで、火を入れて味わうことが多いが、かたくなるので火の通しすぎに注意すること。冷凍するときは、生のままではかたくなりやすいので、茹でてから保存する方法をおすすめする。
2. トコブシとアワビの違いとは
トコブシは缶詰として加工品でも販売されている。ここではトコブシとアワビの違いや見分け方を紹介しよう。
トコブシとアワビの違い
大きさは4~6cmほどとアワビによく似ているトコブシだが、アワビほど大きくなることはない。2つの見分け方のポイントは貝殻の孔(あな)だ。アワビの孔は4~5個だが、トコブシは6~8個ある。それぞれの孔の形もアワビは煙突状で富士山状に突き出ているが、トコブシは突き出ていない。この穴を呼水孔(こすいこう)と呼び、ここから海水をエラに送り、また海水を出して呼吸する。
トコブシのトコとは浅い場所のことをさし、フシは小さいという意味で、浅い岩礁にいる小さなアワビという意味をもつ。また別の説明では床に伏したように見えるからトコブシだという。アワビの食感は、かたくてコリコリしており甘みが強い。先述したようにトコブシはアワビよりやわらかで、味はトコブシのほうがアワビより劣るようだが、そんなに大差はないという声もある。値段はアワビもトコブシも高級貝といえる。パっと見ただけでは2つの見分けがつきにくいため、間違えて購入しないよう注意すること。
トコブシのトコとは浅い場所のことをさし、フシは小さいという意味で、浅い岩礁にいる小さなアワビという意味をもつ。また別の説明では床に伏したように見えるからトコブシだという。アワビの食感は、かたくてコリコリしており甘みが強い。先述したようにトコブシはアワビよりやわらかで、味はトコブシのほうがアワビより劣るようだが、そんなに大差はないという声もある。値段はアワビもトコブシも高級貝といえる。パっと見ただけでは2つの見分けがつきにくいため、間違えて購入しないよう注意すること。
3. 食中毒に注意?トコブシの食べ方とは
最後にトコブシに毒性や食中毒の危険はあるのか解説しよう。加えて美味しい食べ方も紹介する。
トコブシに毒性や食中毒の危険はあるのか
貝毒という言葉をご存知だろうか。貝毒とは、おもにヒオウギガイやアサリのような二枚貝が毒素をもつ植物プランクトンをエサとして食べることで、体内に毒が蓄積する現象をいう。また蓄積する毒そのものと、その毒による人の食中毒症状を指して貝毒と呼ぶこともある。先述したようにトコブシとは巻貝の一種だ。貝毒が蓄積するのはプランクトンをエサにする二枚貝類に限られており、サザエ・アワビ・トコブシのような巻貝には貝毒が蓄積されることはない(※)。
トコブシの殻の取り方、美味しい食べ方
トコブシの下処理は粗塩をすり込んで、ぬめりと汚れを取り除く。貝殻の取り方はナイフかスプーンを使い、身を切り離せばよい。美味しい食べ方のひとつが先述した刺身で味わう方法だ。ただし鮮度のよいものに限る。ほかにも煮物や蒸し物、バター焼きにして食べても美味しい。
結論
トコブシの特徴や産地、旬の時期を紹介した。復習になるがトコブシとはナガレコとも呼ばれる巻貝の一種で、見ためがアワビに似ている。アワビとの違いはトコブシのほうが小さめで、貝殻の孔の個数が異なることだ。2つの見分けるポイントをおさえて、間違えないように選んでもらいたい。